夏季デフリンピック一般規則
目次
1. 期間 2. 競技 3. 参加規定 4. 取締り・罰則 5. 選手及び役員の派遣 6. 団体競技 7. 個人競技 |
8. 財政規定 9. メダルと賞状 10. 技術会議〔テクニカル・ミーティング〕、抽選会 11. 権限・判定権 12. 身分証明カード 13. 宣伝広告、補聴器 14. その他 |
1. | 期間 |
第21回夏季デフリンピック大会は中華台北の台湾において、2009年9月2日から9月15日まで開催するものとする。 |
2. | 競技 | |
第21回夏季デフリンピックでは以下の競技を行う。 | ||
2.1 | 個人競技 陸上、バドミントン、ビーチバレー、ボウリング、自転車ロードレース、柔道、空手、オリエンテーリング、射撃、水泳、卓球、テコンドー、テニス、レスリング・フリースタイル及びレスリング・グレコローマン | |
2.2 | 団体競技 バスケットボール、サッカー、ハンドボール、バレーボール、水球。 | |
2.3 | 個人競技はそれぞれの競技の特別規則及び規定に従うものとする。 | |
2.4 | 予備登録で男性、女性それぞれに最低2地域から5カ国以上の参加登録があった競技及び種目のみを行うものとする。 | |
2.5 | DG755に従い、競技又は種目を中止する場合、予備登録の締め切り日から最低でも14日以内に、必要があれば最終登録締め切り後すぐに、ICSD事務局から該当する諸協会に通知する。 |
3. | 参加規定 | ||
3.1 | 夏季デフリンピック大会は公平無私な競技を行う目的のもとに、加盟国全てのろうスポーツマンが集い団結する場である。 | ||
3.2 | 人種、宗教及び政治的所属などいかなる理由においても団体及び個人を差別する行為を禁ずる。 | ||
3.3 | デフリンピック大会に参加する選手は以下の条件に適う者でなければならない: | ||
1. | ろう者:この場合は両耳の内、聴力が優れた方の耳の聴力レベルが最低でも55dB以上の者を指す(1964年に定めたISO基準:500、1000、2000ヘルツの3つの振動数平均を基準とする) | ||
2. | 加盟国協会の会員 | ||
3.4 | 原則として競技者に年齢制限は設けない。但し、個別の競技又は種目に関しては、その規則・規定において年齢制限を設ける場合がある。 | ||
3.5 | 登録用紙に参加規定項を明記し、以下の同意文を載せるが、各協会の2人の役員(通常は会長と事務局長)が代表してこれに同意してサインしなければならない:
「我々署名者はデフリンピックの参加規定を読み、我々及び選手はその条件に従うことを誓います。我々はデフリンピックによって認可された条件と目的において、デフリンピック大会の期間中、テレビ撮影及び写真撮影などを受け入れることに同意します。」 |
||
3.6 | 上記規則が守られない場合は、いかなる登録も無効とする。 | ||
3.7 | 参加者は自分が属している協会の国の国籍を有していなければならない。異議申し立てがあった場合、関係する協会は参加者の国籍を証明しなければならないが、通常はそれぞれのパスポートのコピーを提出することによって証明されるものとする。 |
4. | 取締り・罰則 | |
4.1 | 聴力検査表(オーディオグラム)を提出済みの選手リストを各団体に配布する。そのリストにある選手は新たに聴力検査表を提出する必要はない。 リストに名前のない選手は大会参加前にデフリンピックに聴力検査表を提出しなければならない。聴力検査表の記入用紙はICSDのホームページから入手できる。 |
|
4.2 | デフリンピック大会期間中、選手に対して新たに聴力検査を実施する場合がある。 | |
4.3 | 全ての選手に対して、ドーピング検査を実施する場合がある。 | |
4.4 | これらの検査で不適格の結果が出た選手はすぐに出場資格を取り消される。もし、その選手が幾つかの種目を掛け持ちしている場合は、違反が認められた種目のみの出場資格が剥奪される。 | |
4.5 | もし、チームの一員に検査で不適格の結果がでた場合、その選手を試合中でもすぐに退場させる。その選手はその試合の残りの時間及び次の試合の出場資格を完全剥奪される。その選手の代わりに補欠を出場させることは可能である。 | |
4.6 | なんらかの不正行為があった場合、その選手が属する協会はデフリンピック執行委員会が定めた手続き料と罰金を支払う義務が課せられる。 | |
4.7 | デフリンピック大会期間中の検査の諸経費は大会組織委員会(OC)が負担する。 | |
4.8 | 持病(アレルギー・喘息・てんかんなど)によって、何らかの薬又は禁止物質を使用している選手は、現地に到着後すぐに行われる登録の場で、医者の診断書を組織委員会(OC)に手渡さなければならない。 |
5. | 選手及び役員の派遣 | |
5.1 | 加盟国協会のみが夏季デフリンピックに参加する競技者を登録する権利を有している。 | |
5.2 | それぞれの競技に派遣できる選手及び役員の数はそれぞれの競技の特別規則及び規定に従うものとする。 | |
5.3 | 加盟国協会は選手3人につき、役員を1名派遣することができる。また、一つの競技につき選手団役員を1名派遣することも可能である。(デフリンピック評議員会に出席する役員はこの限りではない。) | |
5.4 | 第21回夏季デフリンピックの登録用紙は事務局が配布する。 |
6. | 団体競技 | |
6.1 | 団体競技の予備登録の締め切り日は2007年3月1日である。 | |
6.2 | 団体競技の最終登録の締切日は2008年8月1日である。 | |
6.3 | 2008年8月2日-2009年7月31日の間の出場辞退は2,500米ドルの罰金が課せられ、辞退後すぐに罰金を支払うものとする。 | |
6.4 | 2009年8月1日以降の出場辞退は5,000米ドルの罰金が課され、辞退後すぐに罰金を支払うものとする。 |
7. | 個人競技 | |
7.1 | 2008年8月1日までに事務局宛に、それぞれの競技及び種目に出場する選手の人数を想定して報告する予備登録を済ませなければならない。 | |
7.2 | 2009年8月1日までに事務局宛に、出場する選手名と各選手が出場登録する競技・種目を記入して最終登録用紙を提出しなければならない。この最終登録の手続きは公式オンライン登録もしくはファックスを通して申し込むことも可能であるが、いずれの場合も後日に必ず正式な登録用紙を郵送しなければならない。 | |
7.3 | 2009年8月1日以降は、いかなる追加の登録も受け付けない。 | |
7.4 | 登録済みの選手が当日競技に出場しなかった場合は罰金20米ドルが課せられる。但し、医者からドクターストップがかかり、その旨の診断書が提出された場合は例外である。 |
8. | 財政規定 | |
8.1 | 各選手団は旅費、食費、宿泊費など諸経費を負担しなければならない。 | |
8.2 | 選手及び役員(評議員会に出席する役員を含む)は大会が始まる前に参加費20米ドルを支払わなければならない。 | |
8.3 | 未払い金がある場合は、夏季デフリンピックが始まる前に支払わなければならない。大会が始まるまでに支払いが済んでない協会の選手団は全員出場失格とする。 |
9. | メダルと賞状 | |
9.1 | 全ての個人競技及び種目において、第一位には金〔金メッキした銀〕のメダルと賞状を、第二位に銀メダルと賞状、第三位には銅メダルと賞状を与えるものとする。 | |
9.2 | 団体競技において、「人為的な」性質の団体競技(9.3.を参照)を除き、勝利を収めたチームの選手のうち大会期間中チームで少なくとも1回は競技・試合に出場した選手全員に賞が与えられる。優勝チーム選手には第一位の賞を、準優勝チーム選手には第二位の賞、第三位のチーム選手には第三位の賞をそれぞれ与える(1.9.1.をご参照のこと)。但し、これらチームの他の選手は賞状のみ授与され、メダルは授与されない。 | |
9.3 | 個人競技では、4~8位までの選手に賞状が授与される。 |
10. | 技術会議〔テクニカル・ミーティング〕、抽選会 | |
10.1 | 各競技の技術会議は各競技の最初の試合が始まる以前に、少なくとも一回は行う。日時、場所は後日に通達する。 | |
10.2 | この会議の出席者は、競技委員会、審判員、デフリンピックの技術委員、各参加国の代表者2名(2名の内1名はろう者でなければならない)。代表者に聴者がいる場合、通訳者をつけることは可能である。 | |
10.3 | 団体競技に登録している加盟国の抽選会は〔日時、場所は決定次第発表する〕にて行われる。 | |
10.4 | 卓球やテニス、バドミントンの勝ち抜き戦競技の抽選会は、台北で開催される各競技の技術会議の間もしくは会議前に行われる。シードされたチームは抽選会前にプリントして配る。 |
11. | 権限・判定権 | |
11.1 | ICSD執行委員会は、組織委員会(OC)及び大会参加国協会より提訴された、大会や試合に関するあらゆる訴訟問題に対して最終決定を下すことができる最高権力を有する。 | |
11.2 | 各競技において試合の審判員(ground judges)に対する抗議は、公式夏季デフリンピック抗議用紙に英語で記入して提出しない限り、審判員によって判定される。その抗議は各競技が定める時間内(各競技規則を参照のこと)に提出しなければならない。 | |
11.3 | 審判員(official)の判断に対する抗議は、該当する競技の審査委員会のどの委員にでも申し立てることが可能であるが、その際には50米ドルの保証金を納めるものとする。 | |
11.4 | 審査委員会は各競技終了後、定められた期間内に判定を下し、抗議を提出した協会に対してすぐに判定の結果を通達しなければならない。 | |
11.5 | 審査委員会の下した判定に対して抗議する場合、その判定が下されてから4時間内に、参加国協会の役員が大会の上訴審判へ申し出て提訴しなければならない。 | |
11.6 | 提訴が受理された場合、50米ドルの保証金がその提訴を起こした協会へ返却される。 | |
11.7 | 聴力、ドーピング検査、選手の国籍問題に関する訴えはICSD執行委員会の単独判定とする。 |
12. | 身分証明カード |
選手及び役員は身分証明書カードが与えられ、試合会場などに入場する際には必ず常備しなければならない。身分証明カードがない限り、いかなる選手も出場が許されない。 |
13. | 宣伝広告、補聴器 | |
13.1 | 製品メーカーの小さなマークや広告をユニフォームや付属品に付けることは可能である。ただしユニフォームの前と後につけるマーク及び広告等の総面積が400c㎡より大きくてはいけない。これは、そのマークがユニフォームの伝統的な絵柄の一部として使用された場合でも、絵柄とは関係なく単独で使用された場合でも同じである。(デフリンピック規則DG15 2参照) |
|
13.2 | 夏季デフリンピック大会区域内外ではいかなる政治的、宗教的、人種的な宣伝活動をも禁ずる。(IOCオリンピック憲章2004年9月版 第53条を参照) | |
13.3 | 夏季デフリンピック競技中は補聴器及び人工内耳の外部装置の着用を禁ずる。 |
14. | その他 |
現在のデフリンピック規則及びデフリンピック規約で定めた範囲外において予想外の問題が起こった場合、デフリンピックはIOCや国際的な連合によって定められた規則に従って処理をする。これらの規則に抗議することはできず、大会を主催する国の有する規則より優先してこれに従うこととする。 |