戻る

全日本ろうあ連盟による仮訳

デサイ国連事務次長への書簡(デサイ氏とIDA代表者の会合後に送付)


ニティン・デサイ殿
国連事務次長
経済社会部

2001年9月7日

デサイ殿

8月31日の会見の際に貴殿が示された寛大な精神と、建設的な話の内容に対しIDAの代表として深く感謝を申し上げます。国連の制度の中で障害を持つ人々の人権を促進することに対して、我々と共通の関心をお持ちであると感じました。会見で話し合われたことを下記のとおりまとめましたのでご確認ください。

1. 国連基準規則

現時点において非常に気がかりな事のひとつは、特別報告者と専門家パネルの任期が2002年に終了した後、国連基準規則のモニタリングをどのように継続するのかという点です。国連基準規則の今後の実施方法、あるいは永続的なモニタリング制度の確立等を決定していくプロセスに必ず主な国際障害者団体が参加できる事を保障していただきたいと願っています。どのような監視システムにしても、任命された専門家が障害者の権利運動の代表者であってこそはじめて信頼性を得るもだとおもいます。

2. 組織間協力

人権委員会と社会開発委員会双方においていくつかの重要な取り組みが進展しています。これらの取り組みに障害運動が関わり、代表されている事が重要です。また、No.CSD2000/5とECOSOC E2000/10の決議に基づき、両委員会の調整と協力体制の確保のために組織間を結ぶ機能を持つ制度を作る事も重要であると考えます。

3. 障害班と技術アドバイザー

その意味から、障害班の役割を強化することが望ましいとおもわれます。そのためには障害班が上部責任者に直接報告するようにし、その調整的役割を強化するなどといった方法があります。障害を持つ人々をスタッフに加える事によって、障害班により一層の正当性を持たせることが出来ます。テクニカル・アドバイザーの任命にも同じ原則が適用できます。このアドバイザーは国連の組織と各国政府との間の橋渡しとなり、国連基準規則の今後の促進に貢献します。

4. 年一度の定例会見

今回は実り多い話し合いがもてました。また、国際障害権利運動を代表する我々IDAと今後もこのような話し合いを持って下さるとのことで、誠に嬉しく存じます。是非年一回定例の会見と言う形で続けたいと思います。次回は2002年の秋にお会いできればと存じます。

ドナルド・ウィルズ
IDA議長


戻る