【ICSD eNews 2007年12月号】


◆技術委員からのメッセージ − サッカー

健闘を祈って握手をかわすクリストフ選手

第2回世界ろうフットサル選手権

第2回世界ろうフットサル選手権が開催され、ソフィアにおいて、12日間にわたる優れたろうのフットサル選手たちの試合が実施されました。フットサルは、まだ知らない人の多い、比較的新しいスポーツなので、最初にフットサルについてします。

フットサルは、インドア版サッカーです。フットサルという名前は、ポルトガル語およびスペイン語の「インドアのサッカー」を意味する、「フットボル・デ・サラオ」、「フットボル・デ・サロン」という言葉がもとになりました。

フットサルでは、2つのチームが、ゴールキーパー1名を含む5名の選手同士で、試合をします。他のインドアフットボールとは異なり、競技コートは、選手がボールのコースを変えるのに活用できる壁やボードではなく、線で囲まれています。フットサルでは、通常サッカーで使用するサイズ5よりも若干重くて、小型のサイズ4のボールを使用します。

ファイブ・ア・サイドフットボール

フットサル

第2回世界ろう者フットサル選手権では、男子20チーム、女子10チームの計30カ国が試合に参加しました。

あらゆるスポーツ競技において世界選手権は、優れた選手をトーナメントにひきつけますが、今試合も例に漏れず、観客を楽しませてくれるすぐれたフットサル選手が集まりました。

こうした選手の中には、女子選手権において、際立った技量を発揮していた、ドイツのステファニー・ジーグラー選手、ノルウェーのベアテ・ハガル・ソレム選手、イタリアのデニス・ガルドニ選手などがいました。

男子の選手権では、ウクライナのアンドリー・サビツキー選手とバシル・アズヌーク選手が優れた守備のコンビプレイで、ウクライナを成功に導き、ロシアのローマ・ドュディン選手、セルビアのミラン・マクシモビック選手、サウジアラビアのマジド・アワジ・アル・アスマリ選手は、相手チームを出し抜く目をみはるテクニックを見せて、私たちを楽しませてくれました。

私にとっての偉大な勝利チームは、タイでした。タイチームは、ほとんど無名の存在としてソフィアに到着しましたが、すばらしい態度とチームワークで多くの友人とファンを獲得し、強豪チームの印象を残して、帰国しました。

女子も男子も、決勝戦のレベルは非常に高く、決勝戦の日には、多くの人たちが観戦にかけつけました。女子の決勝戦では、優れた戦術をみせたドイツが、ヨーロッパろうチャンピオンのロシアを3−2で下しました。男子決勝戦では、ウクライナとタイが、激しいシーソーゲームを繰り広げ、誰もがかたずをのんで観戦しました。イギリス(女子)とイタリア(男子)が三位に入りました。

まるでオペラのように情熱的で人を喜ばせることに長け、ときにイタリアチームよりも注目を集めてしまう存在だったイタリアのマネージャーのことは忘れられません。全体的に、今回の世界ろうフットサル選手権は大成功に修めました。選手権開催前および開催中の組織委員会の方々、とくにいつも忙しく働いていたエリ・ザハリエバ氏に、心から感謝いたします。

また、ICSD執行委員のメンバーとして、選手権開催にあたり多くの支援をよせてくださったドガン・オズデミール氏およびジョゼフ・ウィルマーディンガー氏にも感謝いたします。2011年の第3回世界ろうフットサル選手権の開催については、すでにいくつかの国が関心を寄せています。今後の進展については、本コラムに注目していてください。選手権中の写真は、ここにあります

最終順位:男子 最終順位:女子
金: ウクライナ
銀: タイ
銅: イタリア
4位:ロシア
5位:ブルガリア
6位:スウェーデン
7位:オランダ
8位:サウジアラビア
9位:セルビア
10位:イギリス
11位:スイス
12位:マケドニア
13位:イスラエル
14位:ノルウェー
15位:アラブ首長国連邦
16位:トルコ
17位:アイルランド
18位:アゼルバイジャン
19位:スロバキア
20位:クウェート
DNF:ウズベキスタン
DNF:ギニア
DNF:シエラ・レオーネ
DNF:コロンビア
金: ドイツ
銀: ロシア
銅: イギリス
4位:ノルウェー
5位:デンマーク
6位:イタリア
7位:イスラエル
8位:トルコ
9位:スウェーデン
10位:スイス
DNF:日本

公式結果と試合日程は、ここをクリックしてください

第1回世界ろうフットサル選手権

前回のEニュースで、全ての国がデポジットを支払った後、2008年の世界ろうサッカー選手権に登録したすべての団体を公表すると書きました。残念ながら、これについては、選手権組織委員会のギリシャから、開催場所をカテリニからアテネの西方にあるパトラスに変更したいという申し出があったため、若干遅れてしまいます。

私は、12月中旬にパトラスの会場視察に行き、1月初旬に報告をするようにします。

wdcf2008@hafdeaf.gr (メール送信の際には、stoufis@hafdeaf.gr にもCCをつけてください)。

すべてのサッカーファンの皆様が、良いクリスマスと2008年の新年を迎えられますように、お祈りしています。

クリストフ・ニクラウス
ICSD技術委員 − サッカー


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