写真ニュースコーナー2003年10月

釜揚げうどんでお疲れ様!〜熊本〜

 JICA研修は10月27日から29日まで熊本県に舞台を移し、ろう児早期教育施設、情報提供施設、手話奉仕員養成、ろう者福祉協会、ろう者の職場(水道局、九歯研)、ろう学校などで、見学・実技・交流が行なわれた。
 写真は、熊本聴覚障害者総合福祉センターで職員とボランティアが手作りの釜揚げうどんで、やや疲れ気味の)研修員の労をねぎらう場面。
 研修員一行は大阪国際研修センターに戻り、11月2日に公開レポート発表会を終えたあと、広島で世界遺産「原爆ドーム」を見学したり、ろう者の被爆体験を聞くなどの研修を続ける。
薬剤師国家試験の問題を提起

 「補聴器装用の写真提出を求められた。」
 「座席の前列指定が認められなかった。」
 「重要事項の板書が十分ではなかった。」
 愛媛県で働くろう者の薬剤師から2003年3月の第88回薬剤師国家試験を受験した時に感じた問題が提起された。(MIMI101号、日聴紙7月号掲載)
 全日ろう連は10月29日、厚生労働省医薬局にこの問題を伝え、医師国家試験の施行要項などと同様に薬剤師国家試験施行要項でも「8その他」に聴覚障害者など他の障害者への配慮事項を加えることと、地方の厚生局に障害者への対応手順を指導することを口頭で要望した。
 写真は全日ろう連福祉対策部理事。
総務大臣へ、厚生労働大臣へ、NHK会長へ要望を提出

 全日ろう連は10月29日、理事総勢9名が総務省、厚生労働省、NHKを回り、第51回全国ろうあ者大会の決議に基づいて、要望活動を行った。
 総務省では、災害時の聴覚障害者への対応を含めた字幕放送のより充実した情報保障を求めた。
 厚生労働省(写真)では、手話通訳制度のあり方をめぐって、積極的な意見交換が行われた。
 NHKでも、手話と字幕の放送の充実を中心とした要望を提出した。
ろう者の職場定着を阻害する要因は?

 独立行政法人高齢・障害者雇用支援機構からの委託事業として、「職業別専門手話開発及び聴覚障害者職場定着推進委員会」の第1回本委員会が10月27日に開催された。
 コミュニケーションや情報保障などのほかに、環境・権利意識・主体性など職場定着を阻害する要因を調査・研究する。
 また、職場で必要度の高い単語・用語を取り上げて、手話の収集及び開発をあわせて行なう予定。
 写真は本委員会で経過の説明を行なう加藤労働対策部長。
全日ろう連は各省庁に要望活動をしています。

 全日ろう連は第51回全国ろうあ者大会(2003年6月)の決議に基づき、厚生労働省、文部科学省など各省庁への要望活動を展開している。
 10月21日は、内閣府で法律の障害者に対する欠格条項改正に続いての政令や規則の改正、災害時・緊急時における聴覚障害者への情報保障と安全対策徹底を要望した。
 約1時間の意見交換があり、内閣府の担当参事官は防災対策と障害者基本計画の整合性など、要望内容の検討を約束した。
 写真は黒崎副理事長(右)と中村福祉対策部長(左)
「紙の機関車」はアジアでも力強く走る!

 JICA「アジア大洋州ろう者のための指導者」コースが大阪国際センターなどを会場に開催されているが、10月20日は京都で機関紙活動の研修を行った。
 研修員は、日本のろうあ運動に機関紙が果たしている役割を学び、各国の機関紙活動について意見交換、そして機関紙を編集する実習を通して、基本的な技術を身につけた。
 講師は全日ろう連京都事務所の松島副所長。「紙の機関車」の新しい歴史がアジア太平洋各国でも幕を開けるか。
 研修員は11月2日の公開発表会で、日本で学んだことや各国との比較でわかったことを国際手話で発表する。
組織・福祉・教育・機関紙の発展に向けて

 10月11日から13日まで、愛知県の西浦温泉で組織活動者・福祉対策担当者・全国教育対策担当者・機関紙学校の合同研修会(主催=全日本ろうあ連盟組織部・福祉対策部・教育対策部・機関紙部)が行われました。
 31都道府県から103名(組織30名、福祉22名、教育21名、機関紙30名)が出席、講義と情報交換を通して、今後のよりよいろうあ運動のあり方について討議を深めました。
 写真は4年ぶりに開催された機関紙学校で、関西共同印刷所スタッフを講師に迎えた編集基礎講座でデジタルカメラやワードファイルの活用方法などを学ぶ参加者。