文部科学省へ「聴覚障害者のスポーツ施策への要望について」を提出



連本第090487号
2009年11月13日

文部科学大臣
  川端 達夫様

162-0801東京都新宿区山吹町130SKビル8階
 Tel03-3268-8847・Fax03-3267-3445
財団法人全日本ろうあ連盟
理事長 石野 富志三郎

聴覚障害者のスポーツ施策への要望について

 時下、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
 日頃より、私ども聴覚障害者の福祉向上にご理解ご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
 2009年9月5日から15日まで、台湾台北において第21回夏季デフリンピックが開催されました。日本からも選手・スタッフ併せ245名が参加し、金5個、銀6個、銅9個、計20個のメダルを獲得するという好成績を収めることができました。
 つきましては、さらなる聴覚障害者スポーツの施策推進をお願いしたく、下記の通り要望いたしますので、その早期実現をお願い申し上げます。

聴覚障害者のスポーツ選手の競技レベルアップのための制度の創設及び拡充してください。
(説明)
 台北デフリンピックでの日本選手団の活躍にも見られるように、聴覚障害者のスポーツ選手の競技レベルは世界でもトップレベルです。しかし、聴覚障害者のスポーツ選手の競技レベル向上に各国が本腰を入れ始めており、以前は日本よりレベルが低かった国もレベルアップし、日本との差が縮まると共に、世界全体のレベルも高くなっています。
 一方、日本の状況を見ますと、聴覚障害者のスポーツ選手の競技レベルの向上は、各個人が、自分の所属している学校、企業チーム、クラブなどで練習して向上させるという、個人の努力に負う部分が大きいのが現状です。また、健聴者の選手や指導者とのコミュニケーションに障害があるため、十分な指導を受けることが難しく、競技レベルがなかなか向上しないという問題もあります。
 日本の聴覚障害者スポーツのレベルを向上させるために、聴覚障害者のスポーツ選手の競技力向上のための制度の創設及び拡充を要望いたします。

聴覚障害児・者へのスポーツ普及振興のための制度の創設及び拡充を行ってください。
(説明)
 世界レベルの競技力を持つスポーツ選手を増やすためにも、聴覚障害児、者がスポーツに親しみ、練習、競技を行うことができる環境を整備し、裾野を広げることが必要です。聴覚障害児、者に対するスポーツの普及振興を図るための制度の創設及び拡充要望いたします。

以 上