2024年度「手話言語条例を考える行政担当者学習会」開催



 2025年1月30日(木曜日)、1月31日(金曜日) 東京都・国立オリンピック記念青少年総合センターにて「2024年度、手話言語条例を考える行政担当者学習会」を開催しました。
 20日は50名(オブザーバー2名を含む)、21日は46名(オブザーバー6名を含む)の参加がありました。
 現在、39都道府県/21区/365市/125町/7村 計557自治体(2025年2月20日まで、事務局把握分)もの自治体が手話言語条例を制定している中、ますます手話言語とは何か考え、条例の基本的な内容や意義、政策づくりなどについて意見を交わし、情報交換する場が求められています。
 今回、1日目はすでに条例制定済みの自治体職員対象、2日目はこれから制定する自治体職員を対象とし学習会を開催しました。
 両日とも、現在、検討が進められている「手話に関する施策の推進に関する法律(手話施策推進法)案と手話言語条例について」の講演を実施しました。
 手話施策推進法案が出来るまでの流れの中で、特に障害者権利委員会からの総括所見(勧告)を基に、ろう者・ろう児が手話言語を獲得する言語権を有することを述べた他、法案のポイントを説明し、この理念法の具現化は自治体での取り組みに委ねられていることと条例を形骸化してはならないことを強調しました。

 また、 手話を広める知事の会(神奈川県/30日・岩手県/31日)の事例報告、 全国手話言語市区長会(茨城県筑西市/30日、兵庫県豊岡市/31日)から事例報告を行いました。
 事例報告の後、グループに分かれて意見交換が行われ、新事業を始めるための予算づくりや遠隔手話通訳に関する悩み、法案と条例の整合性の取り方、災害時の情報保障支援などの議論がなされていました。
 どこの自治体でも、条例を軸に、きこえない人きこえる人が共に分かり合える共生社会の実現に頭を悩ませており、全国の自治体の良い事例を知り、つながることで大きな力になるように感じました。

内容
1月30日(木) 1月31日(金)
司会 渡部芳博 司会 宮澤典子
開会の挨拶
全日本ろうあ連盟 副理事長 中西久美子
開会の挨拶
全日本ろうあ連盟 副理事長 河原雅浩
講演
手話に関する施策の推進に関する法律案と手話言語条例について
講師:
全日本ろうあ連盟 副理事長 中西久美子
講演
手話に関する施策の推進に関する法律案と手話言語条例について
講師:
全日本ろうあ連盟 副理事長 河原雅浩
事例報告
① 手話を広める知事の会(神奈川県)
② 全国手話言語市区長会(茨城県筑西市)
事例報告
① 手話を広める知事の会(岩手県)
② 全国手話言語市区長会(兵庫県豊岡市)
小グループによる意見交換
・条例制定後の取り組みや成果について等
・財源確保について
・条例制定後、取り組み計画第2期以降の取り組み
小グループによる意見交換
・条例制定までの仕組み作りや課題について等
・条例制定後の取り組みや成果について等
閉会 閉会

講演 「手話に関する施策の推進に関する法律案と手話言語条例について」

中西久美子
〈1月30日〉
全日本ろうあ連盟 副理事長 中西久美子
河原雅浩
〈1月31日〉
全日本ろうあ連盟 副理事長 河原雅浩

事例報告〈1月30日〉

井梅賢吾氏
手話を広める知事の会より
神奈川県福祉子どもみらい局福祉部地域福祉課
主査 井梅 賢吾 氏
中山孝子氏 須内良昭氏
全国手話言語市区長会より
茨城県 筑西市 障がい福祉課
係長 中山 孝子 氏
主任 須内 良昭 氏

事例報告〈1月31日〉

高橋優氏 高橋優氏
手話を広める知事の会より
岩手県保健福祉部障がい保健福祉課 主事 高橋 優 氏

高橋優氏 梶原博和氏
全国手話言語市区長会より
兵庫県 豊岡市 健康福祉部社会福祉課 主幹兼障害福祉係長 梶原 博和 氏

情報交換の様子

情報交換の様子 情報交換の様子

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