「ゆずり葉」キルギス共和国国営放送にて放映される!!

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「ゆずり葉」キルギス共和国国営放送にて放映される!!

映画の一シーン
映画の一シーン(ロシア語字幕)
 2012年7月25日(現地時間)、中央アジア・キルギス共和国の国営放送・カテールで「ゆずり葉」ロシア語字幕版が放映されました。
 2011年秋から中央アジア・キルギス共和国で「ゆずり葉」ロシア語字幕版の上映及び公共テレビ放映プロジェクトが始まりました。 その目的はキルギス国民に対する障害者理解と手話・字幕の重要性を周知するためで、JICAシニア海外ボランティアが活動主体です。
 本HPに報告されているようにいくつかの上映会はすでに実施されています。※「キルギス共和国で「ゆずり葉」上映される

 国営放送・カテールでの「ゆずり葉」放映は、最初5月10日に行なわれたのですが、その時は機材の故障により途中で放映中止となってしまいました。完全版の再放映予定はすぐには決定しませんでしたが、その後のJICAの粘り強い交渉により、7月25日再放映がされました。
 その内容は「キルギス便り(JICAシニア海外ボランティア)」にも以下のように掲載されています。※「キルギス便り(JICAシニア海外ボランティア)」

◆「ゆずり葉」テレビ再上映成功!◆
2日前(25日)、12時半よりカテール(2チャンネル)にて「ゆずり葉」(ロシア語字幕)が途中、ニュースの時間を挟んで2時半まで、上映されました。前回、途中で打ち切りになったものの再上映で、今度は全く問題ありませんでした。このテレビを多くのキルギス人、ろう者の方々が見てくれたと思います。私は今回、休みをとり自宅のテレビでしっかりと見させてもらいました。この「ゆずり葉」字幕版がこのような形で上映できたのも、Uさん(元JICA、SV)が上映のプロジェクトを立ち上げ、字幕制作をサイドックのU先生はじめメンバーが担当し、それをDVD編集したのが短期SVのH氏、E氏らの元JICA隊員でした。そして、このテレビ上映に尽力して頂いたのがJICA事務所とJICA短期SVのMさんでした。多くの方の協力があって、実現しました。心から感謝申し上げます。

 また、「ゆずり葉」放映後、キルギスから日本に留学中の方に友人から次のメッセージが届きましたのでご紹介します。その他の現地での反響については、入手でき次第、ご報告します。

■こういう問題を最近のキルギス社会は全然認めようとしていません。
映画はとても分かりやすくて、現代においてとても重要な問題を映し出しています。残念ながら奥さんが死んでしまって、母は「かわいそうに」と泣いていました。

■映画の始まりで、少し分からない部分がありました。「ドアのノック」とか「カッターの音」などという言葉がどうして画面にあるのか。聞こえているのに何でそれが書いてあるかな…と思いました。
でも、少し経って分かりました。ああ、これは耳が不十分な人々についての物語というだけでなく、そんな人たちにもきちんと分かってもらえるようにこのような言葉も字幕になっているのだ、と思ったのです。
sy会にはいろいろな障害をもった人も生きています。キルギスでも、そんな人たちをできるだけ助けようとしていると思いますが、やはり彼らにとって社会に受け入れられるかどうかが一番の問題ですね。
街でも店でもカフェでも、障害者のことを考えた環境作りがなされていません。そのようなものは全くないと言ってもいいくらいです。 日本では障害を持つ人自身が自分達の権利を守ろうとがんばっていますが、キルギスでも同じように強く生きてほしいです。