【ICSD eNews 2007年12月号】


◆スポーツにおけるろう女性のためのリーダーシップ研修

美しい山々をバックに集合写真

分科会ワークショップ

11月9-11日に、テレーズ・ロールベンと私は、ヨーロッパでスポーツに携わっているろう女性のためのリーダーシップ研修セミナーを開催しました。セミナーの目的は、スポーツにおけるろう女性のリーダーシップスキルへの理解を深めることです。

現在、コーチや運営者、理事など、スポーツのさまざまなレベルで活躍している女性の数は多くありません。本セミナーには13カ国から26名の女性が参加しました。ろうスポーツの分野に従事している人もいれば、将来ろうスポーツの分野で活躍したいと考えている人もいました。ヨーロッパの各ろうスポーツ協会(NDSF)から本セミナーへの出席者として二名が推薦されました。

セミナーは、ろうスポーツにおけるリーダーとしてのロールモデルになる、あるいは将来はリーダーになりたい、という意識の向上を目指して、ヨーロッパのろう女性の間でネットワークをつくるよい機会となりました。今回のセミナーは、2006年10月に、スウェーデンろうスポーツ連盟が、ノルディック・バルト海ろうスポーツ連盟(NBDSF)の8カ国から各一名の女性を招いて開催して成功をおさめた「ろう女性なしで、ろうスポーツはありえるか?(No Women- No Deaf Sport?)」というセミナーのフォローアップとして開催されました。セミナーの参加者たちは、ヨーロッパのろう女性のためにこうしたセミナーを継続していくことの必要性を確認しました。

セミナーは、スイスのパサグにあるろう・難聴教育センター(フォンタナ・パサグ)で開催しました。スイスでの移動はとても便利で、チューリッヒ空港から山々と自然に囲まれたのどかなパスグまでは2時間強で到着することができました。ICSDはこれまでに、教育センターでさまざまなセミナーや会議で開いてきましたが、いつもすばらしいサービスを受けることができました。このセンターはろう者のために設立されたため、ろう者のすばらしいサービスを経験することができ、私たちのセミナー開催場所としては、最適でした。詳しい情報は以下のホームページで見ることができます。www.bildungsstaette.ch

セミナーでは、ICSDのティファニー・グランフォース事務長、スウェーデンのテレーズ・ロールベン、スイスのカチャ・ティッシ、EDSOのイザベル・マロリー会長と私が講演をしました。セミナーは大成功で、参加者も非常に積極的で、強い関心を示していました。また、誰もが将来的にスポーツにおけるろう女性の国際会議を開く必要があることに合意しました。スポーツにおけるろう女性の国際セミナーを準備する前に、スポーツにおけるろう女性のリーダーシップ研修セミナーをICSDの各地域連盟において少なくとも一度は開催する必要があります。次の目標は、2009年に中華民国台北において夏季デフリンピックが開催されることを考慮し、2008年中にアジアの国で、アジアのろう女性のためのセミナーを開催することです。

私たちのために資金を援助してくださり、セミナーの開催を実現させてくださったICSDに心からお礼を申し上げます。またテレーズ・ローベン(平等プロジェクトのプロジェクトリーダー)が、勤務時間中に私とともにセミナーの準備ができるようにしてくださったスウェーデンろうスポーツ連盟にも感謝いたします。

テレーズ・ローベンがまとめたセミナーの詳細を添付します。皆様、よいクリスマスと新年をお迎えください。2008年にはお目にかかれる方もあると思いますので、その日を楽しみにしています。

シブ・フォスハーグ
ICSD会員

2007年12月18日


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