写真ニュースコーナー2003年9月

国際手話を覚えよう、みんなで。

 9月29日に各国から研修員が来日、国内研修員の仁科さんも参加して、JICA大阪国際センターでのアジア大洋州ろう者リーダー研修コースが始まった。
 研修員の国々は、カンボジア、中国、インドネシア、マレーシア、ネパール、パキスタン、フィリピン、タイ。
 写真は初日に「国際手話のハンドブック」をテキストにコミュニケーションのすり合わせを指導している様子。
 11月中旬までの研修では、熊本県、兵庫県、広島県での地方研修も含まれており、地方での国際交流が期待されている。
「専従職員研修会、開かれる」

 「出版物対策会議」に引き続き、27・28日の2日間、「全国専従職員研修会」が開かれました。普段はなかなか会えない専従職員どうしが他の地域の様子を知り、また仲間と交流することを目的に毎年開かれているものです。
 参加者を代表して兵庫の嘉田事務局長から老人ホーム建設に対する取組、札幌の高嶋事務局長から法人監査への対応を中心に、報告があった他、勤務体制と身分保障を中心に各協会の現状等について情報交換がなされました。
 晴天にも恵まれ、講義の合間には近くの雲仙普賢岳などを訪れました。
「手話普及運動にどんな本が求められるのか?」

 9月26日、長崎県小浜温泉にて、「出版物対策会議」が開かれました。これは毎年開かれているもので、今年は黒崎出版局長をはじめ地域協会の出版担当者など44名が参加しました。
 出版不況で業界全体の売上げが厳しい上、最近はいろいろな出版社が手話の本を出しています。
 内容、価格、体裁など、地域ではどのような本やビデオが求められているのか?また販売促進の方法は?販売対象は?手話普及運動との関係は?など、出版局と地域協会の今後の取組について活発な意見交換がなされました。
労働対策部長、大阪ろうあ会館を訪問

 9月4日、全日本ろうあ連盟加藤労働対策部長が大阪ろうあ会館を訪問、大阪聴力障害者協会中岡労働対策部長、大阪ろうあ会館清田事務局長他数名から、大阪労働局との交渉結果の報告を受け、情報・意見交換を行なった。
 手話通訳のできるジョブコーチ、障害者職業能力開発校における手話通訳、障害者能力開発助成金制度、重度障害者介助等助成金制度、障害者雇用管理サポート制度、労働担当者研修会等に関して、大阪から積極的な提案がなされた。
 大阪で始められた「重度聴覚障害者等ワークライフ支援事業」については、労働フォーラムなどでの事例報告が待たれる。
日聴紙の歴史と役割を学ぼう、漫画『紙の機関車』で!

 ろう者の人権を守りつづけてきた日本聴力障害新聞。その歴史には、こんなドラマがあった。
 2001年6月号から2003年3月号まで、日本聴力障害新聞に連載された漫画『紙の機関車』が、詳しい解説や資料をつけてブックレットになりました。この1冊を読んで、日本聴力障害新聞の成り立ちから今にいたるまでの経過、機関紙の役割を学びましょう。
 作:日聴紙編集部 画:服部亜紀子
 B5判 56ページ 700円(消費税込み) 
 お申し込み・お問い合わせは、各都道府県のろうあ団体まで。
9月13日に「貞廣邦彦先生を偲ぶ会」

 6月2日に貞廣邦彦先生が逝去されてから早くも3ヶ月が経過いたしました。先生は聴覚障害者の福祉と手話の普及のため永年にわたり文字通り粉骨砕身で活躍して来られました。
 そこで、全日ろう連、東京都聴覚障害者連盟、日本手話通訳士協会、はばたき会(国立リハビリテーションセンター同窓会)、朝日新聞厚生文化事業団が呼びかけ団体となり、生前の貞廣先生の業績を称える「貞廣邦彦先生を偲ぶ会」を、9月13日(土)に東京都府中市民会館「ルミエール府中」あすかホールにて執り行います。午後1時開場、午後2時開会。お花代2,500円。 
 参加お申し込み・お問い合わせは東京都聴覚障害者連盟事務所まで(TEL:03-5464-6055, FAX:03-5464-6057)。
 (写真は板山賢治氏の手話通訳を務める在りし日の貞廣先生。右に故土屋準一元連盟長の顔が見える。)
手話の全国的拠点「コミュニティ嵯峨野」オープン!

 社会福祉法人全国手話研修センターは、8月30日に「コミュニティ嵯峨野」の竣工式を終え、翌31日には「京都嵯峨野手話祭り」を盛大のうちに終了し、9月1日に正式オープンした。(詳細は日聴紙10月号掲載予定)
 全日ろう連は全国手話通訳問題研究会、日本手話通訳士協会と共に、「コミュニティ嵯峨野」の施設整備自己負担分5,000万円確保を目標に、各地で実行委員会を結成、研修センターの趣旨PRと募金活動を展開している。
 写真は、8月30日の「コミュニティ嵯峨野」竣工式で挨拶を述べる全国手話研修センター安藤豊喜理事長。