2005年9月8日
警 察 庁
 長官 漆間 巌 様

162-0801東京都新宿区山吹町 130SKビル8階
 Tel03−3268−8847・Fax03−3267−3445
財団法人全日本ろうあ連盟
理事長 安 藤 豊 喜  

聴覚障害者の福祉施策への要望について


 時下、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
 日頃より、私ども聴覚障害者の福祉向上にご理解ご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
 さて、当連盟では本年5月29日に北海道札幌市において第53回全国ろうあ者大会を開催いたしました。この全国大会において「決議」した趣旨に基づき下 記のように要望いたします。
 何卒、その早期実現をよろしくお願い申し上げます。



1.「道路交通法施行規則第23条」を改正してください。
 「道路交通法88条」が改正され、聴覚障害者も運転免許取得ができるようになりました。しかし、施行規則23条の免許試験(適性試験)「聴力:10mの 距離で90デシベルの警音器の音が聞こえるものであること」は改正されず、「道路交通法88条改正」の意義は何ら活かされていません。速やかに適性試験の 改正をお願いいたします。

<説明>
 2002年度・2003年度の「安全運転と聴覚との関係に関する調査研究」に引き続き、2005年6月には国際交通安全学会より「自動車等の運転にお ける聴覚情報の補助技術に関する調査研究」が報告された。これらを踏まえて、「施行規則23条適性試験」の改正についてのお考えをお聞きしたい。
 また、道路交通法88条改正の折に「付帯決議」された内容に沿って、速やかに「適性試験」の改正をお願いしたい。


 <参議院「付帯決議」抜粋>
  1. −略− 自動車の運転にあたり障害による機能の喪失を補完する補助手段の開発を急ぐとともに、補助手段を用いた障害 者の運転免許制度について見直しを行うこと。
  2. 運転免許の適性試験、検査については、これが障害者にとって欠格事由に代わる事実上の免許の取得制限や障壁とならな いよう、科学技術の進歩、社会環境の変化等に応じて交通の安全を確保しつつ、運転免許が取得できるよう、見直しを行うこと。


以   上