NHK、総務省、厚生労働省へ「平成21年8月11日静岡県地震の聴覚障害者への支援について」を提出



連本第090351号
2009年8月13日

NHK 
 会長 福地茂雄 様

〒162-0802 新宿区山吹町130 SKビル8F
Tel 03-3268-8847 ・ Fax 03-3267-3445
財団法人全日本ろうあ連盟
理事長 石野富志三郎

平成21年8月11日静岡県地震の聴覚障害者への支援について

 日頃は私たち聴覚障害者への情報保障等に、格段のご配慮を頂き厚く御礼申し上げます。
 さて、8月11日朝、静岡沖で発生した地震は、今なお余震が頻発し、住民は不安な時を過しています。
 災害時には被災地における住民、そして被災地を見守る国民にとって、公共放送による迅速にして正確な情報提供はもっとも大切な情報源になります。
 NHKは地震発生直後から緊急災害放送を行っていましたが、それには「手話通訳」はなく、また地震発生直後の一番情報が知りたい時には「字幕放送」もありませんでした。この間、聴覚障害者は画面を見ながら不安と心配を募らせるばかりでした。
 当連盟は、貴放送局に対し平成19年新潟県中越沖地震の折にも、聴覚障害者への緊急災害時放送における『手話通訳・字幕』付与を要望しました。
 しかし、今回の地震でも私たち聴覚障害者はテレビ放送から十分な情報が得られず、前回と同じ不安を味わうことになりました。
 NHKの今回の災害時における聴覚障害者への対応を、非常に残念に思います。
 NHKが公共放送としての使命を果たされるよう下記の通り要望いたします。

  1.  緊急災害時においてローカル番組を含むテレビ番組に、「手話通訳と字幕」の付与を行ってください。
    <説明>
     字幕を必要としているのは聴覚障害者ばかりではありません。聞き逃したり、周りが騒がしく聞きづらいなど字幕で情報を得ている方も多くいらっしゃいます。そのため、直接、画面に字幕を挿入したものを放送して頂くことが一番理想です。それが困難な場合は、字幕放送による字幕付与を必ず行ってください。
     被災地周辺の地域に暮らしている聴覚障害者にとってはローカル番組も重要な情報です。緊急災害の場合はローカル番組においても字幕を付与してください。
     また「手話」については、手話ニュースを緊急放送したり、緊急災害時の放送番組には手話通訳を挿入して放送して下さい。

  2.  緊急災害時に、特定非営利活動法人CS障害者放送統一機構に対し、ローカル番組を含むニュース、その他の必要な情報を速やかに提供してください。
    <説明>
     特定非営利活動法人CS障害者放送統一機構が放送している「目で聴くテレビ」は、平成19年の能登半島地震発生の1時間後からピクチャー・イン・ピクチャー機能を活用してNHK放送に「手話通訳と字幕」を付与した放送を実施しました。「目で聴くテレビ」を受信するアイ・ドラゴンⅡを持っている聴覚障害者、施設では、これにより地震情報を一般視聴者と等しく得ることができました。
     NHKは特定非営利活動法人「CS障害者放送統一機構」と連携することにより、緊急災害時の「手話と字幕」を付加した放送を実施することができます。

以 上

連本第090352号
2009年8月13日

総務大臣 
 佐藤 勉 様

〒162-0802 新宿区山吹町130 SKビル8F
Tel 03-3268-8847 ・ Fax 03-3267-3445
財団法人全日本ろうあ連盟
理事長 石野富志三郎

平成21年8月11日静岡県地震の聴覚障害者への支援について

 日頃は私たち聴覚障害者への情報保障等に、格段のご配慮を頂き厚く御礼申し上げます。
 さて、8月11日朝、静岡沖で発生した地震は、今なお余震が頻発し、住民は不安な時を過しています。
 災害時には被災地における住民、そして被災地を見守る国民にとって、公共放送による迅速にして正確な情報提供はもっとも大切な情報源になります。
 NHKは地震発生直後から緊急災害放送を行っていましたが、それには「手話通訳」はなく、また地震発生直後の一番情報が知りたい時には「字幕放送」もありませんでした。この間、聴覚障害者は画面を見ながら不安と心配を募らせるばかりでした。
 当連盟は、貴放送局に対し平成19年新潟県中越沖地震の折にも、聴覚障害者への緊急災害時放送における『手話通訳・字幕』付与を要望しました。
 それにも関わらず、今回もまた聴覚障害者への対応に充分な姿勢が見られず非常に残念に思っています。
 ここに改めて下記の事項を要望いたします。

  1.  NHK、民放各社に対し、緊急災害時においてローカル番組を含むテレビ番組に「手話通訳と字幕」の付与を必須としておこなうよう働きかけてください。
    <説明>
     字幕を必要としているのは聴覚障害者ばかりではありません。聞き逃したり、周りが騒がしく聞きづらいなど字幕で情報を得ている方も多くいらっしゃいます。そのため、直接、画面に字幕を挿入したものを放送して頂くことが一番理想です。それが困難な場合は、字幕放送による字幕付与を必ず行ってください。
     そして被災地周辺の地域に暮らしている聴覚障害者にとっては、ローカル番組も重要な情報です。
     また、聴覚障害者にとっては、NHKにおいては手話ニュースを緊急放送したり、緊急災害時の放送番組には手話通訳を挿入しての放送が重要になります。

  2.  緊急災害時に、特定非営利活動法人CS障害者放送統一機構に対し、ローカル番組を含むニュース、その他の必要な情報を速やかに提供してください。
    <説明>
     特定非営利活動法人CS障害者放送統一機構が放送している「目で聴くテレビ」は、3月に能登半島地震発生の1時間後からピクチャー・イン・ピクチャー機能を活用してNHK放送に「手話通訳と字幕」を付与した放送を実施しました。「目で聴くテレビ」を受信するアイ・ドラゴンⅡを持っている聴覚障害者、施設では、これにより地震情報を一般視聴者と等しく得ることができました。
     NHKは特定非営利活動法人「CS障害者放送統一機構」と連携することにより、緊急災害時の「手話と字幕」を付加した放送を実施することができます。

  3.  もし今後災害が発生し、避難所が設置されるようであれば聴覚障害者への情報保障に配慮をするよう、被災地域の自治体へ下記事項を働きかけてください。
     避難所に字幕放送が受信できるテレビの設置や、避難生活に必要な情報を伝達するためのホワイトボード等を準備するなど、聴覚障害者がいる避難所には聴覚障害者の存在・配慮を周知してください。
     聴覚障害者は字幕放送を見ることで、他の被災者と同じ情報を得ることができます。
     また、食料や避難物質の配布等、他の被災者同様に避難生活に必要な情報を得るための方策や配慮を被災地域の自治体に働きかけてください。

以 上

連本第090353号
2009年8月13日

厚生労働大臣 
 舛添要一 様

〒162-0802 新宿区山吹町130 SKビル8F
Tel 03-3268-8847 ・ Fax 03-3267-3445
財団法人全日本ろうあ連盟
理事長 石野富志三郎

平成21年8月11日静岡県地震の聴覚障害者への支援について

 日頃は私たち聴覚障害者への情報保障等に、格段のご配慮を頂き厚く御礼申し上げます。
 さて、8月11日朝、静岡沖で発生した地震は、今なお余震が頻発し、住民は不安な時を過しています。
 災害時には被災地における住民、そして被災地を見守る国民にとって、公共放送による迅速にして正確な情報提供はもっとも大切な情報源になります。
 NHKは地震発生直後から緊急災害放送を行っていましたが、それには「手話通訳」はなく、また地震発生直後の一番情報が知りたい時には「字幕放送」もありませんでした。この間、聴覚障害者は画面を見ながら不安と心配を募らせるばかりでした。
 当連盟は、貴放送局に対し平成19年新潟県中越沖地震の折にも、聴覚障害者への緊急災害時放送における『手話通訳・字幕』付与を要望しました。
 それにも関わらず、今回もまた聴覚障害者への対応に充分な姿勢が見られず非常に残念に思っています。
 ここに改めて下記の事項を要望いたします。

  1.  NHK、民放各社に対し、緊急災害時においてローカル番組を含むテレビ番組に「手話通訳と字幕」の付与を必須としておこなうよう働きかけてください。
    <説明>
     字幕を必要としているのは聴覚障害者ばかりではありません。聞き逃したり、周りが騒がしく聞きづらいなど字幕で情報を得ている方も多くいらっしゃいます。そのため、直接、画面に字幕を挿入したものを放送して頂くことが一番理想です。それが困難な場合は、字幕放送による字幕付与を必ず行ってください。
     そして被災地周辺の地域に暮らしている聴覚障害者にとっては、ローカル番組も重要な情報です。
     また、聴覚障害者にとっては、NHKにおいて手話ニュースで緊急放送したり、緊急災害時の放送番組に手話通訳を挿入しての放送が重要になります。

  2.  緊急災害時に、特定非営利活動法人CS障害者放送統一機構に対し、ローカル番組を含むニュース、その他の必要な情報を速やかに提供してください。
    <説明>
     特定非営利活動法人CS障害者放送統一機構が放送している「目で聴くテレビ」は、3月に能登半島地震発生の1時間後からピクチャー・イン・ピクチャー機能を活用してNHK放送に「手話通訳と字幕」を付与した放送を実施しました。「目で聴くテレビ」を受信するアイ・ドラゴンⅡを持っている聴覚障害者、施設では、これにより地震情報を一般視聴者と等しく得ることができました。
     NHKは特定非営利活動法人「CS障害者放送統一機構」と連携することにより、緊急災害時の「手話と字幕」を付加した放送を実施することができます。
  3.  もし今後災害が発生し、避難所が設置されるようであれば聴覚障害者への情報保障に配慮をするよう、被災地域の自治体へ下記事項を働きかけてください。
     避難所に字幕放送が受信できるテレビの設置や、避難生活に必要な情報を伝達するためのホワイトボード等を準備するなど、聴覚障害者がいる避難所には聴覚障害者の存在・配慮を周知してください。
     聴覚障害者は字幕放送を見ることで、他の被災者と同じ情報を得ることができます。
     また、食料や避難物質の配布等、他の被災者同様に避難生活に必要な情報を得るための方策や配慮を被災地域の自治体に働きかけてください。

以  上