GIGAスクール構想及びオンライン授業におけるきこえない・きこえにくい子どもたちも学べる教育環境の改善について、文部科学省へ要望書を提出



 下記要望書を提出しました。

連本第200081号
2020年5月25日

文部科学大臣
 萩生田 光一様

東京都新宿区山吹町130 SKビル8階
電話03-3268-8847・Fax.03-3267-3445
一般財団法人全日本ろうあ連盟
理事長  石野 富志三郎

GIGAスクール構想及びオンライン授業における
きこえない・きこえにくい子どもたちも学べる教育環境の改善

 時下、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
 日頃より私どもきこえない・きこえにくい(以下きこえない)人の福祉向上にご理解ご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
 コロナウイルス感染拡大による緊急事態宣言に基づき、全国各地の小中学校や高等学校、特別支援学校が休校となり、きこえない子どもたちや学生もオンライン授業を余儀なくされています。
 また、貴省が打ち出されている「GIGAスクール構想」でも、オンラインを活用した遠隔授業は重要な柱の一つとなっています。
 しかし、きこえない子どもたちはオンライン授業を受けるにあたり、手話言語や文字がついていなければ、内容を何一つ掴むことができません。
 今後、オンライン授業におけるきこえない子どもたちの教育を受ける権利を保障していくために、より一層の教育環境の改善に取り組んでいただきますよう、お願い申し上げます。

1.GIGAスクール構想や自宅学習の場面で、きこえない子どもや学生も学べる教育環境を実現するため、手話言語や字幕を付与した教育コンテンツの制作及び提供に取り組んでください。
<説明>

(1)きこえない子どもや学生が全国の聾学校や自宅学習の場などで、オンラインで活用出来る最適な教材とするためにも、きこえない人たちのために20年以上、手話言語及び字幕付与番組を制作放送している唯一の放送組織である障害者放送通信機構と連携の上、手話言語及び字幕が付与された教育コンテンツを制作、提供してください。

(2)きこえない子どもがいつでも手話言語及び字幕が付与された教育コンテンツで学べるよう、全国の特別支援学校や聞こえない子どもが在籍する地域学校に、上記(1)で制作した手話言語及び字幕が付与された教育コンテンツを利用出来る機器の導入を進めてください。

以 上