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第20回夏季デフリンピック Q&A集

(デフリンピック派遣委員会事務局編集:2004年12月17日現在)

■ Q:質問

1. デフリンピックとはどんな大会ですか?
 (1)過去の大会の開催年・場所を教えてください。
 (2)今後の開催予定を教えてください。
2. CISSとはどんな団体ですか?
3. デフリンピックに含まれていない競技は行なわれていますか?
4. パラリンピックになぜろうの選手が出場していないのですか?
5. 第20回デフリンピックについて教えてください。
 (1)デフリンピックに出場するには予選はありますか?
 (2)デフリンピックへの参加資格について教えてください。
 (3)デフリンピックに公式マークやマスコットはありますか?
6. 第20回デフリンピック日本代表選手団について教えてください。
 (1)どの競技に何名派遣されますか?
 (2)選手の派遣期間を教えてください。
 (3)今回のメダル獲得目標数について(大竹総監督/日本ろう者スポーツ協会事務局長)
 (4)各競技で注目の選手・抱負などを教えてください。
 (5)今回特に注目される競技・選手について教えてください。
 (6)選手選考方法について教えてください。
 (7)競技/選手を取材したいのですが、合宿の日程など教えてください。
 (8)メルボルンで取材を行いたいのですが、どのように手続きをすればよいですか?
 (9)日本選手団の公式ユニホームについて教えてください。
7. 派遣費について教えてください。
 (1)派遣費はどのくらいかかるのですか。
 (2)補助金は出るのですか。
8. 競技はどのように行なわれますか?/健聴者の大会との違いは何ですか?
9. 第20回デフリンピックについて、今までに取り上げられた雑誌などありましたら、教えてください。
10. デフリンピックを観戦したいのですが。

参考資料:
デフリンピック開催経過(夏季デフリンピック・冬季デフリンピック開催地一覧)
デフリンピック主催団体説明
第20回デフリンピック夏季大会競技日程
第20回デフリンピック派遣日本代表選手・役員数
第20回デフリンピック選手団名簿
【NEW】日本選手出場競技の日程
【NEW】日本選手出場種目(個人競技)
ろうスポーツ団体連絡先一覧表

■ A:回答

1. デフリンピックとはどんな大会ですか?

 デフリンピックは、「パラリンピック」より古い歴史をもち、それに出場することはろうの選手の最大の誇りであり、一般ろう者が選手の活躍を期待し、大きな感動を受ける国際競技会です。また、パラリンピックと異なり、障害当事者であるろう者自身が運営するろう者のための国際的なイベントであり、参加者が国際手話によるコミュニケーションで親睦を深められるところに大きな特徴があります。

(1)過去の大会の開催年・場所を教えてください。

 歴史はパラリンピックよりも古く、夏季大会は1924年にフランスで、冬季大会は1949年にオーストリアで初めて開催されています。
 (参考:パラリンピックの夏季大会は1960年、冬季大会は1976年に初開催)
 第19回夏季大会は2001年イタリア・ローマで開催され、15競技に4000名が集いました。
 第15回冬季大会は2003年スウェーデン・スンツバルで開催され、5競技に253名が集いました。
 資料「デフリンピック開催経過(夏季デフリンピック・冬季デフリンピック開催地一覧)」をご参照ください。

(2)今後の開催予定を教えてください。

 第20回夏季大会は2005年1月5日から1月16日までオーストラリア・メルボルンで開催され、16競技が予定されています。
 第16回冬季大会は2007年2月1日から11日まで(予定)米国・パークシティで、第21回夏季大会は2009年9月5日から15日まで(予定)台湾・台北での開催が決定しています。

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2. CISSとはどんな団体ですか?

 国際ろう者スポーツ委員会と言い、1924年の設立以来、デフリンピックやろう者世界選手権大会の開催、そして各国でのろう者スポーツの振興など、着実な取組みを続けており、国際オリンピック委員会(IOC)から認知されています。現在の加盟国は83カ国です。
資料「デフリンピック主催団体説明(CISS)」をご参照ください。

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3. デフリンピックに含まれていない競技は行なわれていますか?

 まず、デフリンピックの正式種目にするかどうかは、その競技人口などによってCISS評議員会で決定されます。また、デフリンピックとは別に、CISS公認の国際選手権大会が世界各地で開催されています。国際選手権大会は、一つの競技だけを行う国際選手権大会です。デフリンピックの種目だけでなく、様々な競技の大会が行われています。
 最近(今年度)の国際選手権大会では、ロシアでの国際ろう者武道選手権大会や、スウェーデンでの世界ろう者ゴルフ選手権大会が開催されています。当連盟のホームページでも発表しているとおりです。ゴルフや武道などはデフリンピックの正式種目として認められていませんが、いずれはデフリンピックの種目に入れたいと目的を持って競技人口を増やすべくがんばっているようです。

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4. パラリンピックになぜろうの選手が出場していないのですか?

 国際パラリンピック委員会が1989年に発足した当時、CISSも一緒に取り組むことが確認されましたが、国際パラリンピック委員会がデフリンピックの独創性について理解を深めなかったため、1995年に脱退せざるを得ませんでした。
 以上の経過により、パラリンピックにろう者の出場がない状況が続いています。なお、デフリンピックの独創性とは、コミュニケーション全てが国際手話によって行なわれ、競技はオリンピックと同じルールで運営される点にあります。また、パラリンピックがリハビリ重視の考えで始まったのに対し、デフリンピックはろう者仲間での記録重視の考えで始まっていることもあります。

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5. 第20回デフリンピックについて教えてください。

開催期間 2005年1月5日から1月16日まで
開催場所 オーストラリア・メルボルン市内及び近郊
主催 国際ろう者スポーツ委員会(CISS)
主管 オーストラリアろうスポーツ連盟(Deaf Sports Australia)
参加国数(予定) 81カ国以上(第19回デフリンピック実績)
参加人数(予定) 4000名以上(第19回デフリンピック実績)
全競技種目 陸上、水泳、卓球、テニス、射撃、バドミントン、ボウリング、オリエンテーリング、自転車、レスリング、バスケットボール、バレーボール、ビーチバレー、ハンドボール、サッカー、水球。
競技日程 資料「第20回デフリンピック夏季大会競技日程」をご参照ください。
(1)デフリンピックに出場するには予選はありますか?

 団体競技は各ブロックで出場枠が設けられており、この出場枠を超えたエントリーがあった場合は、ブロックでの予選があります。今回は、サッカー競技が2004年5月にマレーシアでアジア太平洋地区予選会を行ない、日本チームは5戦を3勝1敗1引き分けの成績で、デフリンピックへの出場権を獲得しました。バレーボールとバスケットボールはアジア太平洋地区からのエントリー数が少なかったため、予選なしで本選への出場となっています。バレーボールは女子チームが第19回デフリンピックで優勝しているなど、アジア太平洋地域のレベル向上に貢献しています。
 個人競技についてはブロック予選はありません。

(2)デフリンピックへの参加資格について教えてください。

 補聴器をはずした裸耳状態での聴力損失が55デシベルを超えている者で、各国のろうスポーツ協会に登録している者が参加資格を有します。また競技中に補聴器を装用することは禁止されております。これは身体の安全を確保する観点によるものです。

(3)デフリンピックに公式マークやマスコットはありますか?

 公式マークは「オリンピック」の手話の形をあしらって、赤・緑・黄色・青の4色でデザインされています。マークはページ上をご覧下さい。
 公式マスコットは手をかたどったVicとMelです。名前は開催州のヴィクトリア州(Victoria)と開催都市のメルボルン(Melbourone)から名付けられました。

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6. 第20回デフリンピック日本代表選手団について教えてください。

(1)どの競技に何名派遣されますか?

 16競技のうち、10競技(陸上、水泳、卓球、テニス、バドミントン、ボウリング、オリエンテーリング、バスケットボール、バレーボール、サッカー)に計102名を派遣します。
 資料「第20回デフリンピック派遣日本代表選手・役員数
 「第20回デフリンピック選手団名簿」をご参照下さい。

(2)選手の派遣期間を教えてください。

 2005年1月2日(日)〜17日(月)です。ただし、サッカーのみ2004年12月31日(金)〜2005年1月17日(月)です。

(3)今回のメダル獲得目標数について(大竹総監督/日本ろう者スポーツ協会事務局長)

 前回の第19回デフリンピック (ローマ)では金10個、銀5個、銅5個でメダル総数では世界第5位の成績でした。
 第20回デフリンピックメルボルン夏季大会で、日本選手代表団派遣は11回目を数えます。第1回目の11名から135名と大世帯となりました。また当初は卓球など数競技のみでしたが、今回は10競技に出場する予定です。特に卓球は日本の得意とする競技で、必ずといっていいほどメダルを多く獲得してきました。
 今回は前回実績8競技計20個を超える31個のメダル獲得を目標にあげます。ベテランぞろいの卓球、バドミントン、ボウリング、テニス、ベテランと新人とで若返った前回覇者の女子バレーボールを中心に、前回はメダルには及ばなかった男子バレーボール、男子バスケットボールも幾度なる強化合宿の積み重ねで、実力を蓄えてきました。また男子サッカーが激戦の末予選突破を果たし、念願の決勝大会出場を果たし、この勢いは見逃せません。
 陸上、水泳は選手の若返りで未知数ですが、出場条件の厳しい標準記録をクリアできた者ばかりで、前回以上のメダルが期待されます。オリエンテーリングは日本では普及されておらず、可能性は図りきれませんが、初派遣を機会に国内普及とともにレベルアップにつないでいくつもりです。
 今大会出場のために練習に励んできた代表選手、また出場を果たせなかった選手のためにも前回を上回る成績をとれるよう、選手一同とともにがんばっていく一存です。多くのご支援、応援をよろしくお願いいたします。

(4)各競技で注目の選手・抱負などを教えてください。
<1> 卓球(旅川監督/日本ろう者スポーツ協会技術委員)

 団体は男女ともメダルが取れる可能性は高い。特に女子は取りこぼしがなければ金メダルはかたいと見る。男子は周りがレベルアップしているので、以前よりは苦しいかもしれないが、総合力でカバーし、優勝はもちろん悪くても銅メダルは獲得したい。
 個人戦では現チャンピオンである船越(旧姓:小浜)選手のV3がかかっているが、今回もきちんと自分の実力を出せば、大丈夫ではなかろうか。男子エースである青山選手も今回が三度目の出場であり、今度こそ入賞するという気持ちが強く表しているので、メダル獲得の期待が大きく膨らんでいる。他にも実力的にメダルが取れてもおかしくはない選手も何人かいる。
 男女ダブルスについてはどの組でもメダルの可能性はあるとみている。そのうち女子はその可能性がかなり高いではなかろうか。混合ダブルスでは目標として金、銀、銅、全て獲得したい。これは他国の男女のバランスから見て、決してできないことではないと考えるが、はたして。
 今回は日本ろう者スポーツ協会の理解もあってスタッフを多数にしてくれた以上、ぜひ皆の期待に応じるよう頑張って行きたいと思います。どんな色のメダルかはわからないが、目標として  10個を目指します。

<2> 陸上競技(飯村監督)※コメントなし

4個を目標としたい。

<3> バレーボール(太田担当中央委員/日本ろう者スポーツ協会)

 男女ともメダルを獲得できる可能があります。女子バレーは前回大会で優勝したのでV2連覇を狙う期待もあります。選手たちは若返りですからなんとか行けるのではないでしょうか。
 男子は前回のローマ大会での失敗を猛省して、早くから金メダルを奪うために強化計画に取り組んでいます。念願のベスト4以上の入賞を狙って連続の合宿を行い、選手としての勝負精神を鍛え、健康管理を徹底し、上位のクラスに生き残れるような体力づくりに励んでいるので、前回よりパワーアップできると思います。

<4> バスケットボール(日比野技術委員/日本ろう者スポーツ協会)

(男子) 
 前大会は、初出場全敗でした。出場国の中でもっとも身長の低い日本は、スピードで対抗しました。前半は互角に試合を進めるもの、バスケットボールはぶつかりあいのスポーツのため、体力を消耗し、後半は高さとパワーで負けてしまいました。
 現在の日本代表は、世界大会の経験者が5人いて、さらに経験を積んで成長しています。また、身長190cmの辻選手はオールラウンドな動きができ、世界の高さに通用すると思います。また、ガードの日本体育大学出身の中村選手も期待できます。大学での豊富な経験を武器に世界相手でもひるまずに立ち向かえると思います。あと、稲村選手は、チーム内最年長で、もっともバスケの経験が豊富です。彼は、日本代表の中で一番パワーがあり、パワーでは世界に引けを取りません。ドリブル、シュートの技術もあり、2回目の出場ということで、とても活躍が期待できます。
 全体的に選手の質、経験とも前回を上回っており、メダルを期待できると思います。
 同じリーグに、前回金メダルのアメリカ、そしてアフリカ初出場となるガーナが入っています。他に、イタリアがはいっており、4チームで上位2チームが決勝トーナメント出場。アメリカは置いておいて、イタリアとガーナに勝つことがメダルへの条件です。

女子は初出場のため未知数

<5> サッカー (高橋トレーナー/日本ろう者スポーツ協会技術委員)

 Jリーグ発足時に育ってきた選手が半数以上集まったのと、正月の高校選手権埼玉予選で、ベスト4まで行った風間選手がいます。周りが健聴者の中で当時主将を務めた位なので、すごいですよ! また静岡選抜に選ばれた事のある細見選手もいるので期待できます。昔見た世界のレベルと現在では全く異なりますが、一次リーグではアルゼンチンには勝ちオランダとは引き分けて、ロシアは強いので一勝一引き分け一負か又は二勝一負で決勝トーナメントへ進出出来ると信じています。勢いに乗りメダルを取りに行きます!

<6> バドミントン(田原担当中央委員/日本ろう者スポーツ協会)

*メダル獲得が期待できる選手の氏名とその理由
小堀知史選手・秋山雅彦選手組 男子ダブルス 
  (理由)攻撃に破壊力があり、健聴者との試合でも競り勝ちが多い。
石井満里選手 女子シングルス
  (理由)2001年デフリンピック女子シングルス優勝。連覇を目指す。
樋渡美香選手 女子シングルス
  (理由)石井選手の良きライバル。全国ろうあ者体育大会に於いて優勝、準優勝経験あり。
秋山雅彦選手・石井満里選手組 混合ダブルス
  (理由)2003年12月に行われた世界レベルに近いアジア太平洋ろう者バドミントン選手権の混合ダブルスで優勝。デフリンピックでも優勝をねらう。
小堀知史選手・樋渡美香選手組  混合ダブルス
  (理由)初出場だが、上記の秋山・石井組と同じレベルの力を持つ。

*チームで、過去大会と比較して今回は期待できる場合の理由
 2001年イタリア・デフリンピックでは団体3位。敗因は出場選手の不足。男女2名ずつ合計4名のみで全試合に臨んだため。連日の試合へのフル出場による疲労により準決勝でインドネシアに惜敗(2勝3敗)。今回は男女各4名計8名と前回の二倍の選手数が出場するため、スタミナの面で心配がない。スピードのある攻撃も維持できるだろう。(団体戦のルールは男子シングル・女子シングル・男子ダブルズ・女子ダブルズ・混合ダブルズの5戦試合形式。)また、チームワークも良くまとまっている。今回の選手は国内・国外において多くの試合を積んでいる。

*このほか、気づいたところ
 今回は初めて健聴者のコーチにお願いした。コーチからいろいろ厳しい助言を頂いており、選手全員のレベルが一段と上がった。また、2回の強化合宿を行なって、社会人リーグに出ている地元の健聴者の選手との練習試合を多く組ませるなど、合宿内容に工夫を凝らした。また、合宿の協力を頂いた日本ろう者バドミントン協会の選手、役員からの大きな励みと応援を忘れないで、メルボルンデフリンピックで大いに力を発揮したい。メダルは6つ以上をめざす。

<7> 水泳競技(豊田監督)

 今村可奈選手=自由形の選手で全種目とも前回大会の3位記録を上回っており、メダル獲得が期待できる。そしてスタミナが他選手よりすば抜けている。まだ16歳と若くまだまだ伸びる。
 高岸里佳選手=背泳の選手。特に50Mは世界記録まであと0.5秒追っておりメダル獲得が期待できる。また、スタートとタッチが他選手よりすば抜けている。まだ19歳と若く、今村選手とともにまだまだ伸びる。
 早川友二選手=自由形とバタフライの選手。4大会連続参加のベテラン。経験が豊富でメダル獲得が期待できる。更にスタートとタッチ、レース運びが他選手よりすば抜けており、勝負強さで期待できる。
 水泳競技は今まで6大会参加してメダルは8個獲得している伝統の種目。メルボルン大会には最低でも1個メダル獲得を目指す。

<8> ボウリング(辺見担当中央委員/日本ろう者スポーツ協会)

 今回出場は男子5名、女子5名で、個人、ダブルス、トリオ戦、5人チーム戦に出場できる。
 男子個人戦 久保春夫(群馬)、藤岡宏明(広島)はメダルが期待できる。
 トリオ戦(調整中)5人チーム戦は前記2人+数見満(和歌山)、池洋(東京)、新納義弘(広島)で期待できる。
 女子個人戦 数見順子(和歌山)は期待できる。トリオ、5人戦は入賞(4〜8位)を予想。
 男女ダブルス戦は少々むずかしいかも知れない。
 アベレージ目標は男子24G 200点 女子24G 190点 メダルは2〜4個を予想。

<9> テニス(日本ろう者テニス協会・森本事務局長)

 シングルス戦ではローマ・デフリンピックで銅メダル獲得した阿部八千代選手(旧姓=松永)の  連続メダル獲得が期待される。前回から4年間一般の試合経験を積み、実力的にも精神的にもパワーアップしている。松下哲也選手、小川正伸選手も前回は初参加で緊張に負けたが、今大会はメダル獲得に向けて燃えている。有川真理子選手も粘りのある試合運びで勝ち進めばメダル獲得も夢ではない。ミックスダブルス戦はコンビネーションのある攻撃力を持つ松下・阿部組に期待したい。小川・有川組も居住地が近いために練習量が多く、上位進出をめざしている。男子ダブルス、女子ダブルスも上位進出を果たしたいが、年々ろう者の国際レベルがあがっているため、実際はどこまで頑張れるかわからないが、最低でもメダル2個を取りたい。今年の3月から月1、2回程度の強化合宿を実践している。毎回違う場所での開催により、大学の強化指定選手との試合形式による練習を積ませ、精神面・技術面両方の向上を目指してきた。本番で怪我のないよう体調のコンディション調整にも気をつけている。

<10> オリエンテーリング

 オリエンテーリングは発祥地である欧州勢が強豪です。アジア地域で先進国である日本の選手もまだワールドカップ大会などでメダルが取れるところまでに至っていないのが現状です。それで、入賞だけはしたいというのが目標です。とくにデフリンピックは年齢無制限男女別で競いますのでマスターズ領域に入っている私にとってはきついレースになりそうですが初の日本からの刺客として恥じない成果を得ていきたいと思っております。ご声援のほどよろしくお願い致します。
(5)今回特に注目される競技・選手について教えてください。

全競技でメダルが期待されます。詳しくは前項(3)・(4)をご参照下さい。

(6)選手選考方法について教えてください。

 オリエンテーリングを除く全競技について、ろう者のスポーツ団体が設立されています。各団体で、過去の全国ろうあ者体育大会及び選手権大会での成績などを基準にしての推薦を各団体にお願いしております。また、陸上と水泳に関しては、前回大会のメダル記録を参考に設定する標準記録を選考基準としての推薦をしていただいています。各団体より推薦された選手を日本ろう者スポーツ協会中央委員会で承認、全日本ろうあ連盟デフリンピック派遣委員会に報告という手続きを取っております。

(7)競技/選手を取材したいのですが、合宿の日程など教えてください。

 各ろうスポーツ団体が障害者スポーツ協会助成による強化合宿を実施していますので、各団体にお問い合わせいただければと思います。
 資料「ろうスポーツ団体連絡先一覧表」をご参照ください。

(8)メルボルンで取材を行いたいのですが、どのように手続きをすればよいですか?

 メルボルンデフリンピック組織委員会へ直接手続きを取っていただくことになっております。「Media Information Paper(MSWordファイル 523KB)」をご覧いただき、組織委員会担当まで直接お問い合わせ下さいますようお願い申し上げます。なお、現地でのメダル獲得状況などの情報は全日本ろうあ連盟のウェブサイトでの公開を予定しておりますが、現時点で読売新聞大阪本社メディア戦略室が現地からの速報体制を検討しているようです。

 なお、全日本ろうあ連盟の支援する特定非営利団体法人CS障害者放送統一機構が現地での取材体制を整えていますので、映像を提供できる可能性があります。これについてのお問い合わせは以下までお願いします。

   NPO法人 CS障害者放送統一機構
   〒530−0044 大阪市北区東天満2−7−12 スターポート
   TEL 06-6242-6501 FAX 06-6242-6502

(9)日本選手団の公式ユニホームについて教えてください。

 開会式用のユニホームについて、パラリンピック日本代表団がオリンピック日本代表団と同じものを支給されていますので、デフリンピック日本代表団にも同じ物の支給を求めておりますが、日本オリンピック委員会から認められておりません。
 障害者スポーツ支援基金よりの助成を受けて、今回はアシックス社製のジャージにデフリンピックマークと日本国旗をつけたものをユニホームとして採用しております。

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7. 派遣費について教えてください。

(1)派遣費はどのくらいかかるのですか。

 代表団135名の旅費、宿泊費、手話通訳者同行経費、現地行動費、報告書作成等、全部で約9,000万円が必要とされています。今回はデフリンピック開催が正月休みとオーストラリアの観光シーズンにかかるため、航空運賃が高くなっております。また、パラリンピックと違って、選手村などの設営がありませんので、現地のホテルを利用する必要があり、宿泊費や現地行動費が高くならざるを得ません。

(2)補助金は出るのですか。

 デフリンピックへの派遣事業は厚生労働省の指導にもとづき、(財)日本障害者スポーツ協会が派遣主体となっております。そこで、日本障害者スポーツ協会が補助金の申請等を担当しており、今回の場合は、航空運賃と宿泊費について、障害者スポーツ支援基金等から助成を受ける見通しとなっています。
 しかしながら、当初期待されていた日本自転車振興会からの助成金が突如打ち切られたことがあり、現時点では現地行動費などに充てられる約2,000万円が不足する見込みとなっています。この金額を企業・団体からの寄付で賄うべく、現在派遣委員会委員がお願いに回っているところでございますが、デフリンピックの知名度の低さに加え、経済不況のこともあり、なかなか厳しいところです。
 全日本ろうあ連盟としても組織内では自己資金約250万円の造成をめざして、カンパ運動に取り組んでいるところです。
 なお、募金専用の口座番号は次のとおりです。

    東京信用金庫 江戸川橋支店
    財団法人全日本ろうあ連盟 理事長 安藤豊喜
    (ザイダンホウジンゼンニホンロウアレンメイ リジチョウ アンドウトヨキ)
    口座番号 普通 4013910 

(関連)競技団体などでカンパ活動などの取り組みをしていますか?
 ろう者スポーツ団体でもカンパ活動などの取組みを行っている団体があります。これは団体として代表団選手の強化合宿やスタッフ派遣等に必要な経費を確保するためであり、例えば、日本ろうあバレーボール協会がTシャツの販売に取り組み、日本デフバスケットボール協会が松下電器のご協力を得てチャリティショーを行なったりしております。

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8. 競技はどのように行なわれますか?/健聴者の大会との違いは何ですか?

 先に説明しました通り、ろう者仲間が記録を競い合う内容となっておりますので、オリンピック競技のルールにほぼ準する内容での競技運営となっています。
 コミュニケーションや情報保障は全てが視覚的に保障されており、例えば陸上競技でのスタートの合図や審判の注意など全てがろう者にわかるよう工夫されています。

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9. 第20回デフリンピックについて、今までに取り上げられた雑誌などありましたら、教えてください。

 当連盟発行の日本聴力障害新聞の他、『聴覚障害者の情報と文化(2004年秋号)』(社会福祉法人聴力障害者情報文化センター)に掲載されました。また、11月2日の朝日新聞朝刊、スポーツ面でデフリンピックの寄付活動の件が掲載されるなど、各紙で取り上げられています

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10. デフリンピックを観戦したいのですが。

 日本代表選手団をサポートしている近畿日本ツーリストが応援ツアーを組んでおります。詳しくは下記へお問い合わせ下さい。

     近畿日本ツーリスト株式会社 東京法人旅行支店
     FAX 03−3231−5233 TEL 03−3231−5231

 また、現地での観戦チケットを購入されたい場合は、以下のホームページをご参照下さい。

     http://2005deaflympics.com/sport_ticketingfinal.asp (英文)

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以  上

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