【ICSD eNews 2006年7月号】


◆全日本聾唖連盟スポーツ委員会訪問(東京)

デフリンピックに関する講演を行うアモンズ博士
アモンズ博士にアメリカ手話で
お話をなさる紀子妃殿下


 5月20日から24日の4日間、ドナルダ・アモンズ博士は、日本においてデフリンピックをアピールするために、全日本聾唖連盟スポーツ委員会(JDSF)を公式訪問した。JDSFの田口博人会長と大杉豊事務局長が、アモンズ博士をあたたかく歓迎した。

 5月20日、アモンズ博士は、皇居内にある秋篠宮邸に秋篠宮妃殿下を訪問し、一時間あまりを過ごした。秋篠宮妃殿下は、日本国民にとても人気があり、紀子妃殿下と呼ばれている。紀子妃殿下は、手話に関心をもち、すでに数年にわたって手話を学習なさっている。紀子妃殿下は、初めてデフリンピックのことをお聞きになったメルボルン大会から、デフリンピックを積極的にサポートしてくださっている。

 紀子妃殿下のご支援をえて、デフリンピックに関する認識を深め、2007年の冬季デフリンピックの日本代表に選ばれた選手11人を紹介するための記者会見がJALシティーホテルで開催された。聞こえない人や聞こえる人を問わず、また、新聞・テレビの報道関係者が多数参加した。

 アモンズ博士は、会見の直前、紀子妃殿下が博士にアメリカ手話で話し掛けられたことに大変驚いた。妃殿下はその前日に秋篠宮邸でアモンズ博士と話ができたことが本当に楽しかったことを博士に伝えたいと、大杉事務局長から会見会場に入る前の10分間でASLの速効レッスンを受けられたのだ。

 アモンズ博士は「デフリンピックを垣間見る」と題した45分間のスピーチを依頼された。パワーポイント資料はここをクリック

 記者会見の際に、アモンズ博士は全日本ろうあ連盟の安藤理事長、厚生労働省の中谷部長、日本パラリンピック協会の中森事務局長と会い、デフリンピックの将来およびろう者のスポーツに関して話し合った。

 翌21日には、アモンズ博士は日本オリンピック委員会(JOC)の西村国際部長代理および板橋法務委員長と、JOCが日本で今後ろう者のスポーツにどのような貢献ができるかについて話し合った。JOCと全日本ろうあ連盟スポーツ委員会がろうのスポーツ選手が直接的なサービスと利益を享受できるよう協力し合うこと、および2015年冬季デフリンピック大会開催立候補に向けて準備することが合意された。

 アモンズ博士は日本パラリンピック委員会(北郷会長、中森事務局長)および日本障害者スポーツ連盟の中島常務とレストラン・アバコで昼食会を行った。協議された案件は、資金の分配の公平性および2015年冬季デフリンピックなどであった。

 アモンズ博士は2015年冬季デフリンピック開催立候補に向けて日本が真剣に検討していること、および近い将来国際的なろう者のスポーツ行事を主催することに確信を深めて帰国の途についた。

掲載日:2006年7月8日


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