※以下はWFDニュース2026年2月号より抜粋(全日本ろうあ連盟仮訳)
WFD News February 2026 - provisional translation by the Japanese Federation of the Deaf
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WFDニュース - 2026年2月

理事長によるメッセージ
理事長

私は、世界ろう連盟(以下、WFD)で活動する中で、私たちリーダーが共通して直面する重要な課題を常に実感しています。それは、私たちが対応できる範囲を超えて、緊急の課題が数多く存在するということです。人々のニーズが切実であり、その多くは緊急性が高い状況にあります。しかし私は、それら全ての課題に対応することはできないと認識しています。私たちは、どの分野に、どのように関わるのかを慎重に判断する必要があります。

私たちには明確な原則があります。それは、当該国の正会員からの要請がない限り、各国内の内部問題には介入しないという原則です。現場にいる関係者こそが自らの状況を最もよく理解していると、私たちは強く信じています。私たちの役割は支援することであり、意向を無視することでは決してありません。調整なしに行動すると、リスクが生まれ、時にはWFD会員の立場を弱めたり、会員を危険にさらしたりする可能性があります。

また、私たちは組織としての対応力についても慎重に検討しています。小規模な組織であるからこそ、行動する際にはその行動が意義のあるものであり、かつ責任ある形で実施することが重要です。そのため、「防災方針」などの明確な枠組みに基づいて判断を行っています。自分たちが認識している全ての問題に対して公に反応したくなることもあります。しかし、その行動が具体的な変化につながるのか?WFDの使命と一致しているのか?WFD会員を尊重しているのか?を自らに問いかける必要があります。

私たちにとって優先順位をつけることは、問題を無視することではありません。目的意識を持って行動し、戦略的かつ責任ある対応を行い、WFD会員との真のパートナーシップに基づいて取り組むことを意味しています。

動画を視聴するにはこちらをクリック


WFD創立75周年 ― 発表要旨の募集のお知らせ
WFD創立75周年

WFDは、創立75周年を迎えるにあたり、2026年9月24日から26日にかけて、イタリア・ローマで特別な国際イベントを開催します。この重要な節目の年を祝うため、3日間にわたり、国際会議、市内での行進、記念祝賀行事(ガラ・イブニング)を実施します。

本記念行事には、世界各国から、会員、パートナー団体、そして多様な関係者が集まります。ろう者の人権擁護に取り組んできた75年の歩みを振り返るとともに、世界のろう運動の未来について意義ある対話を行う機会となります。皆で一緒に、知識を共有し、パートナーシップを強化し、世界における手話言語とろう者の権利の発展に向けた新たな方向性を探ります。

発表要旨の募集

本イベントの一環として、会議プログラムへの発表を募集します。世界各地のコミュニティから、多様な視点、経験、専門性を反映する発表を歓迎します。

募集する内容は以下の通りです。

  • 研究発表
  • 実践に基づく発表
  • ワークショップ
  • パネルディスカッション
  • ポスター発表
  • 短編映画、視覚的プレゼンテーション

研究者、実務者、ろうのリーダー、様々な場面や地域で活動する団体からの応募を歓迎します。

提出締切:2026年4月15日

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国連におけるアクセシビリティ侵害

WFDは、国連において、手話言語通訳の提供の削減、ろうのCRPD委員である田門浩氏に対する支援の不足など、深刻なアクセシビリティ侵害が起きたことについて懸念を表明しました。このような状況は、平等な参加を損なうものです。

WFDの働きかけにより、今後予定されている国別審査においては、国際手話、字幕、点字などのアクセシビリティの保障が回復しました。しかし、田門氏への十分な合理的配慮を確保するには、なお課題が残っています。

WFDは、アクセシビリティの保障とは、保障するか否かが選択可能なものではなく、法的拘束力を持つ人権上の義務であると訴えます。そして、完全なインクルージョンを保証するために、国連が一貫した対応を取るよう求めています。

国連

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「世界耳の日」にご参加ください
理事長

今年の「世界耳の日」では、「きこえないこと」に関するもう一つの視点を広めたいと考えています。もう一つの視点とは自国の手話言語を基本的人権として認める視点です。3月3日に、このWFDのキャンペーンをSNSで共有し、メッセージを広めてください。SNS用の資料は国連の6つの公用語で利用できます。

「きこえないこと」を医療上の問題として捉える考え方から、言語、アクセス、人権の問題として捉える考え方へと、世界的な認識を転換するため、皆で一緒に力を合わせましょう。


WFDの活動の紹介
バルカン地域での発表
バルカン地域での発表

WFDは、セルビア・ベオグラードで開催された「バルカンろう連合」の設立に関する地域セミナーに参加しました。3日間の会合には、各国の協会が集まり、バルカン地域における地域協力の強化とろうコミュニティの権利向上について議論しました。WFDからは、代表として、理事のフランク・フォリノ(Frank Folino)が発表を行い、国際的な文脈における権利擁護と国境を越えた連携の重要性を強調しました。

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オマーンでの発表
オマーンでの発表

WFD副理事長のカスパー・ベルグマン(Kasper Bergmann)がオマーンを訪問し、WFDの活動とろう者の権利に関する世界的な権利擁護の取り組みについて発表しました。この会合は、ろうコミュニティが、自らの手話言語の権利を擁護する活動において、WFDがもたらしてきた成果や恩恵について振り返る機会となりました。

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研修
女性の権利に関する研修

WFDは、女性の権利を擁護する国際組織(正式名称:Women Enabled International、略:WEI)と共催で、ペルー・リマにおいて、「私たちの身体、私たちの権利」と題した4日間の研修を行いました。リマで活躍する若いろうの女性リーダー12名が参加し、性と生殖に関する健康と権利、ジェンダーに基づく暴力、障害のある人の権利についての知識と権利擁護の能力を高めました。

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ESMHD国際会議での開会スピーチ
ESMHD国際会議での開会スピーチ

欧州ろう者精神保健協会(正式名称:European Society for the Mental Health of Deaf People、略:ESMHD)の会議において、WFD理事長であるジョセフ・J・マレー博士(Dr Joseph J. Murray)が開会スピーチを行いました。博士は、ろう者の精神的健康とウェルビーイングにおいて、各国の手話言語が不可欠であることを強調しました。また、精神保健制度におけるアクセシビリティの不足や、ろう当事者の専門家の参画が不足していることなど、継続的な課題を指摘しました。さらに、手話言語を中心の軸とし、ろうのリーダーシップを強化し、ろうコミュニティと協働してインクルーシブでアクセシブルな精神保健制度を構築するよう呼びかけました。

WFDキャンパスの人権に関する研修
WFDキャンパスの人権に関する研修

第4期WFDキャンパスが正式に開始されました。17か国から27名が参加し、3か月間にわたり人権に関する研修プログラムに取り組みます。

本プログラムは、会費を完納しているWFD正会員に対して無償で提供しています。国際人権メカニズムへの理解を深め、権利擁護の能力を強化することを目的としています。参加者は、双方向の学習、専門家の指導、参加者同士の交流を通して、それぞれの国における言語権および人権を推進するための実践的な力を身につけます。


モルドバでの講演
モルドバでの講演

WFD理事長であるジョセフ・J・マレー博士(Dr Joseph J. Murray)は、モルドバにおいて、インクルーシブ教育に関する講演を行いました。博士は、言語(特に、各国の手話言語)への完全なアクセスの確保が、学習、アイデンティティの形成、全体的な発達に不可欠であると強調しました。

本イベントでは、WFDの東ヨーロッパおよび中央アジア地域事務局の会合も開催され、地域内の連携と調整が強化されました。

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