福祉医療機構助成事業「デフリンピック啓発セミナー」シンポジウム
(2009/2/22)

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大杉 豊(全日本ろうあ連盟スポーツ委員会国際事業部委員)

 本日はお集まりいただきありがとうございます。午前中「報告」というかたちでデフリンピックに関する情報提供をさせていただきました。午後はだいたい2時間程ありますので、シンポジウムの形で情報と意見の交換を深めたいと思います。

 まずシンポジスト4名の講師をご紹介したいと思います。栄智美(サカエトモミ)さんには「デフリンピアン」の代表としていらしていただきました。この言葉ははっきりと決まってはいないのですが、イメージとしてはデフリンピックに参加しメダルを取った方、勝利者を讃える言葉として「デフリンピアン」という言葉を使いたいと思います。栄さんは2001年ローマ大会の女子バレーボールが金メダルを獲得した時のキャプテンです。次は、特定非営利活動法人日本デフバスケットボール協会の理事長・篠原雅哉(シノハラマサヤ)さん。長野から来られました。宜しくお願い致します。篠原さんと栄さんはろう者です。残るお二人は健聴者で、まず全国聾学校体育連盟の理事長・松田勝次(マツダカツジ)さんです。続いてお隣は国立大学法人筑波技術大学の障害者高等教育研究センター・及川力(オイカワチカラ)さんです。

シンポジスト(敬称略):左より栄、篠原、松田、及川

 私は司会を勤めさせていただきます、大杉です。宜しくお願い致します。まず午前の部で「デフリンピック」という言葉が、まだまだ十分周知されていないということで、国民の何%が認知しているのかというと、大体2パーセントということです。このまま(皆さんが)帰られてあいまいな数字が広まってしまうのは良くないので、正確な数字を皆さんにご紹介しましょう。ご覧いただけますでしょうか?ちょっと見づらいとは思いますが、内閣府のウェブサイトで紹介されていますデータです。

内閣府ウェブサイトより抜粋)

 まず、「手話」。「手話という言葉は知っていますか?」これは認知度が高いですね。97.7%。逆に言うと「手話」という言葉を知らない国民は2.3%だけです。すごいですね?本当は100%でありたいですよね。次は「パラリンピック」について知っているのは94.1%。パラリンピックの場合です。さて「デフリンピックを知っていますか?」の問いを見ますと、「知っている」が2.8%です。2.8、2.8、2.8!覚えてください。この数字を記憶してください。参考に申し上げますと、知的障害者の「スペシャルオリンピックス」は12%です。スペシャルオリンピックスは今Yahooを検索すると出てきます。「スペシャルオリンピックスを応援しよう」という内容が出てきます。やはりかなり知名度が高くなってきているということです。データについては先ほど申し上げたように内閣府のデータです。ウェブサイトには詳細も載っておりますのでチェックして欲しいと思います。
http://www8.cao.go.jp/shougai/suishin/tyosa/h18kokusai.html

 本日のシンポジウムの進め方ですがシンポジスト4人が個々に10分程度の報告をしていただきます。その後、3つのテーマに沿って進めます。1つ目は「デフリンピック」という言葉の認知度が足りないことについて。2つ目にデフリンピックという言葉・内容を広めるための方法。最後にデフリンピックでメダルをとるためにどのように若い選手を強化指導し、育成していくのかです。会場の皆さんからもご意見を伺いながら、3つのテーマそれぞれについて交通整理をしていきたいと思います。それでは早速ですが4名の報告に入りたいと思います。

 申し忘れましたが、4人の方々は、全員がろう教育の現場にいる方々です。栄さんは大阪市立聾学校で指導されております。また、篠原さんも長野の聾学校の高等部の理科の先生です。松田さんは香川の聾学校の先生です。及川さん、今は筑波技術大学にいらっしゃいますが、筑波大学付属聾学校で教師として長い経験を持たれている方です。4人ともその道のベテランです。今の聾学校の環境、デフリンピック・ろう者スポーツの関わり等を、皆さんと共に考えたいと思い、お願いをしました。それでは皆さんそれぞれテーマが少し違いますが、順番にご報告をお願い致します。


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