鳥取県で全国初の手話言語条例が成立!



 本日、10月8日、鳥取県本議会において「鳥取県手話言語条例」が成立しました。この取り組みに心より拍手を送りたいと思います。

 「鳥取県手話言語条例」は、今年1月、平井伸治・県知事が、当連盟の提唱する「手話言語法制定」の取り組みを積極的に受け止め、鳥取県での条例制定に向けた研究会を発足させ、連盟など有識者の意見をもとに進められてきました。

 これまで「福祉」の中でのみ語られてきた手話を、福祉という扱いではなく「言語」として扱う条例は、日本では初めての取り組みになります。

 2年前に改正された障害者基本法では、言語として手話も含められ、記載されました。これはろう者にとって大きな一歩でしたが、今回鳥取県で、その法律の内容を汲んだ条例が全国に先駆けて成立したことになります。

 障害者差別解消法、障害者権利条約の批准へ動きなど、障害者を取り巻く機運が高まっており、時期的にも、ちょうどよいタイミングでの成立でした。この歴史的瞬間に立ち会うことができ、感無量です。

 国の法律だけでなく、全国各地の条例等で手話が言語として位置づけられれば、今まで以上に手話が普及し、手話を使う環境が整い、手話通訳者の養成や確保がしやすくなります。それがひいては、ろう者の社会参加の促進につながるのです。

 鳥取県のような取り組みが全国に広がり、手話言語法制定への布石となるよう願ってやみません。

一般財団法人全日本ろうあ連盟
理事長 石野富志三郎