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2008年7月20日付毎日新聞「ひと」に、
早瀬監督の記事が掲載されました。

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ろうあ連盟の記念映画で監督・脚本
早瀬憲太郎さん(35)
奈良県出身。97年、「学習塾 早瀬道場」を開設。聴覚障害児のための映像教材製作も手がける。

全日本ろうあ連盟が昨年創立60周年を迎えたのを記念して製作される映画「ゆずり葉」(来年6月公開予定)で監督・脚本を務める。自身も生まれたときから耳が聞こえない。「聞こえない世界を分かっていることが、監督としての僕のアイデンティティー。聞こえない人も聞こえる人も楽しめる映画を撮りたい」。9月撮影に向け、準備に追われる。
 舞台は90年代後半。かつて障害者の権利獲得活動に携わった63歳の聴覚障害者と、障害者の資格・免許取得を妨げる欠格条項の撤廃運動に取り組む若者の交流を通じ、世代間で受け継がれる思いを描いた。
 東京都内で開いている聴覚障害児の学習塾で、子らから「テレビや本に出てくるのは聞こえる人ばかり。将来が描けない」と言われ、ショックだった。「人としての誇りを持って先輩たちが代々と闘ってきたことを教える必要がある」。その思いをタイトルに込めた。
 ろう学校を舞台にした「どんぐりの家」などの漫画家、山本おさむさんの自宅に通い、物語の基礎を学んだ。映画には、欠格条項の撤廃運動で薬剤師になる道を切り開いた妻久美さん(33)がモデルの女性も登場する。
 プレッシャーに苦しんだ時期もあったが、「今自分の出来ることだけを考えればいい」という妻の言葉が支えという。
 文と写真・小林多美子

2008年7月20日 毎日新聞掲載