ろう児のうち95%はきこえる家庭に生まれ、その家族や介護者のほとんどは、自国の手話言語を学ぶ機会を保障されていません。すべての家族は、自分の子どもとコミュニケーションをとる権利を持っています。そして、すべての子どもは、自分の家族のことを理解できるようになる権利を持っています。
WFDは、「ろう児の家族/介護者が手話言語を学ぶ権利」という極めて重要な問題に取り組んでおり、この問題関して、新しい政策文書を発表しました。文書には、以下の5つの重要な事項が盛り込まれています。
【訳注】:
「ウエル‐ビーイング」とは、『デジタル大辞泉』によると、「身体的・精神的・社会的に良好な状態。特に、社会福祉が充実し、満足できる生活状態にあることをいう。」
【引用文献】"ウエル‐ビーイング【well-being】", デジタル大辞泉, JapanKnowledge, https://japanknowledge.com , (参照 2024-06-10)
WFDは、障害者権利委員会(任期:2025~2028年)の次期選挙について話し合うため、正会員・準会員との会合を開催しました。
これまでに、ろう者で障害者権利委員会の委員を務めた人は2人しかいません。かつ、その期間は2017年から2020年の間の1期のみでした。障害者権利委員会の歴史の大半において、ろう者は十分に代表されてきませんでした。今度の選挙では、WFDはろうの候補者である日本の田門浩氏を支持します。WFDは会員に対し、田門氏の立候補を支援するよう呼びかけました。現在までに、39の正会員・準会員が田門氏を支持する共同声明に署名しています。
WFDの代表団は2024年6月に国連本部に行き、第17回締約国会議(COSP)において選挙運動を支援する予定です。
WFD事務局は4日間の会議を開催しました。この会議は、2024年から2027年にかけての目標と行動に向けて取り組む機会となりました。最後の2日間はWFD副理事長のカスパー・ベルグマン(Kasper Bergmann)が出席し、振り返りを行いました。
事務局には現在、世界各地を拠点とする10人の職員がいます。職員の拠点は、フィンランド、米国、ベルギー、ペルー、ケニア、フランス、南アフリカ、コロンビアです。この会議では、職員同士の関係を強化し、より効率的に仕事をできるようにすることを目指しました。
米国大使館との会談
WFD代表団は、米国大使館代表と会談し、国務省の国際障害のある人の権利に関する特別顧問(Special Advisor on International Disability Rights)との会談を準備しました。
世界保健総会での発表
WFD副理事長は、世界保健機関(WHO)の世界保健総会におけるサイドイベントで、きこえの損失に関してWHOが行っている活動について発表を行いました。
新しい方針説明書の発表
オーストリアで開催された「第6回家族中心の早期介入に関する国際会議」において、WFD理事長が新しい方針説明書を発表しました。
訳注:「きこえない子ども、きこえにくい子ども、その家族に対する家族を中心とした早期介入」(英語表記:Family-Centered Early Intervention for Children who are Deaf or Hard of Hearing and their families 、略:FCEI-DHH)という団体が主催した会議です。
5月1日、事務局に新しいメンバーであるダニエル・オカンポ(Daniel Ocampo)が加わり、メディア担当に任命されました。
2024年5月25日~26日、ベルギーにおいて、WFDの地域パートナー団体である欧州ろう連合(EUD)のメンバーが評議員会を開催しました。
WFDは、EUDによる欧州レベルでの権利擁護活動と、両組織間の良好な協力関係の継続を願っています。
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