台風12号の被害状況について



連本第110226号
2011年9月8日

加盟団体長 様

財団法人全日本ろうあ連盟
事務局長 久松三二

台風12号の被害状況について

 9月初めに日本に上陸した台風12号は、死者・行方不明者が100名を越え、近畿・東海地方を中心に甚大な被害をもたらしました。
 全日本ろうあ連盟では、近畿ブロック・三重県・岡山県・香川県・高知県の加盟団体及び全国手話通訳問題研究会に、状況把握のため連絡をとりましたので、下記の通り報告いたします。

【三重県】
 三重県聴覚障害者協会より

 伊勢市では宮川の近くに住むろう夫婦(成人した子と同居)が、避難指示が出たものの自宅にて過ごす。
 近鉄が一時不通、代替バスの運行があり、 外出先から帰宅する際に遅くなった人がいた。
 災害救助法の適用となった紀宝町在住の紀南ろう協会長は車を高所に移動、自身は自宅で待機していた。会長によると、5日朝から断水。取水設備故障のため復旧までは役場にて給水あり。隣人より伝言で情報を得る。また地域によっては給水配達があるとのこと。川の近くに住む会員とFAXで連絡が取れず。

【奈良県】
 全通研奈良支部より

 ろう協には被害状況がないときいている。
 該当地域に1名の支部会員がおり、確認中。
 サークル連絡会も確認中。

【和歌山県】
 和歌山県聴覚障害者協会より

 床上浸水になったろう者会員宅があり。
 またその地区のろう者4名ほどが避難所にいるようだとのこと。

 全通研和歌山支部より

 紀北地域は、今のところ被害の報告はなし。紀南地域で、浸水、停電、断水、交通の遮断などの被害が出ているらしい。
 紀南地域の設置通訳者の情報では、 田辺市・西牟婁振興局管内では、合併前の旧田辺市域では被害はほとんどなし。ただ、旧中辺路町在住の高齢ろう者と電気、電話の復旧のメドがつかず、道路も通行止めでケーブルテレビなども遮断され、音信不通になっている。ただ、家の前が診療所で近所付き合いもあり共助が期待できるとのこと。
 新宮・東牟婁振興局管内でも人的被害はないようだが、 床上浸水の被害に遭ったろう者が3名いるとのこと。
 現時点での情報で、各設置通訳者がまずろう者から安否を確認しており、通研会員やサークル関係者まで手が回っていない。

【岡山県】
 岡山県聴覚障害者福祉協会より

 岡山市内で床下浸水あり。会員宅が被害にあっているかどうか不明。
 玉野市、倉敷市では市の専任通訳者から各ろう者宅に被害状況を把握するため連絡(FAX)したが、まだその結果を把握していない。

以上