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全日本ろうあ連盟スポーツ委員会による和訳(2011/08/23 掲載)

ICSD eNews 和訳版 2011年8月号

  (ICSDウェブサイトの原文)

目次(一部)

2012年世界ろう者卓球選手権大会 最新情報

2012年世界ろう者卓球選手権大会ロゴ

ICSDのコミッティーの皆様、こんにちは。

来年4月の2012世界ろう者卓球選手権大会まであと9カ月を切りました。2011年6月24日に各国からの予備エントリーが〆切となり、現在参加国数の集計中です。

日本(チーム)は、デフリンピックでは1965年に日本初のメダルを獲得し、現在までに金44個、銀29個、銅11個を獲得しております。

また、国際ろう者スポーツ委員会(ICSD)からも「20世紀デフリンピアン」(20世紀の最も優れたろうスポーツ選手10人)として、日本からはただ一人、卓球の幾島政幸選手が選ばれました。このような影響もあるのでしょう、卓球は日本では非常に盛んなスポーツとして確立してきました。

日本国内で毎年行われる「全国ろうあ者体育大会」卓球競技には約200名の選手が参加し、熱い戦いを繰り広げています。また2009年に横浜で行われた世界卓球選手権大会は、全国的にTV放送されるなど注目を浴び、卓球愛好者が増えるなど日本国民全体で卓球に対する人気が高まってきています。そのような中、私たちはICSD主催大会である今大会をこの日本で開催できることを大変うれしく思います。

私たちは日本国内におけるろう者のスポーツのさらなる普及と発展を目指して、念入りな準備を進めてまいりました。しかし、今年の3月11日に未曾有の大地震と大津波が東日本を襲いました。この大震災はあまりに突然に、ものすごいエネルギーですべてをなぎ倒し、人々の命を奪い、日本を失望と悲しみのどん底に突き落としました。その中で世界各国から寄せられた温かいご支援に深く感謝し心から御礼申し上げます。私たちは今、改めてこの大会をきっかけに日本全体の人々たちに復旧・復興のために立ち上がる勇気と希望を与えたく、再び走り始めました。

先日、日本におけるろう者のシンボルマークである「たつのおとしご」を使用した大会ロゴ(マスコット)も決定し、全国のろう者にマスコットの名前を募集するなど、今大会の全国的な盛り上げを図っています。

今年の8月6日から9日まで、ICSDの卓球技術委員の視察があります。その時に、視察団に当大会の準備状況を詳細に報告することができるでしょう。

なお、今大会の会場である国立オリンピック記念青少年総合センターは、1964年の東京オリンピック旧選手村跡地に建てられた施設であり、体育館と宿泊施設が同敷地にあるとても便利な場所です。施設も最近改築され立派なものに変わっています。また大会期間中は、緑があふれ、気候も温暖で、一年間の中で最も美しい時期です。

そして2012年5月には「雷門のある浅草」、「相撲で有名な両国」など日本を代表する歴史のある街並みに囲まれて、電波塔として世界一の高さを誇る東京スカイツリー(高さ634m)も開業します。このように今大会の開催地である東京は江戸時代から続く伝統文化とともに、世界に誇る最先端技術や新たな文化の発信の中心となっています。また、ユネスコの世界遺産に登録された小笠原諸島の自然環境など多様な魅力を併せ持つ都市です。

今回私たちは東京を訪れる選手、役員、そして観客の皆様をはじめ、全ての人々に記憶に残る感動をもたらすことができるでしょう。私たちは世界中からお集まりいただく選手団・関係者の皆様を、心よりお待ちしております。

2012世界ろう者卓球選手権大会組織委員会一同