「手話言語の国際デー(9月23日)」について石野理事長の挨拶を掲載しました



国連事務所前より、「手話言語の国際デー」のご紹介

ご挨拶

理事長 石野富志三郎 本日、9月23日は、国連総会にて決議された「手話言語の国際デー」です。また、前後の一週間が「国際ろう者週間」として祝われており、今年は9月23日から29日までです。
 国連の障害者権利条約には「手話は言語」の定義が盛り込まれています。日本もこの条約の締約国として国連の障害者権利委員会の建設的対話(審査)を受けることになっており、明後日9月25日にはスイス・ジュネーブの国連事務所にて、権利委員会による日本への事前質問事項の採択が行われます。これに向け当連盟も2年間、国連に日本の現状を報告するための「パラレルレポート」の作成を行ってきました。またパラレルレポート発表の前に「手話言語法」及び「情報アクセシビリティ・コミュニケーション保障法」の制定を日本への事前質問事項に取り入れるよう、権利委員に対してロビー活動を行っています。このロビー活動は、国際的な視点から日本の改善点を引き出し、それをもとに日本の障害者施策をさらに改善させていくための非常に重要な機会となるはずです。
 また、世界ろう連盟アジア地域事務局では、国際手話研修に取り組むとともに、アジア諸国で手話言語の法的認知を広げることを目的に、国連アジア太平洋経済社会委員会(ESCAP)の総会決議で「手話言語の法的認知」についての採択がされるよう取り組んでいます。その第一歩として、来年3月にバンコクで行われる「持続可能な開発に関するアジア太平洋フォーラム(APFSD)」にて、啓発のためのサイドイベントを実施する予定です。
 こうした手話言語に関する国内外の動向をふまえ、引き続き、私たちは手話言語の啓発とともに国内で「手話言語法」を一日も早く制定するよう、全国の仲間と共に一丸となって取り組む所存です。
引き続き、皆様からのご理解とご協力を賜りますようよろしくお願い申し上げます。

2019年9月23日 
 
一般財団法人全日本ろうあ連盟 
理事長 石野富志三郎