NHKへ「聴覚障害者支援について緊急要望(再要請)」を提出



2016年4月16日(土)、NHKへ「聴覚障害者支援について緊急要望(再要請)」を提出しました。

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連本第160029号
2016年4月16日

日本放送協会
 会長 籾井勝人 様

〒162-0802 新宿区山吹町130 SKビル8F
Tel 03-3268-8847 ・ Fax 03-3267-3445
一般財団法人全日本ろうあ連盟
理事長 石野富志三郎

聴覚障害者支援について緊急要望(再要請)

 日頃は私たち聴覚障害者への情報保障等に、格段のご配慮を頂き厚く御礼申し上げます。
 さて、標題の件につきましては、2016年4月15日に「熊本地震に関する記者会見での聴覚障害者支援について緊急要望」連本第160023号にて緊急災害時におけるローカル番組を含むテレビ番組に、「手話通訳」を付けるようお願いしたところですが、現時点、緊急放送に「手話通訳」はなく、万が一の事態が起こっても聴覚障害者は情報が得られずに対応が遅れてしまい、命を失う危険にいつも直面しております。
 当連盟は、これまでに災害が起こるたびに字幕と手話の付与をお願いしてきましたが、依然として手話通訳については改善されない状況が続いております。
 今年4月から施行された障害者差別解消法では「合理的配慮」が求められますが、今なお聴覚障害者への対応に充分な姿勢が見られず非常に残念に思っています。
 貴協会が公共放送としての使命を果たされるよう、改めて下記の通り強く要望いたします。

1.緊急災害時におけるローカル番組を含むテレビ番組に、「手話通訳」の付与を行ってください。
<説明>
 「手話」について、手話ニュースを緊急放送したり、緊急災害時の放送番組には手話通訳を挿入して放送して下さい。
 前回いただいた回答によれば「手話通訳と字幕」付与を実施できない理由として技術面・人的配置の困難さをあげてられておりまずが、全く情報を配信していない状況は人命軽視であると思います。
 放送法第7条(日本放送協会定款第3条)によれば「公共の福祉のために、あまねく日本全国において受信できるように豊かで、且つ、良い放送番組による国内放送を行い又は当該放送番組を委託して放送させるとともに、放送及びその受信の進歩発達に必要な業務 を行い、あわせて・・・・」とされています。
 「公共の福祉のために、あまねく」と貴社が謳われているように公共放送だということを強く認識していただき、繰り返しますが、「公共」から聴覚障害者を排除することのないよう速やかに対応してくださいますようお願いいたします。
 なお、手話通訳を配置するにあたっての手配業務や経費など、必要とあれば支援できる可能性があります。共に取り組むこともできますので、それも含め、ご検討をお願いいたします。

2.緊急災害時に、特定非営利活動法人CS障害者放送統一機構に対し、ローカル番組を含むニュース、その他の必要な情報を速やかに提供してください。
<説明>
 特定非営利活動法人CS障害者放送統一機構が放送している「目で聴くテレビ」は以前ピクチャー・イン・ピクチャー機能を活用してNHK放送に「手話通訳と字幕」を付与した放送を実施しました。「目で聴くテレビ」を受信するアイ・ドラゴンⅢを持っている聴覚障害者・施設では、これにより地震情報を一般視聴者と等しく得ることができました。
 NHKは特定非営利活動法人CS障害者放送統一機構と連携することにより、緊急災害時の「手話と字幕」を付加した放送を実施することができます。

以 上