※全日本聾唖連盟による和訳
WORLD FEDERATION OF THE DEAF |
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WFDサーキュラー(会員通信) |
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2006年9月 |
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次回の理事会は2006年10月1日―3日、ロシア連邦のモスクワにあるロシアろう協会が主催します。会議後、ロシアろう協会は設立80周年記念を祝う予定です。
*初代WFD事務局長逝去 チェザーレ・マガロット(Cesare Magarotto)氏が2006年8月24日、89歳で亡くなりました。彼はイタリアのパドゥアで生まれました。彼は1951年に設立されたWFD事務局の創立者の最後の一人で、1951年から1987年まで、36年間事務局長を務めました。 マガロット氏は世界中のろう者に多大な貢献をしました。たとえば、1951年にローマで各国からろう団体が派遣される最初の会議を開催しました。国連やその他の機関との協力関係においても重要な役割を果たしました。 彼はさまざまな国のろう者とのコミュニケーションも巧みで、1955年から1983年までWFD会長を務めたD・ヴコティッチ氏とともに国際手話(当初はジェスチューノとして知られる)の開発に着手しました。 氏のご遺族にお悔やみを伝えるとともに、ろう者の国際的機関の設立という、世界中のろう者のために彼が成し遂げた偉業に感謝したいと思います。
国連における5年にわたる作業の結果、2006年8月25日金曜日、特別委員会はその条約の草案を採択しました。これは21世紀における初の人権条約であり、生活すべての範囲において、障害を持つ人たちの権利を明確に保護するという最初の拘束力のある条約であるために、世界中のろう者や各国手話にとって歴史的な出来事です。特にこの協定は、手話、ろう文化、言語的文化的アイデンティティ、手話による質の高い教育、専門的な手話通訳、手話使用の受け入れとその促進、手話に対する認識と促進を承認するものとなりえます。世界ろう連盟はこの条約の草案にろう者の権利保護を盛り込むことができたことに大変満足しています。 しかしながら、この草案には再考すべきものがいくつかあります。WFDは、土壇場になって第21条にアラビア語、中国語、ロシア語における法的効力について補注がつけられたことを非常に遺憾に思っています。この補注はろう者が世界中のあらゆるところで法的権利を享受できるのを阻むものとなりうるからです。条約が総会で最終的に採択される前に、WFDは、各国や国際障害者コーカスが出した補注の再考を求める発案を支持しています。 条約の草案は今年の第61回総会の開会中に採択される予定です。採択後、この協定は国連加盟国により署名され、批准されることになっています。この協定が発行するためには、20カ国の批准が必要です。 WFDは8月の特別委員会に出席した代表のろう者全員にお礼を申し上げます。この会議で10カ国から来た14人のろうの代表者にお会いできたことを嬉しく思っています。WFDの代表者としては、会長のマルク・ヨキネン、名誉会長リサ・カウピネン氏、理事のコリン・アレン、マルタ・ルチア・オソルノ・ポサダが出席しました。また、理事のヴァレリー・ルクレーデフがロシア地域の代表として参加しました。特に、リサ・カウピネン氏が当初から条約採択にいたるまでの過程に加わってきていたことに感謝したいと思います。この条約にろう者の権利を盛り込むための彼女のサポートやたゆまぬ取り組みは、実に貴重なものでした。リサのおこなってきたすべての活動に感謝します! この条約に関する詳細はwww.wfdeaf.orgを参照してください。
このキャンプは、WFD青年部会(WFDYS)とデンマークろう青年協会が企画し、2006年7月29日から8月6日までデンマークのユトランドでおこなわれました。このキャンプには40人以上が参加しました。キャンプについての報告は近々完成する予定で、ホームページで見られます(www.ddu.nu/wfdcc2006とwww.ddu.nu/wfdcc2006/news)。この詳細についてもWFDのホームページに加えられる予定です。いろいろな国々の子供たちと出会う機会を持てたことで子供たちにとってすばらしいキャンプとなりました。WFDYSとデンマークろう協会に深く感謝します。
次回のWFD世界会議が2007年7月16日から22日までスペインのマドリッドで開かれます。この世界会議で、さまざまなプログラム、多岐にわたる発表、専門部会、ワークショップ、教育・文化・演劇の発表、展示などが、世界中の老若男女問わずすべての人たちのために公開されます。 評議員会は世界会議に先立って2007年7月14,15日に開催されます。 128カ国のWFD加盟国からの代表者がWFDの将来と政策について議論し採決する予定です。
必要書類は現在入手可能で、世界会議のホームページにアクセスし、Tips of abstract submissions にクリックしてください。この会議では、下記に挙げる分科会、特別グループ分科会が中心です。:分科会:人権分科会:言語的・文化的権利、手話分科会、教育分科会、テクノロジーとアクセス分科会、精神保健(メンタルへルス)分科会、医学・生物工学・生命倫理分科会、開発途上国分科会、女性分科会。特定グループ分科会:ろう青年、ろう移民、ろう高齢者、盲ろう者、ろう重複障害者、原住民とマイノリティ民族、LGTB(レズビアン、ゲイ、トランス・ジェンダー、両性愛者)、コーダ(ろうの親を持つ子供)、手話通訳、ろうビジネス アブストラクトの提出期限は2006年11月30日です。 仮のプログラム冊子はWFD世界会議の組織委員会から入手できるので、直接問い合わせてください。早期登録申し込みの締め切りは2007年4月15日に延長されました。詳細はWFD世界会議のホームページ(www.wfdcongress.org)をチェックしてください。
*国際ろう映画・ビデオ祭 この祭典は2006年10月20−21日イタリアのミラノでおこなわれますが、これは「センツァ・パロール」劇団とイタリアろう協会が協力しあったものです。詳細は次のホームページへアクセスを。www.teatrosenzaparole またはsenzaparole1979@yahoo.itまでEメールで問い合わせを。 *国際RYLA(ロータリー青年指導者受賞)プログラム:デフ・ウェイ このイベントは2006年11月5−10日インドのマハラシュトラ州イチャルクランジでおこなわれます。このイベントの主題として、人権、手話、発展途上国におけるバイリンガルについての解釈、ろう事業家、ろう女性、ろう文化および芸術、がとりあげられます。 質問はDr. Dilip DeshmukhにEメールを。drdilip@sancharnet.in またはホームページでも詳細を知ることができます。www.irylathedeafway.org *第2回デフコミュニティのユーモア国際祭典 2006年11月16−19日スロバキアのブラチスラバでおこなわれる予定ですが、これはスロバキアろう者協会の青年部会が企画しています。この祭典は俳優・女優、コメディアン、映画制作者、アーチスト(漫画家、写真家)向けのものですが、誰でも参加できます。詳細はJaroslav Cehlarikまで。Jaro.cehlarik@gmail.com またはホームページへ。www.slovakdeaf.unas.cz/enindex.htm *第1回モロッコ国際ろう者フォーラム モロッコろう協会により、2006年11月30日から12月4日までモロッコのフェズで開かれます。このフォーラムの主題は、エイズのろう者、ろう教育、ろう学校で使用される手話、ろう協会の運営についてです。誰でもこのフォーラムに参加できます。詳細はモロッコろう協会までEメールを。 amsourd@hotmail.com または auanass2002@caramail.com まで。 *国際手話学会 この会議は世界の手話についての知識を持ち言語学的に研究している手話研究者のためのものです。北米やヨーロッパ以外の地域で開催されるのは初めてです。2006年12月6−9日、ブラジルのフロリアノポリスでおこなわれます。詳細は下記まで。 ファックスまたは電話:+554832224030 ホームページ:www.tislr9ufsc.br *インド・デフエキスポ ろう者や難聴者の革新技術や教育についての国際会議です。2006年12月14−16日インドのタミルナドゥ州コインバトール地方にあるポラチでおこなわれます。この会議は研究者、教師、ろう児を持つ親、ソーシャルワーカー、その他専門家向けのものです。ろう者や難聴者なら誰でも参加できますし、意見交換ができます。この会議についての詳細は、ホームページへ。www.indadeafexpo.org *クリティカルリンク5「通訳の質:責任の共有」 2007年4月11−15日オーストラリアのシドニーで開かれます。クリティカルリンク5は、派遣通訳者に加えて、裁判所、政府機関、大学、教育機関、翻訳業などで仕事をする専門家向けのものです。この会議についての詳細は、会議事務局まで。 Eメール:info@criticallink2007.com ホームページ:www.criticallink2007.com *デフアートNOW!2007 2007年6月15−17日スウェーデンのストックホルムで開かれるこのフェスティバルはろう者も聴者もが集まって、ろう文化の大きなイベントに参加し交流するものです。ヨーロッパのろう専門アーチストのワークショップも2007年6月18−22日おこなわれる予定です。デフアートNOWは1998年に発足し、3年毎に開催されています。詳細は、ホームページへ。www.deafartsnow.com またはEメールで。info@deafartsnow.com
PRSP(貧困削減戦略プログラム)(Handicap International & Christoffel-Blindenmission)2006年1月 これは、障害者の分野(NGOつまり非政府組織、サービス提供機関、専門団体など))で働いている人なら誰にでも薦めたい手引書で、DPO(障害者組織)や障害者が自国のPRSPの過程にどのように参加するかについての経験、目的、発想、意見が述べられています。研修コースやワークショップなどを計画する際にいい資料です。この手引書はホームページで閲覧可能でダウンロードもできます。 アドレスは以下の通り。 南アジア、東南アジアのろう者たちにおける手話の発展、歴史、文化的アイデンティティ、文化的抑圧への抵抗 M・マイルズ、イギリス、2006年 この論文では古代から2005年に至るまでの資料をもとに、南アジアおよび東南アジアのろう者、文化、手話の文化的歴史についての証拠や仮説が述べられています。この地域ではここ5年間、ろう者、手話、教育の著しい発展がみられています。 また、「中東におけるろうと手話」に関する110項目の新たな引用文献が、史料や明確な注釈とともに付録としてつけられています。この論文はホームページでも参照できます。 http://www.independentliving.org/docs7/miles200604/heml 国名手話 各国の国名の手話を知っている必要がある場合があります。この評判のいい本は、全日ろう連(JFD)がWFDのために製作したもので、JFD宛に注文できます。発行者:WFD(2003)、編纂:日本手話研究所およびトマス・ヘドバーグ(スウェーデンろう協会) この本を入手したい場合は、是非全日ろう連まで。連絡先は下記の通りです。 (略)
WFDグッズ、たとえばTシャツ、WFDピン、水筒、時計、文鎮、バイリンガルろう教育の本などお買い上げいただける場合には、WFD注文書がホームページですぐに手に入るのでごらんください。
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