阿達雅志総務副大臣と面会しました
2025年9月24日(水)に河原副理事長が堀米教育文化委員会委員長とともに総務省にて、阿達雅志(あだちまさし)総務副大臣と面会しました。
面会では、東京2025デフリンピック開催時に合わせた手話放送の拡充と放送分野におけるきこえない・きこえにくい人の活躍の機会の拡大のため、きこえない・きこえにくい人のアナウンサーやキャスター、解説者を養成する事業の創設や、東京デフリンピックの中継事業の実施について意見交換を行いました。
連本第250393号
2025年9月24日
総務大臣
村上 誠一郎 様
東京都新宿区原町3-61 桂ビル2階
TEL:03-6302-1430/FAX:03-6302-1449
一般財団法人全日本ろうあ連盟
理事長 石橋 大吾
手話放送の拡充および放送分野におけるきこえない・きこえにくい人の
活躍の機会の拡大に関する要望
時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
日頃より、私どもきこえない・きこえにくい人の社会参加にご理解を賜り、厚く御礼申し上げます。
「東京2025デフリンピック」の開催を契機に、手話放送の充実ときこえない・きこえにくい人の放送分野での活躍の機会の拡大に関する施策を充実させるべく、下記の通り要望します。
記
1.きこえない・きこえにくい人のアナウンサーやキャスター、解説者を育成する事業を予算化するとともに、育成したアナウンサーやキャスター、解説者の活用を図るなど、きこえない・きこえにくい人の放送分野での活躍の機会を拡大する取り組みを講じてください。
当連盟は、2024年度にトヨタ・モビリティ基金の助成を受け「手話言語アナウンサー・手話言語解説者・手話言語通訳者養成研修」を実施し、全国ろうあ者体育大会でのデフスポーツ中継を行いました。これにより、きこえない・きこえにくい人々が放送の現場で実際に活躍する可能性を示すことができました。きこえない・きこえにくい人材を育成することで、放送分野での活躍の機会が増えるだけでなく、手話放送の時間拡大や充実に寄与することにつながります。
そのためには、今後も継続的にきこえない・きこえにくい人の育成事業を実施する必要があります。この育成事業のための予算を講じるとともに、都道府県の広報番組等への本育成事業修了者の活用を促すなど、きこえない・きこえにくい人の放送分野での活躍の機会を増やす取り組みを実施してください。
2.「東京2025デフリンピック」における中継事業を国として実施し、きこえない・きこえにくい人の放送分野での情報アクセス環境の整備の促進を図ってください。
「東京2025デフリンピック」は、「デフスポーツの魅力や価値を伝え人々や社会とつなぐ」をビジョンの一つとして掲げています。東京2020オリンピック・パラリンピックでは、開閉会式の様子が手話言語を付与して放送されました。きこえない・きこえにくい人のスポーツの祭典でもあるデフリンピックでこそ、開閉会式のみならず、全日程・全競技の中継に手話言語を付与して放送すべきです。
政府からも、デフリンピックの開催が共生社会の実現等に大きな意義を有することから、政府として協力する旨の閣議了解をいただいております。国が主導となって、「東京2025デフリンピック」の中継事業を実施し、デフスポーツの魅力を国民に広く伝えるとともに、きこえる人ときこえない・きこえにくい人がきこえる人と同等に地上放送などで情報にアクセスできる環境の整備を促進してください。