世界ろう者選手権大会規定
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〔2009年9月〕
目 次
WC1. 基本原則
- デフリンピック競技は4年に一度、非デフリンピック競技は2年に一度, 世界ろう者選手権大会が実施される。
- 世界ろう者選手権大会の夏季競技は、いかなる場合も夏季デフリンピック大会と同じ年に行なってはならない。これは世界選手権退会の冬季競技についても同様であり、冬季デフリンピックと同じ年に行ってはならない。
- 世界ろう者選手権大会は別の年に延期されることはない。
- 世界ろう者選手権大会の開催時期はあらかじめ定められてはないが、開催地指名の前に、候補国の連盟がICSD執行委員会に提議し、執行委員会が評議員会に通知する。
- 世界ろう者選手権大会は最低2つの地域から 5ヶ国以上のICSD加盟国の参加が無ければ開催できない。最低二つの地域から5ヶ国以上のICSD加盟国の参加がない場合は、主催国の責任において、国際競技大会と称して行うか、あるいは中止するかのいずれかを選択する。
- 世界ろう者競技大会はICSDが独占する財産である。ICSDは世界ろう者選手権大会に関して特許と免許を与えることができる。
- 世界ろう者選手権大会の参加条件は以下の通りである。
- 良い方の耳で少なくとも55デジベル(500、1000、2000各ヘルツの3周波の平均、1969年アメリカ国家規格(ANSI)基準による)の聴力損失と判定されたろう者。
- また、ICSDが認可したCISS団体の会員であること。
- 世界ろう者選手権大会に出場する選手は、競技中いかなる補聴器も人工内耳の外部装の使用は認められない。
- 国際スポーツ連盟の規定に定められる他は、選手の年齢の制限はない。
- ICSDの正規の加盟団体のみが世界ろう者選手権大会を開催する責任を負い、また世界ろう者選手権大会規定を守る。
WC2. 招致の手順
- ICSDの正会員および準会員のみが世界ろう者選手権大会に向けて招致できる。
- デフリンピックおよび世界ろう者選手権は、加盟国の市(商工会議所、観光局など)も招致することができる。
- ICSD会員が世界ろう者選手権大会の行事に立候補する場合は、選手権大会の遅くとも2年前までに、事務局へ本申請書(付録1)を提出し、ICSD執行委員会の承認に従う。
- 世界ろう者選手権大会開催の立候補申請書には以下のものを添付すること。
- 開催市からの推薦状
- その国のスポーツ連盟からの推薦状
- 世界ろう者選手権大会開催の立候補申請書にも以下の詳細が必要である。
- 選手権大会開催地
- 選手権大会開催日程
- 開催都市のホテルなどの宿泊費、食費、交通費などの現在の価格一覧
- 世界ろう者選手権大会開催を申請するICSD会員は、現行のICSD「世界ろう者選手権大会の規定」に必ず従うことを書面で同意しなければならない。
- 選手権大会を招致する者は、立候補を提議する評議員会が開催される前に、各競技のスポーツディレクターまたは技術委員〔テクニカル・ディレクター〕が開催地調査のためにその市を訪問できるよう用意せねばならない。この開催地訪問は、世界ろう者選手権大会の開催を提議する月と同じ月に行うべきである。評議員会では、執行委員会から世界ろう者選手権大会の開催権の委譲について提議され、評議員会の承認を受ける。
- 招致が承認された場合、主催国の協会はICSDの技術委員による現地視察を用意しなければならない。この視察は、世界選手権大会の開催時期より1年以上前に行わなければならず、また大会が開催される月と同じ月に行わなければならない。
- 招致委員会は主催国公表時にその紹介を会議で行うようにせねばならない。
WC3. 組織委員会
- 世界ろう者選手権大会の招致に成功した招致者はただちに組織委員会(OC)を結成し、選手権大会組織準備の責任を委託することができる。
- 組織委員会は、(ろう者と聴者の)管理経験者者で構成される。組織委員会は、事務局と直接、電子的コミュニケーション機能による対話を行う。
- 組織委員会は、電話/FAX、電子コミュニケーション機能を備えた中央集権的な事務局を置くことができる。これらのコミュニケーション機器の番号は、組織委員会のレターヘッドや(もしあれば)ウェブサイトに掲載する。
- 組織委員会は、世界選手権大会の組織化に責任を持ち、組織委員会の業務に対する協力を得るために、国内や国際のスポーツ連盟と対話しなければならない。
- 組織委員会は、いつでも国際スポーツ連盟(IF)の適切な指示と支援を得るようにしなければならない。世界ろう者選手権大会の行事をIFのイベント・カレンダーにいれてもらうよう要求すること。
WC4. 報告
- 選手権大会に向けて毎年3月と9月にICSD事務局宛てに準備の進捗状況の報告書を提出せねばならない。
- 選手権大会の技術面の準備についての詳細の報告書は、選手権大会開催前に行われるICSD評議員会に提出する。
- 選手権大会のまとめとして、以下の内容を含む最終報告書は選手権大会終了後6ヶ月以内にICSD事務局宛てに提出しなければならない:
- 完全な結果報告
- 競技の報告
- 運営の報告
- 会計報告(収支に関する詳細を含む)
また、大会終了1ヶ月以内には以下をICSD事務局宛てに提出しなければならない:
- 統計的な情報の報告。これには選手、役員、観客などの数を国別、性別にまとめたものが含まれなければならない。
- 開催連盟(もしくはその国の組織委員会)は、大会終了後30日以内に、暫定的な大会結果をICSDに提出する。ICSDはこれを出版する。
WC5. 正式招待
- 世界ろう者選手権大会への招待状は選手権大会の少なくとも2年前にその国の連盟(あるいは組織委員会)によって送付されねばならない。
- 選手権大会用に印刷されるすべての書類(招待状、競技リスト、入場券、プログラム、など)には、バッジ、ポスター、賞品などのプロモーション用品と同様に、ISCDのイニシアルまたは/及びロゴマークを前面の適当な箇所に入れなければならない。
WC6. プログラム
- 参加競技のスポーツ・ディレクターとテクニカル・ディレクターは、世界選手権大会の遅くとも6ケ月前に、最終競技日程案を承認しなければならない。
- 組織委員会は、世界選手権大会日程案についてICSD事務局と協議する。この協議によりICSD関連の競技大会と重ならないことを基本として、選手権大会の日程が決定され、選手権大会開催の18ケ月前には日程が固まるものとする。
- 世界選手権大会の公式日は、開会日と閉会日とする。
- 世界選手権大会の種目(たとえば、世界ろう陸上競技大会の障害物競馬3000m走)に、少なくとも2つの地域から5ヶ国以上の予備登録があれば、公式プログラムに登録される。世界選手権大会種目への出場が最終的に4ケ国以下の場合、その種目は中止される。
- 上記の規則により個人種目が中止される場合、ICSD事務局は、予備登録の締切の遅くとも14日後、および必要であれば最終登録の締切の直後、関係する連盟へ通知しなければならない。
- 団体競技の場合、この通知は最終登録の締切直後に行わなければならない。
WC7. 参加
- 連盟あるいは個人に対して、人種、宗教、性別、政治を理由とするいかなる差別もしてはならない。
- ある国を代表した選手は、2年間の待機期間を経て一度だけ他国を代表することができる。出身国や新しい国のために競技してはならない。
- 出場の登録申込書には適正コードの全文(WC1.1とWC1.2参照)及び以下に示す宣言文が書かれていなければならず、また選手が所属する国の連盟の2人の役員(会長と事務局長)の署名が必要である:
「私たちはこの世界ろう者選手権大会の参加資格者の条件を読み、私たちと我が国の競技者 はそれに従うことを宣言し、ここに署名する。この条件の下、ICSDの担う目的のために、世界ろう者選手権大会中の撮影もしくは写真撮影を認めます。」 - 上記で定められたことが遵守されなければ、いかなる申込書も無効となる。
- 世界ろう者選手権大会に競技者を登録できるのは、ICSDの正会員または暫定会員である加盟国団体のみである。
- ろう者スポーツの全国組織の結成の可能性が見えない弱小国の競技者は、自国のオリンピック委員会もしくはスポーツ局の認可を待つ間、世界ろう者選手権大会に出場することができる。
- ICSD暫定会員が世界ろう者選手権大会に2度出場することはできない。
- 世界ろう者選手権大会用の登録用紙をすべてのICSDに提供する。
WC8. IDカード
- 世界ろう者選手権大会を主催する国の連盟(もしくは組織委員会)はすべての競技者と役員用の身分証明カードを配布する。
- 組織委員会は、選手にIDカードを発行する前に、適切な文書(パスポート等政府発行の顔写真付き身分証明書)を照合することにより、選手のプロフィールの以下の項目すべてが一致すことを確認しなければならない。
- フルネーム
- 生年月日
- 国籍
- 身分証明カードには個人に関する以下の事項がなくてはならない。
- 世界ろう者選手権大会の正式名称、開催期間、開催地
- 姓
- 名
- 国籍 〔ただし、ICSDの執行委員とICSDのTDの場合は不要〕
- 生年月日 〔競技者のみ〕
- 職務 〔役員のみ:例えば団長、コーチ、通訳、等〕
- 写真 〔6ヶ月以内に撮影したもの〕
- 参加国の連盟は、IDカードに記載するために組織委員会に提供した情報が正確であることを保証しなければならない。
- 組織委員会は、身分証明の目的で、アルファベットやカラーコードをIDカードに使うことができる。IDカードに記載の項目は、組織委員会の同意なしに変更されてはならない。
WC9. 取締り・罰則
- 聴力検査表をICSDに承認されていない、またはICSDのオーディオロジストによる聴力検査が未検査である選手は、世界選手権大会の3ヶ月前に、1年以内に測定した聴力検査表をICSDに提出しなえkればならない。これは、予選あるいは世界選手権大会に参加する前に行わなければならない。もし提出されていない場合には、出身および国の連盟の経費負担において、世界選手権大会の会場で聴力検査が行われる。
- 聴力検査表の用紙は、ICSDの公式ウェブサイトを通じて提供される。
- ICSDは世界アンチドーピング規則を開発する世界アンチドーピング機構(WADA)の業務を支持し、最新の規則に従うこととする。
- ICSDは上記世界アンチドーピング規則に基づき、ICSDアンチドーピング規則を策定した。それは世界選手権大会および関連の国際イベンに適用される。
- 世界選手権大会に参加している選手は、選手権大会期間中いつでもドーピングテストを求められることがある。
- アンチドーピング規則の違反があった場合は、ICSDはそのアンチドーピング規則にのっとって制裁を課すことができる。
- 組織委員会はドーピング検査にかかわる費用をすべて負担する責任がある。
- 組織委員会は世界選手権大会で、ドーピング管理のプログラムが実施できるよう、設備を整える(訓練を受けた検査者、サンプル収集のための適切な設備、WADA認定の試験室へのアクセスを含む)責任を有する。
- 組織委員会はすべての加盟国にサンプル収集の技術的なプロセスを説明したドーピング管理ガイドを配らなくてはならない。
- すべての加盟国は、自国の選手に対しICSDのアンチドーピング規則および要件を知らしめる責任を有する。
- 検査を拒否した競技者は誰でも世界選手権大会から除外される。
- 選手は、ドーピングテストを受けるよう要請されることがある。
- いかなる検査でも受検を拒否する選手は、世界選手権大会から除外される。
- いかなる検査でも不合格となった選手は、執行委員会の決定により、一定の期間かあるいは終身、すべての世界ろう選手権大会やICSD競技大会から追放される。
- 選手が団体の一員である場合、チーム全体は失格となり、その名称はすべての公式文書から削除され、賞品は没収される。
- 競技者やチームの過失が起きた時は、執行委員会が決定により、所属する加盟連盟がすべての費用と罰金を支払う責任を負う。
- 世界ろう選手権大会の競技者が失格になった場合、当該選手の賞品と賞状はICSDに変換されなければならない。これが行われない場合、所属する加盟国の連盟が未払いの責任を負う。
- ICSDの命令で、世界選手権大会の期間中に実施された聴力検査やドーピング検査のすべての費用は、開催国の加盟連盟または組織委員会がカバーしなければならない。
WC10. 競技(一般)
- 夏季競技の場合は、最低でも世界の2地域において、12のICSD加盟国の会員が行っていなければ、また冬季競技の場合は最低でも世界の2地域において6のICSD加盟国の会員が行っていなければ、その競技は世界ろう者選手権大会の種目として取り上げることはできない。
- スポーツ・ディレクターは、関係する加盟国と技術委員〔テクニカル・ディレクター〕と協議し、WC10.1に該当することを確認の上、世界ろう者選手権大会の少なくとも1年前に大会の全体構成や機構を決定する。
WC11. 競技(団体)
- 予選の予備登録は、選手権大会の2年前に行うこと。
- 最終登録は選手権大会の1年前におこなうこと。
- 1つの全国連盟につき1つの団体のみが選手権大会に参加できる。
- 決勝戦の参加団体数は、各競技、男女別に、最大16チームとし、テクニカル・ディレクターの助言や競技の状態に応じて執行委員会が決定する。
- 選手権大会への参加資格は、地域の連盟が予選を選択しない限り、地域の連盟主催の選手権大会の結果に自動的に従う。
- 最終段階で団体の退場には罰金が賦課される。この罰金の費用は評議員会にて決定される。
WC12. 競技(個人)
- 個人選手が申し込む種目の数に制限はない。
- 選手権大会に参加しないようにという医師の命令があった場合を除き、出場しなかった選手には罰金が課される。
WC13. 予備登録と最終登録
- スポーツ・ディレクターと技術委員はICSDと協議して、担当する競技の予備登録と最終登録の締切日を決定する。その直後、組織委員会がアナウンスする。
- 締切後の最終登録申し込みは、受理されない。
WC14. 最終規定
- 主催国の連盟(または組織委員会)もしくは代理店が世界ろう者選手権大会に参加する各国の連盟のために合理的な値段で宿泊施設、食事、交通を提供すること。
- それぞれの代表団が各自旅費、宿泊費、その他の経費を負担する。
- 加盟国の協会が最終登録のリストを提出した後に出場を辞退した場合は、執行委員会が決める罰金を支払わなければならない。
- 主催国の連盟(または組織委員会)は以下を準備し、経費を負担しなくてはならない:
- 選手権大会の約4年前に、ICSDスポーツ・ディレクターの開催地視察費用
- 選手権大会の約1年前に、ICSDテクニカル・ディレクターの開催地視察費用
- 世界ろう者選手権大会開催中の以下の者の旅費および宿泊費、日当:
- ICSD会長あるいはICSDの代表者
- ICSDテクニカル・ディレクター
- 主催国の連盟(または組織委員会)は評議員会で定められた選手権大会主催料をICSDに支払うこと。
- 主催国の連盟は世界ろう者選手権大会開催で得られた余剰金を保持する権利を有する。
- もしも、選手権大会の支出が収入を超えた場合、その赤字補填はすべて主催国の連盟(または組織委員会)の責任である。
WC15. 賞品、表彰状、ポスター
- ポスターや賞品の原案は世界ろう者選手権大会の少なくとも1年前までに執行委員会の正式な承認を得るために提出されねばならない。ポスターの目立つ位置にICSDのロゴを入れること。
- すべての競技で、1位賞は金メダルと賞状、2位賞は銀メダルおよび賞状、3位賞は銅メダルおよび賞状とする。すべてのメダルには、メダルや賞状が授与される競技や種目の種類を示す彫刻が施される。
- 個人競技では、4位から8位に入賞した競技者は、(IFの規則により)賞状を受け取る。
- 団体競技もしくは団体種目で優勝したチームのメンバーで、世界選手権大会開催中に行われた試合もしくは競技に1回以上参加した者すべてに1位賞が授与されなければならない。ただし、非正統な状態の競技(例えば、個人競技における競技者の順位で団体順位が決まる場合など)はこの限りではない。2位チームのメンバー各人は同様に2位賞、3位チームのメンバー各人は3位賞を授与される。これらチームの他メンバーは賞状が授与されるがメダルは授与されない。4位から8位のチーム・メンバーは賞状のみ授与される
- 賞品の種類や形式は、主催国の連盟(または組織委員会)が随意に決定する。ただし、賞品にはICSDのの言葉やあるいはロゴが彫刻されていなければならない。
- 賞状には、ICSDと主催国の連盟(または組織委員会)のロゴを入れなければならない。ICSD代表と主催国の連盟〔または組織委員会〕の会長の署名も必要である。競技者の名が印刷される。
- 主催国の連盟(または組織委員会)はICSD博物館に、表彰状の見本を2部および、賞品、トロフィー、メダルなどの見本をそれぞれ1つずつ送ること。
- 余った賞品や表彰状は全て破棄すること。
- 参加者全員(競技者とオフィシャル)に選手権大会の参加者であることを示す証明書が与えられる。
WC16. 式典
- 世界ろう選手権大会の開会式および閉会式は、国際スポーツ連盟の規則に従って実施されなければならない。
- 象徴的な意味をもつICSD旗の引き継ぎは、世界選手権大会において必ず行われる。
- 公式なメダル授与式は、ICSD単独の責任である。テクニカル・ディレクターはメダル授与式の長となることができる。
WC17. テクニカル・ミーティング
- 各国の代表者によるテクニカル・ミーティングは、遅くとも選手権大会開催の前日までに開かれる。またその後、選手権大会のプログラムなどの確認のため、毎日行うこともできる。
- 技術委員会、異議申し立て委員会、各参加国の代表者2名がテクニカル・ミーティングに参加する。代表者の少なくとも1名はろうでなければならない。
WC18. 権限と管轄権
- ICSDスポーツ・ディレクターは、世界選手権大会に関して開催国の連盟(または組織委員会)あるいは参加国の連盟が提訴するあらゆる紛争を終結させつ最終権限をもつ。
- 各競技の競技規則は、国際連盟の規則とする。ただし、音声による合図の代わりに視覚的合図を用いるものとする。
- 審判員、審査員、スターターその他の役員は、ICSDスポーツ・ディレクターと該当競技のテクニカル・ディレクターの同意と指示により、開催国の連盟(または組織委員会)が自国の最適任な有資格者の中から選出する。
- 組織委員会は最初のテクニカル・ミーティングの遅くとも14日前までにレフェリー全員の資格の写しをテクニカル・ディレクターに提出する。
- 主催国の連盟(もしくは組織委員会)はその裁量により選手権大会の審判員の任命とスケジュール決定において全責任を持つ。団体競技の種目や予選試合では、国際スポーツ連盟から中立的なオブザーバーを1人、選手権やゲームに迎えなければならない。
- 競技に関するスポーツ異議申し立ては、審査員により決定される。審査員が決定を下すことができる事項は、競技の勝敗宣言後決められた時間以内に、該当する競技の国際連盟が英語の書面によりなされた異議申し立てに限定される。詳細はICSDの内規を参照のこと。
WC19. 技術規則
- スポーツ・ディレクターと技術委員は、各競技の技術規則を作成し、必要であれば世界選手権大会のプログラム上の各種目についても技術規則を作成する。
- これらの技術規則は、世界選手権大会の遅くとも6ヶ月前に公開される世界選手権大会のルールに一致しなければならない。
- これらの技術規則は、世界選手権大会の6ヶ月前に電子発刊されすべての競技チームに送信されるものとする。
WC20. 開催施設
- すべての競技施設には、電光得点掲示板(スコアボード)が備えていなければならない。競技場に固定されているものか持ち運び可能なもののどちらでも良い。
WC21. 交通機関
- 開催地交通手段
- OCは、すべての役員と競技者のために宿泊先と競技場の間の交通手段を確保しなければならない。役員及び競技者に対してはそれぞれが競技もしくは参加する競技施設への往復の交通手段のみを提供するものとする。競技チームの役員、OC役員のみが交通サービスを自由に利用できる。
- 登録していない競技イベントを観戦するために交通サービスの利用を希望する選手及び役員は、OCの判断で、交通費を自己負担するものとする。
- 交通サービスは開会式の1日前から閉会式後まで利用できるものとする。OCが希望する場合は、空港と選手団の宿泊施設との間の交通手段を提供することができる。
- ICSD代表者と技術委員
- ICSD代表者と技術委員のために、交通手段が、常時、用意されていなければならない。
- OCは、世界選手権大会の開会式及び閉会式に出席するICSD代表者および技術委員に交通手段を提供しなければならない。
- 交通手段計画
- OCはICSD執行委員会への定期報告書に、選手及び役員が競技会場、宿泊先、その他の施設間を移動できる全交通手段の概要を載せた、交通手段案に関する情報を含めなければならない。
- ICSD執行委員会は交通手段機関に関して進捗状況の報告書作成のために、いつでもOCと連絡をとることができる。
WC22. 医療・救急処理
- OCは世界ろう選手権大会の期間中、適切な医療補助(医師、看護士、歯科医その他の医療役員)を設置する責任を持つ。
- すべてのチームの医師、看護士及び派遣団長は、開催地到着次第すぐに全医療サービスの内容、連絡先について情報提供を受けるものとする。
- 救急処置本部は全競技場で利用できるもので、医療及び救急処置スタッフと緊急事態に備え救急車を適切に配備されていなければならない。
- 看護サービスは24時間体制でなければならない。また、控えの医師が待機しており常に呼び出せる体制でなければならない。
- 病院施設は救急病室と重症患者のための病床を備え、24時間無休で利用できるものとする。
- 理学療法士が競技者を治療するのに必要な設備を整えなければならない。自国選手団の治療のために訪問する療法士のための設備が用意されていなければならない
- 自分たちの傷病・医療診療所を希望する参加国のために、宿泊施設に適切な場所を確保しなければならない。
WC23. キャンセル
- 主宰国の連盟(または組織委員会)が世界ろう者選手権大会のキャンセルを決定した場合には、連盟はICSDおよびすべての国のろうスポーツ委員会に大会開催の8ヵ月以上前に通報し、出場チームが支払ったすべての経費(たとえば、予約金)を返金しなくてはならない
- もし、主催国の連盟(または組織委員会)が世界ろう者選手権大会を公式の開会日の8ヶ月以下になってキャンセルした場合には、組織委員会はすべての出場チームが支払った経費を返金しなくてはならない。主催国の連盟は、出場チームが支払った参加のためのユニフォーム代のような払い戻し不能の経費や同種の諸雑費によって引き起こされる経済的な損失を補填しなくてはならない。さらに、主催国の連盟は執行委員会の決定により罰金を課されることがある。
WC24. 違反
以上の規定に含まれない罰則手続きに関しては、関係する個人、あるいは団体に対して、執行委員会が定める罰金を支払うこととする。ICSDの執行委員会の決定は、本件に関する最終決定である。
WC25. その他
以上の規定では処理できない事態が生じた場合は、ICSD憲章とICSD規定に従わねばならない。また、必要に応じ、国際スポーツ連盟規定とオリンピック憲章に従う。
2009年9月、中華台北の第42回ICSD会議で承認