「聴覚障害者支援について緊急要望」に対するNHK回答



 2017年7月6日に内閣府(防災担当)、総務省(地上放送課)、日本放送協会、日本民間放送連盟へ提出した「聴覚障害者支援について緊急要望」に対し、日本放送協会より下記回答を頂きました。

拝啓
 平素はNHKの放送に格別のご理解ご協力を賜り、厚く御礼申し上げます。
 このたび、貴連盟から頂きました「聴覚障害者支援について緊急要望」につきましてご回答申し上げます。
官房長官の会見につきましては、通常は、手話通訳の映像を付けて放送しています。今回は、編集上の理由から、生放送ではなく数分間遅れた状態で放送しました。録画の場合、話の内容に合わせて手話の映像を当てはめることができないため、手話通訳を放送で出すことができませんでした。
手話放送につきましては、NHKの「手話ニュース」では、キャスターを外部の方にお願いしています。あらかじめ相当人数を確保し、地震や台風などの緊急報道に備えて24時間常時待機させる体制を組むことは困難であることをご理解頂きたく思います。
また、字幕につきましては、現在、午前7時から深夜0時までの放送に付与しています。台風など、早い段階で対応の必要性が判断できる場合は、深夜や早朝にも要員を待機させます。7月6日については要員を待機させることが難しかったため、対応要員の準備ができるのを待って、通常通り、午前7時からのニュースに字幕を付けました。
NHKでは、字幕がついていない時間帯でも、画面表示だけで状況把握できるよう逆L字画面で情報を付加するなどの工夫をしています。今回の九州北部豪雨におきましても、終夜、大雨に関する情報を画面に表記しました。
災害などの緊急時には、放送をご覧の皆さんに確実に情報が伝わるよう、NHKは努めています。そのための設備や要員につきましては、平時でも継続できる最大限の準備で臨んでいることにご理解を頂ければと思います。今後も、その体制をより充実させていくよう努めて参ります。
CS障害者放送統一機構による手話・字幕の付与につきまして、著作権法の規定に基づいて独自に取り組んでおられる事業と認識しております。
東日本大震災の際にも、CS障害者放送統一機構様が、NHKのホームページに掲載していた「各放送局災害情報」を活用されたことを承知しております。緊急災害時には、引き続きこれまで同様の対応をしていきたいと考えております。
 貴連盟からいただきました貴重なご意見は、緊急報道をはじめとするNHKの放送等への参考にさせていただきます。今後ともNHKの放送事業にご理解とご支援をいただきますようお願い申し上げます。

敬具 
平成27年7月18日          
〒150-8001東京都渋谷区神南2-2-1
NHK編成局計画管理部