内閣府・厚生労働省・総務省へ「東日本大震災から3年 障害者に関する要望」を提出
9月14日(月)、聴覚障害者災害救援中央本部は、厚生労働省、総務省に「東日本大震災を踏まえた聴覚障害者に関する施策要望」を提出いたしました。2011年3月に発生した東日本大震災から4年がたちましたが、被災地の障害者は未だ不自由な生活を強いられています。被災した障害者が一日も早く安心して暮らせるよう、また、今後起きうる災害への対応を早急に進めて行くことを求め、聴覚障害者に係る施策について要望しました。
また、9月15日(火)、内閣府に要望を出すとともに山谷特命大臣と面談を行いました。山谷特命大臣へ北関東豪雨災害における避難所生活を余儀なくされている聴覚障害者についても、「特に、高齢の聴覚障害者は聞こえにくいことを遠慮して、なかなか支援してほしいことを言い出しにくい。そのような方々が遠慮せず、支援してほしいことを言えるような配慮をお願いしたい」と要望しました。山谷特命大臣からは、「地域の防災会議には必ず当事者を参画させるよう各市町村に働きかけたい」、また「今から常総市に視察に行くことになっているが、その際、今聞かせていただいた話を念頭に置きながら現地を視察したい」と、前向きな回答をいただくことができました。
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内閣府に要望を提出 | 厚生労働省に要望を提出 | 総務省に要望を提出 |
聴本第150012号
2015年9月15日
内閣府特命担当大臣(防災)
山谷 えり子 様
聴覚障害者災害救援中央本部
運営委員長 石野 富志三郎
東日本大震災を踏まえた聴覚障害者に関する施策要望
日頃より、私たち聴覚障害者へのご支援・ご協力を賜り誠にありがとうございます。
さて、2011年3月11日に発生した東日本大震災から4年余り経ちましたが、被災地の聴覚障害者は未だなお、不便な生活を強いられているのが現状です。彼らへの支援はもちろんのこと、この悲惨な経験を踏まえて、これから起こりうる未曾有の災害に備えていかなければなりません。
昨今の異常気象による自然災害や噴火などは生活を脅かすものであります。今後起きうる災害への対応を早急に進めていかなければ、私たち聴覚障害者は安心して暮らすことはできません。
従いまして、4年前の東日本大震災の経験を踏まえ、聴覚障害者に係る施策について下記のとおり要望いたします。私たち聴覚障害者の声を聞き入れてくださいますよう、何卒お願い申し上げます。
記
1 防災会議、自主防災組織など地域での防災についての会議や「地域防災計画」を策定する際には、障害当事者が必ず参画できるよう市町村に働きかけてください。
2 地方公共団体の地域防災計画やガイドラインに、避難所等における聴覚障害には、他の避難者と同等の情報が提供されるように、避難所運営マニュアルに障害者への情報提供手段などの事項を明記するよう強く働きかけてください。
3 震災4年目にあたり、被災した障害者の実態把握を早急に実施してください。災害を減災に変えるために、障害者の被災状況に関する検証や生活再建状況の追跡調査を行うための委員会を設置し、被害を少なくするための検討を進めてください。
4 避難所に指定されている施設や施設内の設備、また、仮設住宅や復興住宅等をユニバーサルデザインに基づいて共通基準化するように、法的に規定してください。
5 災害時に避難所や仮設住宅等で生活する聴覚障害者が孤立することがないよう、地域住民に「聞こえない」障害について啓発に努めるためにも事業の実施をしてください。
聴覚障害者災害救援中央本部
(構成団体)
一般財団法人全日本ろうあ連盟
一般社団法人全国手話通訳問題研究会
一般社団法人日本手話通訳士協会
【連絡先】
一般財団法人全日本ろうあ連盟
〒162-0801東京都新宿区山吹町130SKビル8階
TEL 03-3268-8847 FAX 03-3267-3445
聴本第150011号
2015年9月14日
厚生労働大臣
塩崎 恭久 様
聴覚障害者災害救援中央本部
運営委員長 石野 富志三郎
東日本大震災を踏まえた聴覚障害者に関する施策要望
日頃より、私たち聴覚障害者へのご支援・ご協力を賜り誠にありがとうございます。
さて、2011年3月11日に発生した東日本大震災から4年余り経ちましたが、被災地の聴覚障害者は未だなお、不便な生活を強いられているのが現状です。彼らへの支援はもちろんのこと、この悲惨な経験を踏まえて、これから起こりうる未曾有の災害に備えていかなければなりません。
昨今の異常気象による自然災害や噴火などは生活を脅かすものであります。今後起きうる災害への対応を早急に進めていかなければ、私たち聴覚障害者は安心して暮らすことはできません。
従いまして、4年前の東日本大震災の経験を踏まえ、聴覚障害者に係る施策について下記のとおり要望いたします。私たち聴覚障害者の声を聞き入れてくださいますよう、何卒お願い申し上げます。
記
1 災害時に地域の聴覚障害者団体等を通して必要な支援を行うとともに、平時から防災啓発の取組を行えるよう、聴覚障害者災害救援中央本部の活動に対し財政面および活動面からの補助を施してください。
2 防災会議、自主防災組織など地域での防災についての会議や「地域防災計画」を策定する際には、障害当事者が必ず参画できるよう市町村に働きかけてください。
3 地方公共団体の地域防災計画やガイドラインに、避難所等における聴覚障害には、他の避難者と同等の情報が提供されるように、避難所運営マニュアルに障害者への情報提供手段などの事項を明記するよう強く働きかけてください。
4 改正災害対策基本法及び「避難行動要支援者の避難行動支援に関する取組指針(新ガイドライン)」障害者の支援体制の枠組みの中に、障害当事者団体・支援団体等を明確に位置づけるよう市町村に働きかけてください。
また、要援護者・要支援者に関わる施策の周知と推進を障害当事者参画のもと実施してください。
さらに、新ガイドラインにある「避難支援者等関係者への事前名簿情報の提供」には、東日本大震災時に聴覚障害者の支援活動を行った「東日本大震災聴覚障害者救援中央本部(現在、聴覚障害者災害救援中央本部)」を含めてください。
5 被災地に、災害期・復興期を通して、被災した聴覚障害者の生活再建のため、手話通訳者・要約筆記者・ろうあ者相談員を公的に派遣ができるよう体制を構築してください。
被災した聴覚障害者の心のケアや生活再建のため日常の支援を支えてくれる手話通訳者及び要約筆記者の公的機関への設置を図るとともにろうあ者相談員を公的に設置し、安心して生活できるよう支援してください。
6 災害時に聴覚障害者支援の拠点となる「聴覚障害者情報提供施設」を全ての都道府県・政令指定都市に設置してください。
また、この施設が福祉避難所の指定などを含めて災害時に即時に対応できるような体制づくりを進めてください。
さらに、この施設において防災への啓発や訓練、災害時の情報発信、避難所等へのコミュニケーション保障を行う重要な役割をもつ施設として整備し、そのために必要な法整備と予算化を図ってください。
7 日常生活用具に、聴覚障害者が災害情報を取得したり、また、支援を要請したり、安否確認等を行うのに必要な「タブレット型端末」を、また、盲ろう者には「点字ディスプレイ付き情報端末」を加えてください。
聴覚障害者災害救援中央本部
(構成団体)
一般財団法人全日本ろうあ連盟
一般社団法人全国手話通訳問題研究会
一般社団法人日本手話通訳士協会
【連絡先】
一般財団法人全日本ろうあ連盟
〒162-0801東京都新宿区山吹町130SKビル8階
TEL 03-3268-8847 FAX 03-3267-3445
聴本第150010号
2015年9月14日
総務大臣
高市 早苗 様
聴覚障害者災害救援中央本部
運営委員長 石野 富志三郎
東日本大震災を踏まえた聴覚障害者に関する施策要望
日頃より、私たち聴覚障害者へのご支援・ご協力を賜り誠にありがとうございます。
さて、2011年3月11日に発生した東日本大震災から4年余り経ちましたが、被災地の聴覚障害者は未だなお、不便な生活を強いられているのが現状です。彼らへの支援はもちろんのこと、この悲惨な経験を踏まえて、これから起こりうる未曾有の災害に備えていかなければなりません。
昨今の異常気象による自然災害や噴火などは生活を脅かすものであります。今後起きうる災害への対応を早急に進めていかなければ、私たち聴覚障害者は安心して暮らすことはできません。
従いまして、4年前の東日本大震災の経験を踏まえ、聴覚障害者に係る施策について下記のとおり要望いたします。私たち聴覚障害者の声を聞き入れてくださいますよう、何卒お願い申し上げます。
記
1 防災会議、自主防災組織など地域での防災についての取り組み、および「地域防災計画」を策定する際には、障害当事者が必ず参画できるよう市町村に働きかけてください。
2 改正災害対策基本法及び「避難行動要支援者の避難行動支援に関する取組指針(新ガイドライン)」障害者の支援体制の枠組みの中に、障害当事者団体・支援団体等を明確に位置づけるよう市町村に働きかけてください。
また、要援護者・要支援者に関わる施策の周知と推進を障害当事者参画のもと実施してください。
さらに、新ガイドラインにある「避難支援者等関係者への事前名簿情報の提供」には、東日本大震災時に聴覚障害者の支援活動を行った「東日本大震災聴覚障害者救援中央本部(現在、聴覚障害者災害救援中央本部)」を含めてください。
3 緊急時におけるローカル局製作を含む全ての災害関連テレビ番組に「手話」と「字幕」をつけてください。
4 災害関連情報を災害無線等、音声で住民に知らせる内容は、全ての聴覚障害者にもわかるよう、そのシステムを整備してください。
①屋 内:防災無線や緊急放送を文字で受信できる機器(文字表示装置付き都外受信機)の設置やタブレット型端末での受信システムの整備
②公共施設等:聴覚障害者への文字や視覚による対応周知
③街頭無線: 光や文字で緊急時を知らせる装置の整備(文字表示装置付き屋外拡声子局)
聴覚障害者災害救援中央本部
(構成団体)
一般財団法人全日本ろうあ連盟
一般社団法人全国手話通訳問題研究会
一般社団法人日本手話通訳士協会
【連絡先】
一般財団法人全日本ろうあ連盟
〒162-0801東京都新宿区山吹町130SKビル8階
TEL 03-3268-8847 FAX 03-3267-3445