第1回デフリンピック準備室会議を開催しました



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 2021年1月18日(月)に第1回デフリンピック準備室会議を開催しました。当日は、緊急事態宣言下ということもあり、対面とオンライン会議を併用した上で、顧問や委員全員のご出席をいただきました。会議では、デフリンピック招致の進捗状況を報告するとともに今後も引き続き一丸となって招致を進めていく事を確認しました。
 今回の会議で、デフリンピックが目指す情報バリアフリー社会の実現にむけ、日本のスポーツ界が障害のある人もない人もともに一丸となってデフリンピック招致を応援していくことで、スポーツ(デフリンピック開催)を通した共生社会づくりに取り組むという姿を全国の皆様に示すことができ、非常に意義のある会議となりました。

【会議内容】
日時:2021年1月18日(月)17:00~19:00
場所:ビジョンセンター永田町(対面とオンライン会議の併用)
出席者:
■ 障がい者スポーツ・パラリンピック推進議員連盟 デフリンピック支援ワーキングチーム
座長 衛藤 晟一議員(対面参加)
事務局長 馳 浩議員(対面参加)
事務局次長 今井 絵理子議員(対面参加)
■ 顧問
増田 明美 氏(日本パラ陸上競技連盟 会長)(オンライン参加)
桂 充弘 氏(日本スポーツ法学会副会長 弁護士)(オンライン参加)
平井 伸治 氏(手話を広める知事の会会長 鳥取県知事)(オンライン参加)
星野 光弘 氏(全国手話言語市区長会会長 富士見市長) (オンライン参加)
石原 保志 氏(国立大学法人筑波技術大学 学長)(オンライン参加)
蒲原 基道 氏(元厚生労働省 事務次官)(対面参加)
山内 雅喜 氏(ヤマト福祉財団 理事長)(オンライン参加)
山下 泰裕 氏(日本オリンピック委員会 会長)(オンライン参加)
鳥原 光憲 氏(日本パラリンピック委員会 会長)(オンライン参加)
■ 委員
久松 三二(室長・全日本ろうあ連盟 事務局長)(対面参加)
倉野 直紀(室長補佐・全日本ろうあ連盟 本部事務所長)(対面参加)
大竹 浩司(全日本ろうあ連盟 副理事長)(オンライン参加)
小椋 武夫(全日本ろうあ連盟 スポーツ委員会 委員長)(オンライン参加)
嶋本 恭規(全日本ろうあ連盟 スポーツ委員会 事務局長)(オンライン参加)
大杉 豊(国立大学法人筑波技術大学 教授)(対面参加)
粟野 達人(東京都聴覚障害者連盟 会長)(対面参加)
越智 大輔(東京都聴覚障害者連盟 事務局長)(対面参加)

議題:
(1)主催者挨拶(全日本ろうあ連盟 理事長 石野富志三郎)
(2)来賓挨拶
   ・東京都知事 小池百合子様からのメッセージ
(3)顧問・委員紹介、ご挨拶
(4)デフスポーツ団体・デフリンピアン、パラリンピアン紹介
   ・第23回夏季デフリンピック 銀メダリスト 湯上剛輝選手(オンライン参加)
   ・第23回夏季デフリンピック 8位入賞   髙田裕士選手(オンライン参加)
   ・第23回夏季デフリンピック 銀メダリスト 茨隆太郎選手(オンライン参加)
   ・第23回夏季デフリンピック 銅メダリスト 早瀨久美選手(オンライン参加)
   ・第15回夏季パラリンピック 8位入賞   髙田千明選手(ビデオメッセージ)
(5)審議
   ①活動経過報告
   ②今後の計画
   ③質疑応答
(6)その他

当日の様子:

配信を開始
音声トラブルがあったため、予定より3分遅れで、Youtube Liveによるオンライン配信を開始。きこえない人もきこえる人も、また手話言語がわかる人もわからない人も全ての人の情報バリアフリーのために、字幕や手話言語通訳の画面を配置した。
オープニングとして「デフリンピック啓発動画」が流れる
石野理事長
主催者である全日本ろうあ連盟の石野理事長より「東京オリンピック・パラリンピックは、国民に障害者への理解の普及や障害者スポーツの価値を高めるものであり、そのオリ・パラムーブメントやレガシーを、2025デフリンピックでさらに発展させ、共生社会の実現に結びつけていく。」との挨拶がありました。

<顧問よりご挨拶>

増田顧問
まず、増田顧問から、パラ陸上の大会では若い方がボランティアとして協力してくださっており、自然とグラウンドの中で助け合いが起こっている。そういった活動が共生社会につながっていく。デフリンピックの知名度を高めていきたいと挨拶をいただきました。
桂顧問
次に、桂顧問より、2020東京オリパラが開催されたのちにデフリンピックが開催されることは非常に意義深いことであり、デフリンピックは日本においてどんな目的をもって開催されるべきか、積極的に関与出来たらと挨拶がありました。
平井顧問
平井顧問からは、手話言語を広める活動を行っている行政の立場から、デフリンピック開催についても、ぜひ実現を図っていきたいと手話言語を交えて挨拶がありました。
星野顧問
星野顧問より、発足当時250自治体ほどだった全国手話言語市区長会の加盟自治体は、現在600超となっており、こうした成果も後押しとしつつ、引き続き、手話言語の条例化、法制化に向けて努力し、デフリンピック招致の応援をさせていただきたいと挨拶がありました。
石原顧問
石原顧問より、日本で唯一の視覚障害者・聴覚障害者のための大学として、ろうのアスリートを育てていきたいと挨拶がありました。
蒲原顧問
蒲原顧問より、厚生労働省で障害者支援の仕事を約4年ほど務めており、競技力の面で競うということ、きこえない人・きこえる人がともにスポーツに取り組み、理解を深めるということが広がっていければとの挨拶がありました。
山内顧問
山内顧問より、障害のある人が企業で働き、やりがいを感じる、これは障害者スポーツにも通じる部分がある。経済界を通して貢献していきたいと挨拶がありました。
山下顧問
山下顧問より、我々が目指しているのは「スポーツ・フォア・オール」の社会の実現。競技団体とともに、障害者スポーツの振興・発展、共生社会の実現に向け、我々の経験やノウハウが役立つのであれば喜んで協力をさせていただきたい、ともに頑張っていきたいと挨拶がありました。
鳥原顧問
鳥原顧問より、オリパラのコンセプトの1つに「多様性と調和」が掲げられており、社会の関心も高くなっている。政府もユニバーサルデザイン2020行動計画を定めており、この中にデフリンピックが入ることは大変意義あるとの挨拶がありました。

<議員よりご挨拶>

衛藤晟一先生
参議院本会議後に直接かけつけてくださった参議院議員の衛藤晟一先生からは、2020東京オリパラのレガシーを2025年デフリンピックで活かせる様、障害者スポーツ・パラリンピック推進議員連盟の中にデフリンピック支援ワーキングチームを結成して日本誘致に向けて皆で頑張っていきたいと挨拶をいただきました。
馳議員
馳議員より、デフリンピック支援ワーキングチームとしても、2025デフリンピック招致のための準備について全面的に協力させていただく旨の挨拶をいただきました。
今井議員
今井議員より、コロナで暗い世の中だが、明るいニュースを発信できるように努めたい。たくさんの人にデフリンピックを知ってもらう啓発活動に力を入れていきたいとの挨拶がありました。

東京都の小池知事より、「スポーツは、心身の健康保持増進に不可欠なだけでなく、夢と感動そして勇気を与えるものであり、都は、全ての人々がスポーツを通じて豊かに暮らせるよう、デフスポーツを含め、障害者スポーツを広く振興し、共生社会の実現に取り組んでいく」とメッセージをいただきました。

<デフリンピアン、パラリンピアンの紹介>

湯上選手
湯上選手からは、2020年東京オリパラ招致の際、日本でオリンピックをやるんだと気分が高揚した。きこえない人はその障害が見た目ではわかりにくいこともあって、「デフリンピック」がなかなか浸透していないように感じている。日本でデフリンピックを開催することが、そういった理解の促進につながっていくことを期待していると挨拶がありました。
髙田千明選手
パラリンピアン(全盲)の髙田千明選手からは、2020東京オリパラを契機に、障害者への理解・関心が高まりつつあり、デフリンピックについてもできることがあれば積極的に動いて、理解していただける人を増やしていきたいとビデオメッセージをいただきました。
髙田裕士選手
髙田裕士選手からは2020東京オリパラが決まってからの7年間、障害者への認知、障害者スポーツへの関心がどんどん高まってきているのを感じている。デフリンピックの日本開催が叶えば、もっと認知や理解が広まると思うとの挨拶がありました。
茨選手
茨選手より、デフリンピックは知名度が低く、それに伴い、スポンサーが少ないなど、競技に取り組むための環境整備もまだまだな状態なので、競技力を高めるだけではなく、招致活動の発信や広報にも力を入れていかなければと思っていると挨拶がありました。
早瀨選手
早瀨選手より、スポーツの面だけではなく、今、日本で少しずつ手話言語が広まっている中で、デフリンピックが日本で開催されることが、一つの大きなムーブメントになると挨拶がありました。

<審議>

倉野室長補佐
倉野室長補佐より、デフリンピックの説明および招致活動の現状報告を行いました。
活発な意見やアドバイ
質疑応答では忌憚のない活発な意見やアドバイスをいただきました。
増田顧問
質問の最後に手話で御礼をする増田顧問。
越智委員
都のボランティア養成について説明する越智委員。
粟野委員
粟野委員より閉会の挨拶。
オンラインにてご出席の皆様
オンラインにてご出席いただいた顧問、委員、デフリンピアンの皆様より、活動経過報告及び今後の計画について、手話言語による拍手にてご賛同いただきました。
出席者の皆様
会場の出席者の皆様。

当日の情報保障の様子:
情報保障
飛沫防止パーティションをそれぞれの顧問や委員の間に置くとともにソーシャルディスタンスを取ることで、万全なコロナウィルス対策を取りました。

スタッフ
オンライン会議における情報保障のためには、多くのスタッフの支援が欠かせません。

読み取り通訳
読み取り通訳の様子。

手話言語通訳
手話言語通訳の様子。

株式会社アステム
今回の情報保障環境の構築にご協力いただいた「株式会社アステム」の皆様。

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