全日本ろうあ連盟理事長より

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全日本ろうあ連盟理事長より
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手話を生活言語としているろう者の社会的な理解は、その障害が外見から識別できないこともあって十分でなく、聞こえる人々との交流にも制約があります。

情報・コミュニケーションの制約は、判断や決定に問題のある人間との先入観をもたらします。そのために、自動車運転免許を含めた職業資格取得の道が閉ざされていました。

私たちは、手話通訳事業の制度化や能力を高めるため教育が整備されれば、あらゆる分野への挑戦が可能であり、社会有用の人材になり得ると訴え続け、その実現を目指してきました。
現在、ろう者も運転免許はもとより、薬剤師、医師免許等の資格取得が可能になりました。
しかし、私たちの社会参加と平等の環境を実現するには、まだ、課題が山積していますので、今後も社会啓発に努めていかねばなりません。

今、高齢少子、IT技術、グローバル化に対応するための改革が推進されています。障害者福祉の分野でも、日本政府が賛成し、署名した国連・障害者権利条約が提起され、手話の言語的な認知や差別の完全撤廃を指標とした
取り組みが求められています。

この時にあたり、ろう者の過去、現在、未来を映像によって描き出し、国民の皆さんと共に話し合い、ろう・難聴児に希望を与え、その親を励まし、ろうの当事者を勇気づける目的をもって、映画製作と全国上映を計画いたしましたので、事情をご賢察くださいましてのご支援をお願い申し上げます。