※以下はWFDニュース2021年6月号より抜粋(全日本ろうあ連盟仮訳)
WFD News June 2021 - provisional translation by the Japanese Federation of the Deaf
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WFDニュース - 2021年6月

予定を空けておいてください

今月、WFDは締約国会議(COSP)に関連した数々のイベントや、WFD の6月のウェビナーに携わっています!
これらのイベントは、WFDのフェイスブックチャンネルでライブ中継されています。

動画:サイドイベント COSP14サイドイベント COSP14

2021年6月16日(水)

国連障害者権利委員会は、国連障害者権利構造(UN Disability Rights Architecture)に不可欠な存在です。2020年に行われた前回の委員会の選挙以降、委員会には、手話をするろう者の代表が入っていません。このウェビナーでは、なぜ、ろうの代表が非常に重要なのかを探ります。

登録:https://bit.ly/3wKXWj2

サイドイベント バナー

サイドイベント バナー

2021年6月17日(木)

WFDと日本財団(TNF)は、国連で開催される障害者権利条約(CRPD)の第14回COSPにおいて、サイドイベントを開催します。このイベントのテーマは、「各国の法的枠組みや政策において手話言語権を保障することの重要性」です。

詳細はこちら:http://wfdeaf.org/cosp-2021-side-event/

詳細の和訳はこちら


2021年6月24日(木)

このウェビナーでは、WFD、国際障害同盟 (IDA)、国際労働機関(ILO)が協力して、ケーススタディ報告書を共有し、普及します。この報告書は、CRPD第27条および「持続可能な開発のための2030アジェンダ」の目標8に沿って、開かれた、公正でインクルーシブな労働市場に、ろう者が自国の手話言語でアクセスすることを保護する方法について、議論を開始する根拠となります。

詳細はこちら:https://fb.me/e/y1i8LRRf

サイドイベント バナー

青年部ロゴ

また、世界ろう連盟青年部(WFDYS)も、6月16日と17日に開催される2つのCOSPサイドイベントに参加します。これらのイベントは、国連青年担当特使や国際障害同盟など、障害を持つ若者に関連するいくつかの組織によって開催されます。

詳細は、info@wfdys.orgまでお問い合わせください。


国際的な権利擁護
動画:国際的な権利擁護
国際的な権利擁護

今月のWFDニュースでは、成功した国際的権利擁護活動を3つ紹介したいと思います。この国際的な活動は、皆さんがそれぞれの国やコミュニティで独自の権利擁護活動を行うことを支援するためのリソースやツールを提供しています。

WFDは、世界保健機関(WHO)による「聞こえに関する世界報告書(World Report on Hearing)」において、ろう児の言語発達に手話言語が不可欠であることが認められるよう、長期間にわたって活動し、この活動は成功しました。3月3日「世界耳の日」にこの報告書が発表された際、WFDによるソーシャルメディアのキャンペーンは10万人以上の人々に届きました。また、WFDのビデオは、その日のハッシュタグ(訳注1)で首位のビデオとなりました。WFDによる権利擁護の結果、「聞こえに関する世界報告書(World Report on Hearing)」で手話言語が言及されただけでなく、ろう児にとっての手話言語の重要性について、WFDのメッセージが大きな影響力を持ったことは素晴らしいことでした。

現在、多くの国で新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策としてワクチンの接種が行われています。WFDは、ろう者が平等にワクチン接種にアクセスできることを保証するよう、ここでも警告しています。

WFDは、WHOとユニセフの「新型コロナウイルス感染症のワクチン接種における障害者への配慮に関するガイドライン」に影響を与え、手話言語や手話言語通訳者によって情報にアクセスできる必要性を提唱しました。WFDは努力が実を結んだことを嬉しく思います。また、情報は手話言語で提供するべきであるという勧告と、ワクチン接種の際には、ライブ通訳やビデオリレーを通じて、手話言語通訳者を利用できるべきであるという勧告が、最終的なガイドラインに盛り込まれたことを嬉しく思います。WHOのガイドラインは政府によって採用されることが多いことから、重要な文書であり、WFDの目的である、ろう者の平等を保障するための重要なステップです。

平等を実現するためには、何が不平等の原因となっているかを知る必要があります。そのためには、ろう者の生活に関する信頼できるデータを持つことが重要です。WFDは、障害者向けのデータ収集に関する国際手話版のデジタルツールキット(訳注2)の公開でクリスチャン・ブラインド・ミッション(Christian Blind Mission、CBM)と提携できることを嬉しく思います。このツールキットは、ろう者とろう者の代表組織が、彼らに関する全てのデータ収集活動について意見を聞かれる必要性を強調しています。その際には、ろう者に特化して収集されたデータも必要です。そのようにすることで、成功している活動や、各国の社会でろう者の完全な平等を達成するためにまだやるべき活動を、よりよく理解することができます。

ご覧のように、WFDはさまざまな組織や国際機関と連携して、ろう者の権利を確保し、前進させるために継続的に活動しています。私たちは、会員である皆様や世界中のろうコミュニティと協力してこれを行います。

私たちは一緒に多くのことを成し遂げることができます!

Copyright (c) World Federation of the Deaf, All rights reserved.

訳注1:ハッシュタグ
ツイッターなどのソーシャルメディアにおいて、特定のテーマについての投稿を検索して一覧表示するための機能。#wadaiのように、#(ハッシュマーク)の後にキーワードを付与する。 (デジタル大辞泉より引用)

訳注2:ツールキット(toolkit)
「何かを達成するために必要なもの(the things that you need in order to achieve sth)」 {オックスフォード現代英英辞典(Oxford Advanced Learner's Dictionary)より引用}

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