きこえない子どもに対する情報保障について、文部科学省 初等中等教育局・高等教育局に要望を行いました



 5月1日(金)、文部科学省 初等中等教育局・高等教育局に対して、オンライン授業下における、きこえない児童・生徒・学生への情報保障について要望を行いました。


初等中等教育局への要望の様子(写真左から、筑波技術大学 三好教授、石原学長、
文部科学省 初等中等教育局長 丸山氏、久松事務局長、倉野理事)


高等教育局への要望の様子(写真左から、文部科学省 専門教育課長 黄地氏、
久松事務局長、筑波技術大学 石原学長、坂本事務局長、三好教授、倉野理事)

連本第200060号
2020年4月24日

文部科学省
初等中等教育局長 丸山 洋司様

一般財団法人全日本ろうあ連盟
理事長 石野 富志三郎

「オンライン授業における情報保障」にかかる要望

 時下、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
 日頃よりきこえない人の福祉向上にご理解とご協力を賜り、厚く御礼申し上げます。
 さて、今般の新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、全国の教育機関において、休校・学校施設の閉鎖措置、また、授業を開始する場合は、人が教室に集まらない方法(以下「オンライン授業」)の展開がなされていることと思います。きこえる・きこえないに関わらず、すべての児童・生徒が等しく情報が得られ、十分な学びが保障されるよう、以下の通り要望いたします。

1.全国の小学校・中学校に対し、「オンライン授業」が展開される際、各教育機関に在籍しているきこえない・きこえにくい児童・生徒(以下「きこえない子ども」)のニーズに応じて、視覚的な情報保障(遠隔手話通訳・遠隔要約筆記・遠隔パソコンテイク等)が実施されるための予算を至急、計上してください。
 オンライン授業時における、きこえない子どもに対する情報保障(遠隔手話通訳・遠隔要約筆記・遠隔パソコンテイク等)については、現状、オンライン授業時の留意事項として周知が行われておらず、配慮の実施については各教育委員会や教育機関の判断に委ねられています。
 きこえない子どもは、手話言語や文字という、視覚的な情報保障があって初めて、授業に参加し、学習の機会を得ることができます。配慮の方法としては、遠隔手話サービスや、筑波技術大学で開発した既存の遠隔情報保障システムの活用を通じて、ろう学生に情報を届けることなどが挙げられます。
 きこえの特性によって、学習環境に格差が生じることはあってはならないことです。きこえない子どもが受講するオンライン授業への情報保障の実施のため、今あるシステムの活用も視野に入れた予算を計上していただくよう、強く要請します。

以 上

連本第200061号
2020年4月24日

文部科学省
高等教育局長 伯井 美徳様

一般財団法人全日本ろうあ連盟
理事長 石野 富志三郎

「オンライン授業における情報保障」にかかる要望

 時下、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
 日頃よりきこえない人の福祉向上にご理解とご協力を賜り、厚く御礼申し上げます。
 さて、今般の新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、全国の高等教育機関において、休校・学校施設の閉鎖措置、また、授業を開始する場合は、人が教室に集まらない方法(以下「オンライン授業」)の展開がなされていることと思います。きこえる・きこえないに関わらず、すべての学生が等しく情報が得られ、十分な学びが保障されるよう、以下の通り要望いたします。

1.全国の学校において「オンライン授業」が展開される際、各教育機関に在籍しているきこえない・きこえにくい学生(以下「ろう学生」)のニーズに応じて、視覚的な情報保障(遠隔手話通訳・遠隔要約筆記・遠隔パソコンテイク等)を実施するための予算を至急、計上してください。
 オンライン授業時における、ろう学生に対する情報保障(遠隔手話通訳・遠隔要約筆記・遠隔パソコンテイク等)については、現状、オンライン授業時の留意事項として周知が行われておらず、配慮の実施については各教育機関の判断に委ねられています。
 ろう学生は、手話言語や文字という、視覚的な情報保障があって初めて、授業に参加し、学習の機会を得ることができます。
 配慮の方法としては、遠隔手話サービスや、筑波技術大学で開発した既存の遠隔情報保障システムの活用を通じて、ろう学生に情報を届けることなどが挙げられます。
 きこえの特性によって、学習環境に格差が生じることはあってはならないことです。ろう学生が受講するオンライン授業への情報保障の実施のため、今あるシステムの活用も視野に入れた予算を計上していただくよう、強く要請します。

以 上