戦争は人々を残酷に扱い、人権を奪います。ろう者は、苦労して獲得した権利(情報にアクセスする権利や、安全の権利など)をあっという間に失い、生命そのものを失うこともあります。WFDは、世界中のろう協会とともに、災害や武力紛争時に、ろう者を守る活動をしています。
最初の発砲があったとき、WFDは、ウクライナろう協会(WFDの正会員)に連絡を取りました。WFDは、国際レベルでの介入と、ウクライナのろう者が必要とするあらゆる形態の支援について、援助を提供しています。WFDは世界のリーダーたちに対し、ウクライナのろう者の情報アクセスと保護を確保し、紛争から逃れてきたウクライナのろうの難民を支援するよう呼びかけています。
また、ウクライナのろう者や武力紛争下のろう者への支援について、現在、そして今後どのように進めていくか、専門家ネットワークと協議しているところです。これには、情報にアクセスする権利、安全の権利、ろう者の生活そのものを定義することが含まれます。
WFDは、ウクライナの人々、特にウクライナのろう者を支持し、この困難な時期を支援します。
ウクライナろう協会は、様々なプラットフォームを通じて、ろう者に情報を発信しています。主な情報は、襲来する攻撃を警告し、避難するタイミングを知らせることです。
ウクライナろう協会のチームには、ウクライナ手話言語で情報を提供できる担当者が何人かいます。ウクライナろう協会が、ウクライナ手話言語による情報を各地域の代表の連絡先に送り、そこから、地元の各ろうコミュニティに情報を届けることができています。
ウクライナろう協会は、政府とも連携していて、ウクライナろう協会が政府から受け取った情報は、ろう者の地域ネットワークにも送られます。
ウクライナろう協会は、難民に関して多くの問題に直面しています。ウクライナろう協会は、協力してくれている近隣のろう協会に感謝しています。難民の受け入れに協力するEU諸国も増えてきています。
ウクライナろう協会は、ウクライナのろうコミュニティを支援しているWFD、ジョセフ・マレー、WFDの正会員協会に、特に感謝を申し上げます。
調整会合
ウクライナからの難民を各国で受け入れるための調整を行うため、WFDは、近隣諸国や欧州ろう連合(EUD)の正会員と連絡を取り合っています。WFDは、近隣諸国やEUDの正会員に、毎週開催される会議への参加を呼びかけました。
WFDは、この危機への対応における正会員の貢献に感謝しています。
UNHCR、IDAとの会合
WFDは、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)、国際障害同盟(IDA)と会合を行いました。私たちは情報交換を行い、「ブルードット」(受け入れセンターの名称)と記されている場所で、ろうの難民を受け入れていることについて、知ってもらいました。
また、ろうの難民に自分たちの権利について知ってもらうために、ウクライナ手話言語によるビデオを早急に作成することを合意しました。
WFDは、加盟団体であるウクライナろう協会の活動を通じてウクライナのろう者を支援するために、寄付運動を実施しています。
これらの寄付金は、必要に応じて、ウクライナのろうの難民を受け入れている近隣諸国の会員に再分配することもできます。
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