2006年6月12日
社会保険庁
長官 村瀬清司 様
東京都新宿区山吹町130 SKビル8F
財団法人全日本聾唖連盟
理事長 安藤豊喜
国民年金等の併給に関する要望について
 時下、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
 日頃より、私ども聴覚障害者の福祉向上にご理解ご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
 さて、国民年金等の一部を改正する法律(平成16年法律第104号)などの規定に基づき、平成18年4月より、65歳以上の対象者が、障害基礎年金と老齢厚生年金、もしくは遺族厚生年金との併給を受けることができるようになっておりますが、聴覚に障害を持つ対象者の受給に関して次の問題点が見出されております。
(1) 手話がすべてのテレビ番組に付与されていない現状及び、読み書きが十分とはいえない高齢聴覚障害者が多い中で、今回の改定についての情報を得られない聴覚障害者が多く存在すること。
(2) 社会保険業務センターからの通知内容を読んで理解できない聴覚障害者が社会保険事務所での相談や手続きにおいて情報保障を得られないために、受給開始に遅れが出たり、年金加入月数が短く計算されたりするなど不利益を被る例が出ていること。
 情報・コミュニケーションの問題により安定した雇用を得るのが困難である聴覚障害者がさらに不利益を被ることのないよう、下記の通り要望いたしますので、迅速な対応をお願い申し上げます。
1.  全国各地の社会保険事務所に手話通訳者を配置してください。
2.   現在もなお改定内容を知らない聴覚障害対象者に再通知を行い、日を遡っての受給を認める救済措置を講じてください。
3.  社会保険業務センターからの通知内容を、文の読み書きが十分ではない聴覚障害者にもわかるようにしてください。
以  上