2002年7月4日

自由民主党財務調査会
障害者特別委員長  八代英太 様
内閣部会長  鴨下一郎 様
組織本部厚生関係団体委員長 木村隆秀 様

財団法人全日本ろうあ連盟
理事長 安藤豊喜

「支援費制度」実施に向けての要望

時下、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
日頃は私ども聴覚障害者の福祉向上にご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
さて、標記の件につき下記のように要望いたします。実現に向けてのご協力を何卒よろしくお願い申し上げます。

  1. この制度では多くのろう重複障害者が対象となります。ろう重複障害者が申請・契約をする際に、本人の障害を理解し、かつ本人に適したコミュニケーション方法での相談・助言が受けられる体制を、市町村の責任で早急に整備してください。
  2. 障害程度区分判定・支給量決定時の聴き取り調査の際は、そのろう重複障害者のコミュニケーション手段に対応した方法で行ってください。
  3. 相談・申請・審査・サービス等、この制度を利用する際のあらゆる場面で、ろう重複障害者に対するコミュニケーション問題が生じます。ろう重複障害者に対応したコミュニケーション方法を講じてください。
  4. コミュニケーション方法がバリアとなったまま、ろう重複障害者が利用できる社会資源があまりにも少ないのが現状です。コミュニケーション上のバリアをなくした、ろう重複障害者が利用できる社会資源を、国の責任で早急に整備してください。
  5. 障害者の「自己決定」を尊重する制度において、負担額を親族に負わせることは障害者の「自己決定」に影響を与えかねません。成人障害者の場合の負担は本人の収入を基準としてください。

以  上