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全日本ろうあ連盟スポーツ委員会による和訳(2009/03/04 掲載)

ICSD eNews 和訳版 2009年02月号

  (ICSDウェブサイトの原文)

目次(一部)

委員長からのメッセージ - 2009年2月

ドナルダ・アモンズとティファニー・グランフォース(IOC前にて)
メゾン・スポール国際事務所
バイアブルの創設者のジョンT.C.イェ会長とドナルダ・アモンズ委員長

新年おめでとうございます!「新年の目的は、新しい年を迎えることではなく、新しい精神を迎えること、であるべきだ!」−G.K.チェスタートン

世界中の多くの人にとって、2008年は激動の中、幕を閉じました。変えなければならないことを建設的な方向で変えていくための実践的方法を探究することが我々にとって大切です。変化をもたらすことで、前進し、より一層機知に富むことが出来るのです。

このメッセージは、アテネ、ローザンヌ、ブラチスラバ、ミュンヘンを8日間で足早に回ったヨーロッパ出張からの帰りの飛行機で書いています。まず我々は、マリアナ・バルディノヤニス氏率いる、2013年夏季デフリンピック組織委員会と、アテネで初の会議を持ちました。多数の方が集まった記者会見で、やっと覚書に署名することができました。アテネの町は、2013年の大会開催地としての熱意と自信を見せてくれました。

その後1月22日に、ジャック・ロゲIOC会長と、IOC本部事務所で話し合いました。ICSD事務長のティファニー・グランフォース氏とIOCスポーツ・ディレクターのクリストフ・ドゥビ氏も同席しました。ロゲ会長は、デフリンピックとろうスポーツ改革を以下の方法で支持することを再確認しました。

  1. 夏季・冬季デフリンピック運営のみを行なう国際機関の新名称の認可
  2. 年毎の追加資金の割り当て
  3. デフリンピックおよび世界中のろう者スポーツの準備と運営に、IOCが持つ資源と知識を生かすことのできる体制
  4. マーケティング戦略における支援提供
この日は、ICSD史上、おおきなを節目として記憶されるでしょう。

ローザンヌでは、メゾン・スポール国際事務所(Maison Sport International-MSI)の運営管理者たちとも会合を持ち、MSI敷地内に適切なオフィススペースを確保することの可能性について相談しました。大変喜ばしいことに、2009年3月頃からICSDが使用できる事務所を確保してくれました。ローザンヌの町とボー州では、我々を公式な国際スポーツ統括団体として認め、ローザンヌへの事務所移転と最初2年間の無料での事務所スペース提供承に応じてくれました。3月1日以降、ICSDの公式登録された新住所は、次のとおりです:Maison du Sport International, Avenue de Rhodanie 54, CH-1007 Lausanne。事務所は、現地のスイス人ろう者たちによって運営されます。そのうち、ローザンヌ大学(AISTS)からのスポーツ管理と技術のインターン生が、試合に関連したプロジェクトを担当することになります。アメリカにある現在の本部事務所は、サテライト事務所となり、これからも3つのブランチ事務所の統括という重要な役割を担っていきます。

ブラチスラバでは、ハイ・タトラス(High Tatras)で開催される2011年冬季デフリンピックでの責任を担うことに同意した重要人物たちと、もう一つの建設的会議を持ちました。スロバキアでの政治的・経済的現状を念入りに評価した後、(冬季デフリンピックの)大会のみの責任を担う、新たな組織委員会を設置することで合意しました。3月1日までに、スロバキアは、試合への金銭支援の証明を提出しなければなりません。とにかく、一生懸命なスロバキアの人々の気迫と決意は、賞賛に値するものです。

ICSD運営管理グループは、ミュンヘンで丸2日間の会合を開き、IOC側からの条件と期待を勘案し、デフリンピックとろうスポーツ改革の今後の方向性に関する重要事項を話し合いました。

1月29日に、ICSDとビデオ・リレーサービス(VRS)提供者であるバイアブル(Viable=ろう者が経営・運営されている会社)の両者は、デフリンピックおよびその他全てのCISS公認の国際スポーツ競技大会において、途切れない(スムーズな)コミュニケーション・サービスを、ろう者と難聴者コミュニティーに提供することで合意したことを誇りを持ってここに発表します。CISSとバイアブルが共通の価値観を共有していることから、バイアブルが選出されました。バイアブルは、「なんでもできる」(can do)という意欲的な姿勢があり、製品やサービス、雇用の多様性もあり、そして常に最高のもの提供してくれます。詳細については、バイアブル・ウェブサイトの記者会見(Press release)を参照ください。

新たなエネルギーを示し、前向きな改革を導入する心からの決意で、2009年はICSDにとってエキサイティングな年となるでしょう。前進と向上あるのみ!

Dr. ドナルダ・K・アモンズ、ICSD委員長