民放連に情報保障について緊急要望を提出



 昨夜、福島県沖で発生した地震につき、首相・官房長官や気象庁の緊急記者会見が行われました。
 いずれも手話通訳が付与されていましたが、放送にあたり、手話通訳がワイプではいっていた局もあれば、映さなかった局もありました。
 緊急に民放連に要望(添付)をFAXで提出しました。

2021年2月14日

一般社団法人 日本民間放送連盟
 会長 大久保好男様

〒162-0801 新宿区山吹町130 SKビル8F
Tel 03-3268-8847 ・ Fax 03-3267-3445
一般財団法人全日本ろうあ連盟
理事長 石野富志三郎

きこえない・きこえにくい人への情報保障について(緊急要望)

 日頃は私たちきこえない・きこえにくい人への情報保障等に、格段のご配慮を頂き厚く御礼申し上げます。
 さて、2021(令和3)年2月13日23時08分頃に発生した福島県沖の地震を受けて、2021(令和3)年2月14日午前1時10分より、気象庁及び内閣官房長官の緊急会見が行われました。
 今回の福島県沖の地震に関する緊急会見では、気象庁、首相官邸どちらにも手話通訳が付与されましたが、放送の際には残念ながら、各局によってはテレビ放送やインターネット配信時に手話通訳付与がない状況でした。
 きこえない・きこえにくい人が命を守るためには、緊急記者会見に手話言語、字幕等を付与し、災害に関する情報を迅速かつ正確に伝えなければなりません。
 ついては基幹放送(民放)事業者各位が放送事業者としての使命を果たされるよう下記の通り強く要望します。
 なお緊急災害に関する放送についてはこれまでも要望をさせていただいておりますが、今回の福島県沖の地震に関する報道及び今後について、貴連盟のお考えを2月19日までにご回答いただきたくお願いいたします。

1.緊急災害放送や緊急記者会見には、「手話言語(通訳を含む)と字幕」を必ず付与してください。また、手話通訳がつく記者会見については、必ず放送時また配信時に手話通訳を映してください。

<説明>

・緊急記者会見の際、手話通訳者が配置されている際には、テレビ放送、インターネット配信時に視聴者が話者と手話通訳者を同じ画面で同時に見ることができるよう撮影時及び放送・配信時に配慮をしてください。

・緊急災害時の放送番組には手話通訳を挿入して「手話放送」を実施してください。基幹放送(民放)事業者各位におかれましては、放送免許の更新にあたり、「基幹放送局の再免許等に当たっての要請」を総務省から受けとっており、その「要請項目5」では、「字幕放送、解説放送及び手話放送について、視聴覚障害者、高齢者に十分配慮し、総務省が策定した「視聴覚障害者向け放送普及行政の指針」を達成するよう努めること。特にできる限り全ての大規模災害等緊急時放送における字幕放送の実施及びCMへの字幕付与の普及に留意すること。」とされています。
 いうまでもなく、放送には「公共性」が問われます。この「公共」からきこえない・きこえにくい人を排除することのないよう速やかに対応してください。

以 上

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