国連人権理事会の理事国改選に関するメディア発表(5月12日付)和訳



国連総会
GA/10826
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第63回国連総会
本会議
第83回議会 (午前)

米国、人権理事国に、ベルギーと共に初選出
第1回目の投票で18カ国が決まる。ハンガリー、キルギスタン、ノルウェーも選出

 本日の国連総会において、人権理事会(Human Rights Council/UNHRC)理事会改選18カ国が選出された。理事国はジュネーヴに拠点を置き、翌月より3年間の任期を務める。ベルギー、ハンガリー、キルギスタン、ノルウェー、米国の5カ国は、初の選出となった。

 再任によって、新たに任期を務めることとなった13カ国は、バングラデシュ、カメルーン、中国、キューバ、ジブチ、ヨルダン、モーリシャス、メキシコ、ナイジェリア、ロシア、サウジアラビア、セネガル、ウルグアイ。本日選出されたすべての国は、6月19日から任期開始となる。

 人権理事会は、2006年5月の国連総会(決議60/251)において、国連の主要な政治的人権組織として創設された。これは、多くの批判を受けてきた国連人権委員会(Commission on Human Rights/UNCHR、2006年6月に廃止)に替わる組織で、国連加盟国から選出された47カ国で構成され、それらの国は、人権促進と擁護において最高の水準を維持しなければならない。

 理事国は地理的に均等な配分となるよう、5地域に区分されている。地域と議席数は以下のとおり。
 アフリカ諸国 13 席、アジア諸国 13席、東ヨーロッパ諸国 6席、ラテンアメリカおよびカリブ諸国 8席、西ヨーロッパ他 7席

 理事国は、国連加盟国192カ国の絶対多数(97カ国)によって直接選出されることが、人権理事会設立の決議において求められている。理事国における人権水準の維持が達せられていないと見なされた場合、総会の3分の2の投票によって、その資格を留保される。

 人権理事会は時差任期式となっており、そのポストはすべての国連加盟国に開かれている。理事国は、任期を2期連続で務めた後、引き続き再任は認められない。

投票結果

第1回投票における結果は以下のとおり。

アフリカ諸国 (5 席)
選出 非選出
セネガル (165) ケニア (133)
モーリシャス (162)
ナイジェリア (148)
カメルーン (142)
ジブチ (141)
 
アジア諸国 (5 席)
選出 非選出
ヨルダン (178) マレーシア (2)
カザフスタン (174)
バングラデシュ (171)       
中国 (167)
サウジアラビア (154)
 
東ヨーロッパ諸国 (2 席)
選出 非選出
ロシア連邦 (146) アゼルバイジャン (89)
ハンガリー (131)
 
ラテンアメリカおよびカリブ諸国 (3 席)
選出 非選出
メキシコ (175)
ウルグアイ(173)
キューバ(163)
 
西ヨーロッパ諸国他 (3 席)
選出 非選出
ベルギー (177) スイス (2)
ノルウェー (179) ギリシャ (1)
米国 (167) ニュージーランド (1)
   

 この日に討議された他の事項として、総会は、国連憲章第19条に規定される延滞金の一部を、マラウィが支払ったことを確認した。

 [国連憲章19条:この機構に対する分担金の支払が延滞している国際連合加盟国は、その延滞金の額がその時までの満2年間にその国から支払われるべきであった分担金の額に等しいか又はこれをこえるときは、総会で投票権を有しない]

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(訳注)
参考:
http://unic.or.jp/unic/daily_news/2009/#dn1109
http://www.asahi.com/international/update/0513/TKY200905120428.html

国連憲章抜粋:
http://unic.or.jp/information/UN_charter_japanese/