2003年10月20日

文部科学大臣
河 村 健 夫 様

財団法人全日本聾唖連盟
理事長 安藤豊喜

聴覚障害者の教育施策への要望

 時下、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
 日頃より聴覚障害者への教育施策に関し、ご理解とご高配を賜り厚く御礼申し上げます。
 さて、わが国で唯一、聴覚障害者学科がある「筑波技術短期大学」は創設から16年となり、この間に巣立った多くの聴覚障害者が社会の各方面で活躍していることは周知のことと存じます。
 聴覚に障害をもつ若者が自己を見つめ価値観を形成していく過程には、同じ障害を持つ者同士の切磋琢磨が大切な要素となります。障害を補う設備・教育実践を持つ「筑波技術短期大学」を、知識・教養・職業技術はもちろんのこと、人間として大きく成長できる場としてさらに発展させることこそ、重要ではないかと考えます。
 つきましては下記事項を要望いたしますので、その早期実現をよろしくお願いいたします。

  1. 「筑波技術短期大学」の単独での4年制大学昇格を実現してください。
  2. 「筑波技術短期大学」でろう教育の専門教員養成を行えるための条件整備をしてください。
  3. 2004年度からすべての国立大学が法人化されますが、「筑波技術短期大学」は、我が国唯一の視覚・聴覚障害者のための高等教育機関であり、建学の歴史も浅く、学生数も少ない等の条件を勘案し、特別の財政支援を行ってください。

以   上