世界ろう連盟(WFD)アジア地域事務局の加盟国における新型コロナ対策について、ビデオ会議による情報共有会議を行いました



 2020年4月14日(火)19時から1時間半ほど、世界ろう連盟(以下、WFD)アジア地域事務局の加盟国における新型コロナ対策について、WFDの主催で、ビデオ会議による情報共有会議を行いました。当日はアジアの加盟国から約20か国が参加し、WFDからは下記の話がありました。

  • WFDはろう者の権利として、新型コロナ関連においても手話言語による情報保障を守る様に国連(以下、UN)と世界保健機関(以下、WHO)に働きかけていく。
  • 各国からも手話言語や情報保障に関する質問や疑問点等を遠慮なく、UNやWHOへメールでも声を上げること。そのうえでWFDにも情報共有をお願いする。
  • 今回の新型コロナ騒動において、各国から政府への会見などに情報保障を強く求めることで、手話言語や通訳者を目にする機会がより増えた。ろう者が忘却さられる事のないように引継ぎ、取り組みをお願いする。
  • 病院での情報保障で、手話言語通訳者が通訳を拒否し、対応できず困った例があった。遠隔手話通訳も一つの方法として普及を図っていく。
  • 各国において新型コロナによって差別や不利などの事例があればWFD事務局に連絡すること。
  • 2021年の第4回世界ろう連盟国際中間会議(タイ)と2023年の第19回世界ろう者会議(韓国)は予定のとおり開催するように取り組んでいく。

 日本からは、WFD&WASLI(世界手話言語通訳者協会)の声明を日本語に訳したものをWFDのホームページにも掲載いただいた事を伝え、WFDのマーレ―理事長より、啓蒙活動への協力に対するお礼と、他国も日本をモデルに取り組んで頂きたい旨の回答をいただきました。

 最後に、マーレー理事長より「私たちには国際手話があり、ビデオ会議で会う事ができる!Stay Home(ステイホーム/「家にいて、いのちを守ること」)が重要だが常にコンタクトを取り合う事ができることを忘れてはならない。」と言葉がありました。

 日本も引き続き、WFDと協働して、新型コロナ騒動に立ち向かっていくとともに、ろう者の情報保障を守っていくよう働きかけていきます。

ビデオ会議の様子
ビデオ会議の様子(WFDマーレ―理事長)