2019年8月15日 台風10号:NHKから「聴覚障害者への情報保障(緊急要望)」に対する回答をいただきました



 2019年8月15日、台風10号に関わる緊急会見及び報道に関して、気象庁、NHK、民放連へ聴覚障害者への情報保障に関する要望を提出したところ、NHKから「聴覚障害者への情報保障(緊急要望)について」と題し回答をいただきました。

「聴覚障害者への情報保障(緊急要望)」について

拝啓
 平素よりNHKの放送にご理解とご協力を賜り、厚く御礼申し上げます。
 貴連盟から頂きました台風10号に関する「聴覚障害者への情報保障について(緊急要望)」につきまして、ご回答申し上げます。

 NHKでは、幼児、子どもからお年寄り、目や耳に障害のある方など、すべての視聴者が、見やすく、聞きやすく、分かりやすく、安心して視聴できる「人にやさしい」放送・サービスの充実を公共放送の使命ととらえ、平成30年度からの3か年経営計画でも重点事項にかかげて、拡充に努めています。

 手話放送は、多重放送でお送りできないため画面のオン・オフができないという制約がある中で、一般の番組に手話表現を付与するよりも、Eテレの「手話ニュース」など、定時放送の手話番組の拡充を進めて参りました。

 「手話ニュース」では、ニュースの内容を正確に手話で伝えるために、ニュース原稿を手話で伝えやすいように短く書き直し、その原稿をもとに最も適切な手話表現を推敲しています。放送に出る言葉の1つ1つを深く理解し、手話の表現にも精通したスタッフが不可欠ですが、あらかじめ相当人数を確保し、地震や台風などの緊急報道に備えて24時間常時待機させる体制を組むことは困難であることをご理解頂きたく思います。

 なお、手話通訳がつく記者会見につきましては、気象庁の会見を生放送でお伝えする場合には、手話通訳を同時に画面に映し、お届けしています。今回の台風10号に関する報道では、手話通訳がついた気象庁の会見をインターネットで配信いたしました。災害などの緊急時には、放送画面に文字スーパーを多用したり、L字放送で表示したりするなど、放送をご覧の皆さんに、確実に情報が伝わるようにしております。

今後も、緊急時の体制を充実させていくよう努めて参ります。

敬具
 
2019年8月20日
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NHK 編成局計画管理部