内閣府、総務省、厚生労働省、気象庁にきこえない・きこえにくい人への災害対応に関する施策要望を提出



 聴覚障害者災害救援中央本部より内閣府、総務省、厚生労働省、気象庁に2023年11月28日付で要望書を提出しました。
 うち、内閣府については、2023年11月28日(火)に内閣府政策統括官(防災担当)と全日本ろうあ連盟石野富志三郎理事長、全国手話通訳問題研究会渡辺正夫会長、日本手話通訳士協会渡部芳博理事が面談し、意見交換を行いました。

要望書を提出
左から士協会渡部理事、全通研渡辺会長、石野理事長、内閣府政策統括官(防災担当)各位

意見交換

 また、気象庁については、2023年11月28日(火)に気象庁広報室、総務部企画課地域防災企画室と全日本ろうあ連盟石野富志三郎理事長、全国手話通訳問題研究会渡辺正夫会長、日本手話通訳士協会渡部芳博理事が面談し、意見交換を行いました。

要望書を提出
右から士協会渡部理事、全通研渡辺会長、石野理事長、気象庁広報室、総務部企画課地域防災企画室各位

意見交換

気象庁記者会見室
気象庁記者会見室の手話通訳付与環境の確認

聴本第230010号
2023年11月28日

 内閣府特命担当大臣(防災)
   松村 祥史 様

聴覚障害者災害救援中央本部
運営委員長 石野 富志三郎

きこえない・きこえにくい人への災害対応に関する施策要望

 日頃より、私たちきこえない、きこえにくい人(以下、きこえない人)へのご支援を賜り感謝申し上げます。
 昨今の異常気象による自然災害等が多発しています。緊急事態が発生すると、きこえない人は最新の情報が入りにくいため、多くの困難に直面します。今後も起こりうる緊急事態に備え、早急に対策を進めていかなければ、安心して暮らすことはできません。
 これまでの状況をふまえ、きこえない人に係る施策について下記のとおり要望いたします。

1 要援護者名簿作成及び個別避難計画策定についての要望

(1) 平成25年に義務化された「避難行動要支援者名簿の作成」及び令和3年に努力義務化された「個別避難計画の作成」において、支援者が訪問や窓口応対の際に対象者(きこえない人)にあったコミュニケーション手段による対話を行えるよう、十分な情報保障体制を整える必要があることを指針・手引き・ガイドラインに明示してください。

(2) 個別避難計画の対象は「要介護度3~5の高齢者や身体障害者手帳1級・2級等を所持している者等の自ら避難することが困難な者のうち、ハザードマップで危険な区域に住む者や、独居または夫婦二人暮らしの者など、計画作成の優先度が高いと地方公共団体が判断する者」となっていますが、これまでの被災状況をふまえて、きこえない人はすべからく個別避難計画の対象になるようにしてください。また、計画作成にあたって要支援方法が事前にわかるような設問を入れる等工夫してください。(例えば、必要となる支援内容:□手話通訳、□筆談など)

(3) 平成25年に改訂された「災害対策基本法」において、避難行動要支援者名簿を活用するために、福祉専門職やかかりつけ医などの医療職のほか、地域の鍵となる人や団体との連携が挙げられていますが、実際に当事者団体が連携するには個人情報の取り扱いネックになっていると言われます。
 例えば、当事者団体が個人情報を適切に管理出来る体制や規程等を整備していることを示す一定の基準を定め、全国どこでもこの基準をクリアしていれば開示対象とする等、当事者団体との連携を促進するような仕組みを整備してください。

3  避難行動要支援者が外出中に災害等緊急事態が発生した場合の支援方法について、対応指針やマニュアルなどを整備してください。これまでの被災対策は、自宅や避難所での対応が大半で、避難行動要支援者が外出中の対応をどうするのか、帰宅困難者対策も含めて、明確な基準がありませんでした。きこえない人は外出することも多く、外出先でどのように緊急事態を把握し、速やかに避難するかについて、対策方法を整備してください。
 例えば、アイ・ドラゴンなどの視覚的情報発信を、いつでもどこでも行う仕組み等が必要とされると考えます。また、災害時の電波の輻輳を未然に防ぐことは、避難行動要支援者の情報アクセスに関わる重要なインフラを守ることでもあります。
 なお、大規模地震の発生に伴う帰宅困難者対策のガイドライン(平成27年・内閣府)では、要支援者に関する記述は「特別搬送者の搬送」のみでした。

4  官邸や各省が実施する緊急会見においては、必ず手話通訳者を配置するとともに、テレビ放送の際に放送局の判断で手話通訳者がカット(フレームアウト)されないよう、手話通訳者の立ち位置を発表者のすぐ前にするなどの工夫をしてください。

5  役所等の公的機関や災害時の一般避難所における備品のガイドラインに、手話・字幕付き放送「目で聴くテレビ」が視聴できる聴覚障害者専用情報受信装置(アイ・ドラゴン)を入れてください。
 また、災害時に福祉避難所となる施設全てに聴覚障害者専用情報受信装置(アイ・ドラゴン)を設置し、それに係る受信料等の補助の予算化を図ってください。

※「アイ・ドラゴン」について
IPTV受信機「アイ・ドラゴン」は、聴覚障害者等のために手話・字幕を挿入したテレビ放送の補完放送を行うだけでなく、緊急災害時にいち早く情報を伝える役割を担っています。全国の一般避難所及び福祉避難所に「アイドラゴン」を設置することで、きこえない人に災害情報も的確に情報を伝えることができます。

「アイ・ドラゴン」について

聴覚障害者災害救援中央本部
 (構成団体)
 一般財団法人全日本ろうあ連盟
 一般社団法人全国手話通訳問題研究会
 一般社団法人日本手話通訳士協会
【連絡先】
一般財団法人全日本ろうあ連盟
〒162-0801東京都新宿区山吹町130SKビル8階
TEL 03-3268-8847 FAX 03-3267-3445

聴本第230011号
2023年11月28日

総務大臣
  鈴木淳司 様

聴覚障害者災害救援中央本部
運営委員長 石野 富志三郎

きこえない・きこえにくい人への災害対応に関する施策要望

 日頃より、私たちきこえない、きこえにくい人(以下、きこえない人)へのご支援を賜り感謝申し上げます。
 昨今の異常気象による自然災害等が多発しています。緊急事態が発生すると、きこえない人は最新の情報が入りにくいため、多くの困難に直面します。今後も起こりうる緊急事態に備え、早急に対策を進めていかなければ、安心して暮らすことはできません。
 これまでの状況をふまえ、きこえない人に係る施策について下記のとおり要望いたします。

1  ローカル局が製作したものを含めた全ての災害関連テレビ番組に「手話通訳」と「字幕」をつけるため、助成をおこなうとともに、激甚災害時は特別措置として「手話通訳」と「字幕」をつけるための費用を補償してください。被災地の水や食料の配給、罹災証明の受付等、きこえない人は必要な地域の災害情報を入手できない状況にあります。キー局とローカル局の手話通訳付与、字幕対応に「地域格差」が出ないよう施策・助成を講じてください。

2  総務省ホームページの記者会見の動画に字幕と手話通訳をつけてください。
 貴省が実施する緊急会見においては、必ず手話通訳者を配置するとともに、テレビ放送の際に放送局の判断で手話通訳者がカット(フレームアウト)されないよう、手話通訳者の立ち位置を発表者のすぐ前にする等の工夫をしてください。

3  役所等の公的機関や災害時の一般避難所における備品のガイドラインに、手話・字幕付き放送「目で聴くテレビ」が視聴できる聴覚障害者専用情報受信装置(アイ・ドラゴン)を入れてください。
 また、災害時に福祉避難所となる施設全てに聴覚障害者専用情報受信装置(アイ・ドラゴン)を設置し、それに係る受信料等の補助の予算化を図ってください。

※「アイ・ドラゴン」について
IPTV受信機「アイ・ドラゴン」は、聴覚障害者等のために手話・字幕を挿入したテレビ放送の補完放送を行うだけでなく、緊急災害時にいち早く情報を伝える役割を担っています。全国の一般避難所及び福祉避難所に「アイドラゴン」を設置することで、きこえない人に災害情報も的確に情報を伝えることができます。

「アイ・ドラゴン」について

聴覚障害者災害救援中央本部           
(構成団体)                  
 一般財団法人全日本ろうあ連盟         
 一般社団法人全国手話通訳問題研究会      
 一般社団法人日本手話通訳士協会        

【連絡先】                   
一般財団法人全日本ろうあ連盟          
〒162-0801東京都新宿区山吹町130SKビル8階  
TEL 03-3268-8847 FAX 03-3267-3445   

聴本第230012号
2023年11月28日

 厚生労働大臣
   武見 敬三 様

聴覚障害者災害救援中央本部
運営委員長 石野 富志三郎

きこえない・きこえにくい人への災害対応に関する施策要望

 日頃より、私たちきこえない、きこえにくい人(以下、きこえない人)へのご支援を賜り感謝申し上げます。
 昨今の異常気象による自然災害等が多発しています。緊急事態が発生すると、きこえない人は最新の情報が入りにくいため、多くの困難に直面します。今後も起こりうる緊急事態に備え、早急に対策を進めていかなければ、安心して暮らすことはできません。
 これまでの状況をふまえ、きこえない人に係る施策について下記のとおり要望いたします。

1  災害期・復興期を通した、被災したきこえない人の心のケアや生活再建の相談支援を担うろうあ相談員並びに相談や日常生活の様々な場面での情報保障を担う手話通訳者及び要約筆記者を公的機関への設置を図り、被災したきこえない人たちが安心して生活し、自身の生活の復興ができるよう支援してください。

2  役所等の公的機関や災害時の一般避難所における備品のガイドラインに、手話・字幕付き放送「目で聴くテレビ」が視聴できる聴覚障害者専用情報受信装置(アイ・ドラゴン)を入れてください。
 また、災害時に福祉避難所となる施設全てに聴覚障害者専用情報受信装置(アイ・ドラゴン)を設置し、それに係る受信料等の補助の予算化を図ってください。

※「アイ・ドラゴン」について
IPTV受信機「アイ・ドラゴン」は、聴覚障害者等のために手話・字幕を挿入したテレビ放送の補完放送を行うだけでなく、緊急災害時にいち早く情報を伝える役割を担っています。全国の一般避難所及び福祉避難所に「アイドラゴン」を設置することで、きこえない人に災害情報も的確に情報を伝えることができます。

「アイ・ドラゴン」について

3  貴省が実施する緊急会見においては、必ず手話通訳者を配置するとともに、テレビ放送の際に放送局の判断で手話通訳者がカット(フレームアウト)されないよう、手話通訳者の立ち位置を発表者のすぐ前にする等の工夫をしてください。

4  災害時にきこえない人の支援拠点となる「聴覚障害者情報提供施設」を全ての都道府 県・政令指定都市に設置し、福祉避難所の指定などを含めて災害時に即時に対応できる体制づくりを進めてください。
 市町村で取り組む地域生活支援事業のメニュー事業での対応は、災害時に必要な専門知識を有する人材の確保が難しい場合も多く、有効に活用出来ない状況です。そのため、県レベルの防災・災害対策及び支援事業が必要です。
 そこで、「聴覚障害者情報提供施設」の役割の一つとして、防災への啓発や訓練、災害時の情報発信、避難所等への支援員派遣等を担えるように、必要な法整備と予算化を図ってください。

聴覚障害者災害救援中央本部           
(構成団体)                  
 一般財団法人全日本ろうあ連盟         
 一般社団法人全国手話通訳問題研究会      
 一般社団法人日本手話通訳士協会        

【連絡先】                   
一般財団法人全日本ろうあ連盟          
〒162-0801東京都新宿区山吹町130SKビル8階  
TEL 03-3268-8847 FAX 03-3267-3445   

聴本第230014号
2023年11月28日

 気象庁長官
  大林 正典様

聴覚障害者災害救援中央本部
運営委員長 石野 富志三郎

きこえない・きこえにくい人への災害対応に関する施策要望

 日頃より、私たちきこえない、きこえにくい人(以下、きこえない人)へのご支援を賜り感謝申し上げます。とりわけ、貴庁が実施する緊急会見においては、手話通訳の設置、透明マスクの着用等の配慮を頂いており、心からお礼を申し上げます。
 昨今の異常気象による自然災害等が多発しています。緊急事態が発生すると、きこえない人は最新の情報が入りにくいため、多くの困難に直面します。今後も起こりうる緊急事態に備え、早急に対策を進めていかなければ、安心して暮らすことはできません。
 きこえない人への情報保障について下記のとおり要望いたします。

1.会見における手話通訳位置の工夫
 貴庁会見室の手話通訳者用のカメラは天井に設置されており、会見のときに手話通訳の頭上部が写り、手話通訳の表情や手が見にくいときがあります。手話通訳の視線をカメラに向け通訳をしていただけるような工夫をお願いします。

2.手話言語による情報保障の拡大
 長官会見や防災解説ビデオなど、貴庁から発信される様々な防災情報にも手話通訳等をつけ、きこえない人にも情報が届くようにしてください。

3.昨今の新たなステージに対応した防災・減災のあり方について、きこえない人や避難行動要支援者はどのような避難行動を行うとよいのか意見交換をさせてください。
 「2030年の科学技術を⾒据えた気象業務のあり⽅」という有識者の提言に沿って、予測精度の向上と、気象情報の利活用促進に取り組んでいるところとのことで、下記資料を軸に意見交換をお願いします。
 https://www.mlit.go.jp/policy/shingikai/kishou00_sg_000077.html

 聴覚障害者災害救援中央本部        
 (構成団体)               【連絡先】
  一般財団法人全日本ろうあ連盟      一般財団法人全日本ろうあ連盟
  一般社団法人全国手話通訳問題研究会   〒162-0801東京都新宿区山吹町130SKビル8階
  一般社団法人日本手話通訳士協会     TEL 03-3268-8847 FAX 03-3267-3445

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