【ICSD eNews 2007年12月号】


◆技術委員からのメッセージ − バドミントン

公式なドイツバドミントンオープンの開催場となったミュルハイムのアン・デア・ルール市にあるRWEレイン・ルールスポーツ競技場で、団体および個人競技トーナメントが実施されました。

競技では、トーナメントソフトウェアの特別プログラムをつかった最新のライブスコア技術を使用しました。ハンス氏とアエデ氏の二人のすばらしいオランダ人が、休暇を返上して、私たちを支援してくれました。彼らは、トーナメント中、インターネットのリアルタイムライブをリンクするネットワークで、多くのコンピュータとラップトップをつなぐ電子機器の準備のために奔走してくれました。またもう一人のオランダ人アルバート氏も、トーナメントソフトウェアの使用法をアドバイスするために、二度私を訪ねてくれました。これは本当にすばらしいソフトで、全ての試合がスケジュールどおりに進行したことからも、それが優れたプログラムであることを証明しています。このように試合がスケジュールどおりに終了したというのは、今まで、聞いたことがありません。

私は前もって、全選手のランキング順を準備し、ランキングリストに従って正式なシード順を決定するためのプログラムを設定しました。抽選は、抽選プログラムの専門家であるアルバート氏が作成しました。彼は、オランダバドミントンレフリー協会のメンバーでもあります。

団体競技トーナメントには13カ国が参加し、4グループに分けておこなわれました。チームのシード順は、最新の大きな大会の記録である2005年のメルボルンデフリンピックの結果をもとに決定されました。各グループのトップ二人が勝ち抜きステージに進出する資格を得ました。すばらしい試合が多く、選手は健闘しました。決勝戦でロシアが3−2で日本を下し、3位・4位決定戦では、リトアニアがイギリスを3-2で下し、銅メダルを獲得しました。

入国ビザや経済事情などの諸問題のために参加できなかった選手もいましたが、個人参加選手の数は増加しました。シングルスの試合は、男子も女子も総当り戦で始まり、それぞれ16グループがありました。通常どおり、各グループのトップ二選手が勝ち残り方式のトーナメント戦に進出しました。ダブルスは全試合、勝ち残り式のトーナメント戦のみで実施されました。

選手の競技レベルが飛躍的に高くなり、多くの試合が接戦となったことは喜ばしいことです。全スコアを記録した全結果を添付します。GBR(前IND)のラジェーブ・バッガ選手が、男子シングルスのタイトルを連覇しました。バッガ選手は、1989年ニュージーランドの世界ろう者競技大会に初参加したとき以来、19年間タイトルを保持しています。これはすばらしい記録であり、バッガ選手は稀代の優れた選手だといえます。

詳細な情報、結果、写真は、以下のURL www.badminton-wc.dg-sv.de から閲覧することができます。バドミントンのコーチや役員に役立つ選手の統計へのリンクも貼ってあります。同じホームページから、競技中の毎日の多くのレポートにもアクセスすることができます。

競技の最終日には、ランダムに選手を選出してドーピングテストを実施しました。

正式な競技が終了した後、私は、最終日に特別な試合を企画しました。6名の男子シングルス、6名の女子シングルス、3組の男子ダブルス、3組の女子ダブルスおよび6組のミックスダブルスの選手で、ヨーロッパ対アジアの試合を実施したのです。それぞれのチームは、自分のチームのキャプテンを選び、地域内から選手を選んでチームをつくる役割のコーチを選出しました。

選手たちが国を超えて、共に試合をしているのを見るのは、すばらしい経験でした。結果は、ヨーロッパが14−10で勝利しました。最も盛り上がったのは、男子シングルスでのフランスのシモン・ル・ブラ選手と日本のミヤザキダイスケ選手の試合でした。新しいスコアシステムが採用されたのは数年前のことなので、私たちが、最終セットで29ポイントの同点で「サドンデス」ポイントを迎えるのを見たのは初めてのことでした。長いラリーの末、宮崎選手が最終ポイントを獲得しました。これは、全ての人たちにとってクライマックスとなる瞬間でした。

競技中、ICSD執行委員会のメンバーを二名迎えることができたのは、嬉しいことでした。シブ・フォッスハーグ氏は、最初の四日間、ジョゼフ・ウィルマーディンジャー氏は、最後の四日間を参加しました。二人が心から楽しみ、バドミントンのスピードに感心してくださったときには、とても嬉しく思いました。

2001年の第3回世界ろう者バドミントン選手権の主催国として、2カ国から正式な招致申請がありました。韓国とマレーシアです。この二カ国と連携しながら、ICSD事務局への招致申請に必要な書類を整え、次回の選手権開催場所として適切な国を選出することができるように、彼らと連絡をとっていく予定です。より詳細な情報が入り次第、連絡いたします。

競技会開催前および競技会中における、ドイツろうスポーツ連盟のすばらしい働きにたいし、心から感謝いたします。サビーン・グラヨースキ氏とスタッフの方々は、早朝から夜遅くまで何時間にもわたって働き、ときには次の日のプログラムの準備のために深夜をまわることもありました。彼らは、まさにプロフェッショナルと呼ぶのにふさわしいものでした。最高のバドミントントーナメントのための彼らの五つ星のサービスに、最敬礼して感謝申し上げます。

バドミントンランキング(Badminton Ranking Points)をアップデートしました。ICSDのホームページで閲覧することができます。

マーティン・ボガード
ICSD 技術委員 - バドミントン


戻る