【ICSD eNews 2008年4月号】


◆台北2009の本番に向けてカウントダウンはじまっている!
  デフリンピックの歴史に輝かしい1ページを残そう!
会場周辺の概観。2009年夏季デフリンピックの開会式・閉会式会場。陸上競技場。サッカー決勝戦会場。

東側からみたスタジアム

夏季デフリンピック組織委員会台北2009(TDOC)は、台湾(ROC)の首都台北で第21回夏季デフリンピックを開催することを誇らしく思います。2009年9月5日の開会式に始まるイベントには、85カ国を超える国々から3600名ものろうおよび難聴のすぐれたスポーツ選手が集い、台北市内のすばらしい26の施設で20種目の競技に参加します。2009年8月1日からは、市内各地でスポーツや芸術、民族文化、ろう文化に関するイベントが繰り広げられます。台北の通りは、世界各国から集まったデフリンピックのサポーターと仲間たちで活気づくことでしょう。

言うまでもなく、競技会場は、あらゆるスポーツ競技会の大きな関心事です。主な競技会場となる台北市立スタジアムは、活気ある台北市のビジネス街に立地し、台北アリーナに隣接しています。選手(陸上)が最高の会場で競技をすることができるように、2007年11月に、51年の歴史をもつ古いスタジアムを解体しました。TDOCのスタッフは、全ての要素において、国際基準に合致し、ICSDの高い基準をみたすことができるよう、建設業者と蜜に連絡をとるようにしました。建設が予定どおりに進められたことを嬉しく思います。このスタジアムが2007年4月に完成すると、新しい台北市立スタジアムは、2万席を有し、観客やマスコミ、VIPゲストを迎えるのに必要なあらゆる設備を提供することができるようになります。もちろん、開会式もこのスタジアムで開催されます。TDOCは、選手の皆様に最高の会場と施設を提供することを誓います。私たちのこうした努力が、選手一人ひとりの最高のパフォーマンスにつながり、自己ベストやろう者記録が塗り替えられることを願っています。

大会の成功には、ボランティアの方々の役割も非常に大切です。TDOCは、2007年の春から、一般のボランティア登録の受付を始めました。これまでに、15歳から70歳までのろうおよび難聴者を含むボランティア2206名が登録し、1390名が研修に参加しました。このボランティアチームには、学生やビジネスマン、主婦など、多様な人材が集まっています。昨年は、ボランティアの人たちが、大会中、よりよいコミュニケーション環境とサービスを提供することができるように、ボランティアを対象とした(スタッフも含む)台湾手話および国際手話の研修を実施しました。また、目標実現に向けた努力を継続するために、コミュニティ連携部は、2008年にも四回のセッションを用意しました。ボランティアの方々の仕事の都合に合わせて、平日の夜や週末にも開催しました。今年の4月には、オーストラリア手話の専門家であるスーザン・ローラ・エマーソン氏を台湾に向かえ、ご指導いただくことになっています。エマーソン氏は、4月7-18日に国際手話のコースを指導してくださいます。4月には、手話だけではなく、国際マナーのクラスも実施されます。

台北の公立高校も、夏季デフリンピック台北2009(T2009)のボランティアチームに参加し、お互いが何かを得ることのできるWin-Winの関係を築いています。TDOCは、疲れ知らずの情熱に満ちた若者の力を借り、学生たちは世界レベルのスポーツに参加するという貴重な機会を得ることができます。様々なアクティビティが企画され、実施されています。ろう文化やデフリンピックへの関心を高めるために、手話とデフリンピックの紹介が通常のカリキュラムに組み込まれ、学習意欲を高めるために、景品つきのゲームなどもおこなわれます。また、各高校のホームページ上にデフリンピックのページが作られる予定です。

やる気に満ちたろう関係の団体からも、TDOCに連絡がありました。2月28日に、TDOCは北部台湾の10の団体から36名の代表者を台北市立図書館のソンシャン支部(ろう者のための特別なコレクションがあります)に招きました。台北ろうスポーツ協会(Chinese Taipei Sports Association of the Deaf)、全国ろう協会(National Association of the Deaf)、中国ろう協会(Chinese Deaf Association)、全国聴覚障害女性リーグ財団(National Women League Foundation for the Hearing Impaired)、台北ろう学校同窓会(Alumni of Taipei School for the Hearing Impaired),桃園郡ろうあ福祉協会(Taoyuan County Welfare Association for the Deaf and Mute), 子どもの聞こえ財団(Children's Hearing Foundation)、台湾ろう写真家協会(Taiwan Photographers Association for the Deaf)、台北ろう福祉協会(Taipei Welfare Association for the Deaf)、台北身体障害者支援協会(Taipei Caring Association for the Physically Challenged)です。TDOCは、簡単にデフリンピックの歴史を紹介し、TDOCの使命と運営について報告しました。参加者からは、2009年に迎えるゲストに、最も喜んでいただくための体制作りおよび人材配置の方法について、意見やアドバイスをいただきました。

本年9月5日から10日に、TDOCは、一年後に控えた第21回夏季デフリンピックを記念して、それに先立ってろう台北2008招待試合を開催します。サッカー、柔道、空手、テコンドー、卓球の5種目で、約260名の選手が競います。選手、コーチ、スタッフ、家族、友人など340名が、アルゼンチン、中国、フランス、ギリシャ、香港、イラン、日本、マレーシア、ロシア、サウジアラビア、タイ、トルコ、ウズベキスタンから参加して、台湾デフリンピックチームおよびTDOCと共に、1年のカウントダウンのスタートを祝います。

もっとも嬉しいお知らせは、新しい芸術ディレクター、スタン・ライ博士をご紹介できることです。(ライ博士のプロフィールは、こちらを参照してくださいwww.pwshop.com/eng/stanlai.php)。ライ博士は、国際的にも著名な劇作家兼演出家です。ライ博士の影響と業績は、海を超えて、世界の隅々に広がっています。ライ先生による「パフォーマンス・ワークショップ」 (www.pwshop.com/eng/index.php) は、中国語を話す人たちの世界で、最先端をいく現代劇グループです。ライ博士が、夏季デフリンピック台北2009の新しいページを開いてくれることは間違いありません。観客の目をひきつける式典はもちろんのこと、ライ博士が全ての芸術的側面を監督してくださる以上、TDOCは、台北でのデフリンピックが比類なきものとなることを保障します。デフリンピック大会の1ヶ月前から、台北とその周辺地域で、パフォーマンスや展示、コンサート、アート、民族イベント、ろう文化イベントなど、さまざまな関連イベントが開催されます。また、台北フードフェスティバルや2010年台北国際ガーデニング園芸展覧会などの国内の祭典や国際的なイベントも台北アリーナで共に開催されるので、全ての参加者に楽しんでもらうことができます。TDOCがお届けする至福の楽しみは、一生忘れられない経験となるにちがいありません。

2009年9月には、ぜひ台北にいらしてください。試合に声援を送り、最高の祭典である第21回夏季デフリンピックと共にきらめきましょう!


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