ごあいさつ



理事長 石野富志三郎

一般財団法人全日本ろうあ連盟
理事長   石野富志三郎

 全日本ろうあ連盟は全国47都道府県に加盟団体を擁する全国唯一のろう者の団体です。1947年5月25日、群馬県伊香保温泉で、「ろうあ者の人権を尊重し文化水準の向上を図りその福祉を増進すること」を目的に結成して以来、全国の仲間と共にろう者の暮らしと権利を守るために運動を進めてきました。

 2017年で創立70周年を迎える、長い間の運動の歴史において、民法11条改正、運転免許資格獲得、差別法規撤廃などの法改正、手話通訳制度(養成・設置・派遣)の確立などの成果を上げ、障害者基本法に「言語(手話を含む)」と規定されるなど、ろう者の存在や「手話が言語である」等の認知を広げることができました。また、私たちが2013年から取り組んできた「手話言語法制定を求める意見書」の採択運動は、2016年3月3日をもって全ての都道府県・全ての市町村議会で意見書が可決され、100%採択という成果をあげています。また、2016年6月に設立した全国手話言語市区町会は250市区長の会員のもと、手話言語のうねりの高さを示しています。

 しかし、音声中心の社会に起因する情報アクセスのしづらさ、コミュニケーションの取りづらさによる課題はまだたくさん残されています。「当たり前にある情報を、当たり前に受け取ることができる環境」の実現に向けて、私たちろう者自身が引き続き取り組んでいく必要があります。

 私たちは先人が守ってきた手話を継承し、更に発展させるために、すべての障害者のあらゆる情報アクセスやコミュニケーションを保障し、自らの意思でコミュニケーションの方法や手段を選択できる「情報・コミュニケーション法」、手話を音声言語と同様に一つの言語として認め、手話言語が獲得できる環境を整備する「手話言語法」の法制化を目指していきます。

2016年6月