2002年9月26日

法務大臣
森山真弓 様

財団法人全日本聾唖連盟
理事長 安藤豊喜

聴覚障害者の福祉施策への要望について

 時下、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
 日頃より、私ども聴覚障害者の福祉向上にご理解ご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
 さて、当連盟は、本年6月9日に沖縄県宜野湾市において第50回全国ろうあ者大会を開催しましたが、この全国大会決議の趣旨に基づき、聴覚障害者の福祉に関し下記の通り要望いたしますので、その早期実現をお願い申し上げます。

1.拘置所や刑務所等における聴覚障害者への情報及びコミュニケーション保障について配慮して下さい。

(説明)
聴覚障害者は、拘置所等で規則の説明に手話通訳がつかず、筆談だけでは充分意味がつかめず、周りの健聴者との情報格差を感じながら、不安な状況で過ごすことになります。また、家族等との面会の場で、立会の係官が手話を知らないという理由で、筆談による会話を強要されるという場合がありますので、聴覚障害者に対する情報・コミュニケーションをきちんと保障して下さい。

2.裁判所における手話通訳費用は公費負担として下さい。

(説明)
聴覚障害者が裁判を受ける際、刑事手続きでは裁判所の公費による手話通訳保障があります。
しかし、民事手続きではそれが認められていません。民事手続きにおいても、手話通訳を裁判所で保障してください。

                               以  上