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第15回世界ろう連盟アジア太平洋地域事務局代表者会議
2003年7月23日 カナダ・モントリオール(世界ろう者会議)

議事録(案)


出席者:16カ国26名

WFD RS A/P事務局長 小椋武夫
オーストラリア Mr. Brett Casey, Ms. Ann Darwin
バングラデシュ Mr. Ruhul Quddus Khan
中国 Ms. Yang Yang, Mr. Chen Jie
香港 Mr. Wong Siu lung, Mr. Wong Moon Chung
インド Mr. Rajkumar, Mr. K. Marali
インドネシア Mr. Dimyati Hakim, Mr. Iwan Satryawan
イラン Mr. Rouzbeh Ghahraman, Mr. Behzad Ashtari
日本 Mr. Yutaka Osugi, Mr. Yosuke Ota
韓国 Mr. Ki-Bum Kim
マカオ Ms. Ka Weng U, Mr. Tie Fung Szeto
マレーシア Mr. Mohammad Sazali Bin Shaari
ネパール Mr. Bikash Dangol
ニュージーランド Mr. Kim Robinson, Mr. Kevin Stokes
パキスタン Mr. Muneeb Mansoor
フィリピン Ms. Rachelle Tansiatco
タイ Mr. Surachet Lertsajayan, Mr. Surasak Chittasettakul

WFD代表者:

WFD理事 高田英一
WFD理事 Mr. Joo-Hai Kang

オブサーバー:

12カ国より約40名

1. 事務局長からの挨拶
小椋事務局長は「当初は出席者が少なく、会議開催も危ぶまれていたが、本日は多くの代表者が出席していただき、無事に開催の運びとなった。非常に嬉しく思う。本日の登録料は15カナダドルを予定していたが、WFDの協力をいただき貸室料の負担を免除させていただいたので、5ドルまで減らすことができた。WFDにお礼を述べる。」と出席者を歓迎するとともに、開催の宣言を行った。

小椋事務局長はWFD/AP地域事務局のロゴマークを発表した。このロゴマークは前会議にて選考されたネパールからの原案イラストをロゴ用に簡素化したものであり、これからはレターヘッドなどに使用していく方針である。

前会議にも出席したタイのろう代表者が事故で亡くなったことが発表され、会議出席者一同一分間の黙祷をささげた。

2. WFD新旧理事からの挨拶
高田旧理事は無事に第15回会議が開催されることになったことに祝辞を述べ、小椋事務局長の功労を称えた。また、国連やESCAPなどが障害者に対する差別禁止を推進する条約制定に向けて動いており、国際情勢に乗り遅れることのないように我々もろう者の立場や問題などを訴えていかなければならないと激励した。

3. 出席確認・自己紹介
参加国16ヶ国の代表者とWFD役員、そしてオブザーバーはそれぞれ自己紹介を行った。RS A/P加盟国の中で欠席国はモンゴル、シンガポール、スリランカの3ヶ国である。

4. 会議進行の説明
小椋事務局長は会議進行の予定を説明した。

5. 前回会議の議事録の承認
満場一致で承認された。

6. 議事の採択
満場一致で承認された。

※ オーストラリア代表は「この会議は重要である。しかし、世界ろう者会議の最中に開催されたために、世界ろう者会議のプログラムに参加することができない。これからは世界ろう者会議とは開催期間と重ならないようにしてほしい。」と意見を述べた。

※ 小椋事務局長は「開催期間を世界ろう者会議よりずらすと、皆さんの宿泊費など負担が増えてしまうので今回は世界ろう者会議の開催期間中に設けた。4年後にも世界ろう者会議が開催されるが、その際にはどうするべきか意見が欲しい」と述べた。それに対し、以下の意見が発言された。

・ 世界ろう者会議の前後だったら、宿泊費もそんなに大きく増えないので大丈夫ではないか。
・ 効率化を目指し、時間の短縮をはかってはどうか。
・ 世界ろう者会議の後に会議を設けても疲れていて集中できない。開催前に設けたほうが集中できるし、一日を割いても大丈夫ではないか。世界ろう者会議後だといろいろとあるし、一日も割けない。
・ いっそのこと、世界ろう者会議そのもののプログラムの一部として組み入れてもらうのはどうか?それだったら、他の分科会などと重ならないように調整が可能となる。
・ 世界ろう者会議の開催期間中に、2部に分けて各2時間集中して会議を開催しては。
・ 講演や発表、討議など内容によってそれぞれ分けて開催するのはどうか。

7. WFD RS A/P事務局長報告
小椋事務局長は添付資料をもとに2002年〜2003年の報告を行い、満場一致で承認された。

8. WFD RS A/P運営委員会
WFD RS A/P事務局に以下のとおり8名の推薦届が提出された。その内2名が無効、残り6名の選挙を行った。

オーストラリア 
バングラデシュ
イラン(金銭面の都合で辞退)
日本
モンゴル
ネパール
フィリピン(候補者が自国の者ではないため無効)
タイ

以上の候補者から新運営委員5名が以下のとおりに選出された。

オーストラリア 
バングラデシュ
日本
ネパール
タイ

9. 今後のWFD RS A/P代表者会議
9.1 第16回WFD RS A/P代表者会議の開催地

インドネシア代表は添付資料をもとに報告を行った。

満場一致で承認された。

9.2 第17回WFD RS A/P代表者会議の開催地
中国代表は添付資料をもとに報告を行った。開催日時は第16回会議の日程を考慮して9月に開催することを検討中であると述べた。

満場一致で承認された。

10. WFD RS A/P青年キャンプ
サザリ運営委員は「青年キャンプは35歳以下のろう者を対象としたキャンプであり、これまでWFD青年キャンプが主にヨーロッパなどの地域で行われていたので、アジア地域から参加することが難しい状況だった。そこでアジア地域のろう青年が参加しやすいように、マレーシアで第一回WFD RS A/P青年キャンプを開催した。引き続き、第二回がニュージーランドで開催された。
その第二回WFD RS A/P青年キャンプで日本からの参加者が次回のキャンプは日本でやりたいと提案されたが、日本ではどのような状況か?またどこでやるか是非話し合って決めたい。」と述べた。

日本代表者は「第二回WFD RS A/P青年キャンプの日本参加者は全日本ろうあ連盟を代表した者ではなく、個人的による参加。従って、こちらとしてはその者の発言に責任は持てない。しかし、全日本ろうあ連盟としてもキャンプの主催に前向きに検討する方針である。」と述べた。

マレーシア代表者は「WFD RS A/P事務局から新たに第三回キャンプの開催地を募集してほしい。」と述べた。

タイ代表者は「青年キャンプについて、そのことをWFD RS A/P規約に盛りいれるべきでは。開催要綱や年齢条件、渡航代への支援などの詳細をAP地域の規約にて制定すれば、加盟国もそれを参考に用意できる。」と述べた。

小椋事務局長は「以上の意見を参考にし、WFD RS A/P青年キャンプに関する規約及び次回開催地については、運営委員会で検討して進めることにする。」と述べた。この意見は承認された。

12. 国際的な動き、国際会議
高田旧WFD理事が障害者の差別を禁ずる条約制定に向けた国際的な動きや国際会議についての現状を報告した。
カン旧WFD理事がWFD評議員会の結果を報告した。

13. WFD RS A/P加盟国報告
13.1 中国
(添付資料)
中国代表は添付資料をもとに報告を行った。

13.2 マカオ(添付資料)
マカオ代表は添付資料をもとに報告を行った。

13.3 フィリピン(添付資料)
フィリピン代表は添付資料をもとに報告を行った。

13.4 タイ(添付資料)
タイ代表は添付資料をもとに報告を行った。

14. WFD RS A/P事務局財政
運営委員は添付資料とおりに報告を行った
満場一致で承認された。

15. WFD RS A/P加盟国からの提案
15.1インドネシア代表者は「国際手話の普及をはかるために、国際手話の検討委員会を設けてほしい。もし、その委員会が国際手話を制定してまとめれば、それをインドネシアの手話の本に取り入れて、自分の国の手話と比べながら国際手話を学ぶことができる。」と述べた。

カン旧WFD理事は「前にWFD理事会に対しても国際手話の本を発行するべきではないかと提案したことがある。世界のろう者相互のコミュニケーションの問題があるので 国際手話の本を出すべきではないかと提案した。現在、WFD理事会で検討中だそうである。」と述べた。

日本代表者は「現在、国際会議では国際手話が使用されている。しかし、その国際手話をアジアからの参加者が理解できるのかどうか疑問である。おそらく理解できないのではないか。このような国際手話は国際交流の場で形成されるものだが、新たに選出されたWFD理事会はヨーロッパやアメリカからの理事が多いので、これからの国際会議ではヨーロッパやアメリカの手話の影響が強い国際手話が主流になってしまう恐れがある。それぞれの地域の手話を尊重した手話を国際的にも広めるべく、日本からは国名手話を出版した。これからも国際的にバランスを取った国際手話を統一して本やビデオCDにまとめて出したいと思う。そのためにはやはり皆からもWFDに対して訴えていってほしい。」

15.2日本代表者は「高田旧WFD理事の代理で提唱する。これから国連の委員会への代表者選出について、AP地域事務局からは高田を派遣することを提案する。」
→満場一致で承認された。

16. 2003-2004年WFD RS A/P事務局活動方針
小椋事務局長から、2003-2004年の活動方針や計画については新たに選出された運営委員会で検討して進めると述べ、満場一致で承認された。

17. 閉会
カナダろう協会長は「これからもWFD RS A/P加盟国が一致団結してろう運動の発展に躍進することを祈る。」と述べた。


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2003年7月23日 カナダ・モントリオール(世界ろう者会議)

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