ブックタイトルわたしたちの手話 学習辞典Ⅰ

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概要

わたしたちの手話 学習辞典Ⅰ

はじめに全日本ろうあ連盟は、二〇一〇(平成二十二)年に『わたしたちの手話学習辞典』(以下、『学習辞典』)を刊行いたしました。同書は、一九六九(昭和四十四)年に第一巻を発行して以来、長らく手話のバイブルとして手話学習者をはじめとする多くの市民に読まれ、愛されてきた『わたしたちの手話』シリーズを基礎に新たな構想で編集したものです。日常広く使用されている手話を中心に約三五〇〇語を収録、手話の手の形から日本語を調べられるレイアウト、ひとつの手話にあてはまる豊富な日本語の掲載、社会福祉法人全国手話研修センター主催「全国手話検定試験」基本単語検定級の表示、といった他の辞書に見られない特徴から、現在までに五版を重ねるベストセラーとなり、手話学習者の便宜と標準手話の一層の普及に寄与してまいりました。また、二〇一四(平成二十六)年六月に『わたしたちの手話学習辞典Ⅱ』(以下、『学習辞典Ⅱ』)を発行しました。『学習辞典』に収録されていない日常語及び専門用語を中心に約三〇〇〇語を掲載し、『学習辞典』『学習辞典Ⅱ』と併せ、あらゆる分野での手話・日本語に対応できるシリーズとして手話学習者必携の書となりました。二〇一四年、我が国では、国連「障害者権利条約」を批准・発効いたしました。同条約は、手話は言語であることを定義し、障害のあるすべての人の人権や基本的自由の享有を確保し、障害のある人の固有の尊厳を尊重することを目的としています。同条約批准のための国内法整備の過程で、改正「障害者基本法」(二〇一一年)に「言語(手話を含む)」と規定されたことは、「手話言語法制定推進運動」に拍車をかけ、全国の自治体での「手話言語条例」制定の動きに繋がっています。このように手話が言語として認知され、皆が等しく手話でコミュニケーションできる環境、社会の構築に向け「標準手話辞典」の役割・重要性が一段と深まりつつあるこの機会に、『学習辞典』の改訂を行い、『わたしたちの手話学習辞典Ⅰ』として発行することとしました。最新の標準手話研究の成果を盛り込み、「全国手話検定試験」に対応した本書は、手話を初めて学習される方だけではなく、手話通訳者全国統一試験や手話通訳技能認定試験(手話通訳士試験)にも対応した、幅広い手話学習者に最適な一冊であると確信しています。本書が、わたしたちの目指す社会の実現に向けて大いに活用されることを心より願っています。二〇一五年九月一般財団法人全日本ろうあ連盟理事長石野富志三郎―1―