ICSD
第16回冬季デフリンピック規則
(アメリカ合衆国・ソルトレークシティ)
冬季デフリンピック・一般規則
総合案内
ICSD(国際ろう者スポーツ委員会)
執行委員会
会 長 | ドナルダ・アモンズ | (Donalda Ammons) |
副会長 | デビッド・レーンズマン | (David Lanesman) |
スポーツディレクター | ジョセフ・ウィルマーディンガー | (Joseph Willmerdinger) |
委 員 | シグ・フォスハウグ | (Sig Fosshaug) |
ドーガン・オズデミア | (Dogan Ozdemir) | |
ヤン・ヤン | (Yang Yang) |
地域連盟会長
アジア太平洋ろう者スポーツ連合 | チン・ホー・チェン | (Chin-ho Chen) |
アフリカろう者スポーツ連合 | ピーター・カラエ | (Peter Kalae) |
ヨーロッパろう者スポーツ連盟 | イザベル・マローリー | (Isabelle Malaurie) |
全アメリカろう者スポーツ連盟 | マリア・ロハス・デ・ベンデグズ | (Maria Rojas de Bendeguz) |
ICSD | 住所 | 528 Trail Avenue Frederick, Maryland 21701 USA |
Fax 番号 | 1-301-620-2990 |
|
info@ciss.org |
ICSD技術委員:
アルペンスキー | コリン・マクドナルド | (Colin Macdonald) |
クロスカントリー・スキー | クヌート・ビャルン・ヒョーデ | (Knut Bjarne Kjode) |
カーリング(デモンストレーション) | ヨゼフ・ウィルマ-ディンガー | (Josef Willmerdinger) |
アイスホッケー | クリス・ブラッドレー | (Chris Bradley) |
スノーボード | マルコ・ガルマリーニ | (Marco Galmarini) |
2007年冬季デフリンピック組織委員会
委員長 | ドワイト・ベネディクト | (Dwight Benedict) |
事務局長 | エドワード・インガム | (Edward Ingham) |
住 所: | 2007 Winter Deaflympics 4393 South Riverboat Road, Suite 300 Salt Lake City, Utah 84132 USA |
ファックス: | 1-202-448-7088 |
E-mail: | info@2007deaflympics.com |
冬季デフリンピック・一般規則
1. 期間
第16回冬季デフリンピックをアメリカ合衆国のソルトレークシティにおいて、2007年2月1日から2月10日まで開催する。
2. 競技
2.1 第16回冬季デフリンピックでは以下の競技を行う。
アルペンスキー
クロス・カントリー・スキー
カーリング[デモンストレーション]
アイスホッケー
スノーボード2.2 個人競技の種目内容は各競技の特別規則及び規定に従う。
2.3 予備登録で男性、女性それぞれに最低2つの地域から合わせて5か国以上の参加登録があった競技及び種目のみを行う。最終登録において、参加登録が3名に満たない競技または種目は中止する。
2.4 デフリンピック競技規則DG7 5に従い競技又は種目を中止する場合は、予備登録の締め切り日から14日以降に、必要があれば最終登録締め切り後直ちに、ICSD事務局からこの措置により影響を受ける各国協会に通知する。
3. 参加資格
3.1 デフリンピックは公平無私な競技を行う目的のもとに、(ICSD)加盟国協会全てのろうスポーツマンが集い団結する場である。
3.2 人種、宗教及び政治問題など、いかなる理由においても団体及び個人を差別する行為を禁ずる。
3.3 デフリンピックに参加する選手は以下の条件に適う者でなければならない:
1. ろう者であること:この場合は両耳のうち、聴力が優れた方の耳の聴力レベルが最低でも55デシベル以上の者を指す(1964年に定めたISO基準:500、1000、2000ヘルツの3つの振動数平均を基準とする)
2.(ICSD)加盟国協会の会員であること。
3.4 競技者の年齢制限については、各種目の国際スポーツ団体規則・規定に従う。
3.5 登録用紙に参加規定項を明記して以下の同意文を載せるが、各国協会の役員2名(通常は会長と事務局長)が代表し、これに同意してサインしなければならない:
「我々署名者はデフリンピックの参加規定を読み、我々及び選手はその条件に従うことを誓います。我々はCISSによって認可された条件と目的において、デフリンピック期間中、テレビ撮影及び写真撮影などを受け入れることに同意します。」
3.6 上記規則が守られない場合は、いかなる登録も無効とする。
3.7 参加者は自分が所属している協会の国籍を有していなければならない。疑わしいとされた場合、関係する協会は該当する参加者のパスポートのコピーを提出し、国籍を証明しなければならない。
4. 取締り・罰則
4.1 各国協会には、以前オージオグラムを(ICSDに)提出した選手のリストが配布される。このリストに名前のある選手は、新たに聴力検査表(オージオグラム)を提出する必要はない。
その他の(リストに名前のない)選手は全員、大会参加前にICSD事務局に聴力検査表を提出しなければならない。その際、聴力検査表のフォーマットはICSDのホームページに掲載するものを使用することとする。4.2 デフリンピック期間中、選手に対して新たに聴力検査を実施する場合がある。
4.3 選手に対してドーピング検査を課す場合がある。
4.4 これらの検査で不適格の結果が出た選手は、直ちにその競技から退場しなければならない。この選手が同一種目の別な競技にも出場する場合、不適格と判定された競技のみにおいて失格となる。
4.5 もし、チームの一員に検査で不適格の結果が出た場合、該当する選手は直ちに競技から退場しなくてはならない。その選手は、その競技の残りの部分、及び次の競技について失格となる。別の選手がその選手の代わりに出場することはできる。
4.6 なんらかの不正行為があった場合、その選手が属する協会はICSD 執行委員会が定めた手続き料と罰金を支払う義務が課せられる。
4.7 デフリンピック期間中の検査に係る諸経費は組織委員会が負担する。
4.8 (アレルギー、喘息、てんかん、等の)慢性疾患のために、薬物もしくは禁止されている物質の使用が必要な選手は、その旨を証明する医師の診断書をデフリンピック開催より2週間前までに提出しなければならない。
5. 選手団役員
5.1 ICSD加盟国協会のみが大会に参加する選手を登録する権利を有する。
5.2 それぞれの競技種目に参加できる選手団役員の上限人数は各競技の特別規則及び規定に明記されている。
5.3 ICSD加盟国協会より1競技につき選手団役員を1名、加えて選手3名につき役員を1名派遣することができる。(ICSD評議員会に出席する代表者はこの規定から除く)
5.4 第16回冬季デフリンピックの登録用紙はICSDが準備・提供する。
6. 団体競技
6.1 団体競技への登録の最終締め切りは2006年2月1日とする。
6.2 出場登録をしたチームが、2006年2月2日〜2007年1月18日の間に登録取消しをする場合は、取消し後直ちにUSD$2,500の罰金を支払わなければならない。
6.3 2007年1月19日以降に出場取消をする場合は、取消後直ちにUS$5,000の罰金を支払わなければならない。
7. 個人競技
7.1 2006年2月1日までにICSD事務局宛に、各競技種目に出場可能な選手の人数を想定して報告する、予備登録を済ませなければならない。
7.2 2007年1月19日までにICSD事務局宛に、出場する競技種目に選手名を記入して最終登録用紙を提出しなければならない。この最終登録の手続きは、ICSDの定めたオンライン登録用紙に記入してEメールで送信するか、またはファックスで提出することも可能であるが、いずれの場合も後日ICSDの定めた公式登録用紙を提出する必要がある。
7.3 2007年1月19日以降は、一切の追加登録も受け付けない。
7.4 登録済みの選手が当日競技に出場しなかった場合は罰金US$20が課せられる。ただし、医者からドクターストップがかかり、その旨の診断書が提出された場合を除く。
8. 財政規定
8.1 各国選手団は自身の旅費、食費、宿泊費など派遣に係る諸経費を負担しなければならない。
8.2 各参加選手及び選手団役員(協会代表者を含む)は、それぞれデフリンピック開会前に参加費のUS$20を支払わなければならない。
8.3 ICSDに支払われるべき全ての納入金は、大会が始まる前に支払わなければならない。大会が始まるまでに支払いが済んでいない協会の選手団は、全員出場資格を失う。
9. メダルと賞状
9.1 全競技種目において、第1位には金メダル(金メッキ)と賞状を、第2位に銀メダルと賞状、第3位には銅メダルと賞状が授与される。
9.2 個人成績の総合評価で団体順位を決定する場合を除き(この場合は9.3を参照)、全ての団体競技及びその他の競技種目における団体戦の場合、第一位となったチームのメンバーのうち、デフリンピック開催期間中に少なくとも1試合もしくは1競技以上に出場した全ての選手に第一位のメダルと賞状が授与される。第2位、第3位のチームのメンバーにも同様に、少なくとも1試合もしくは1競技以上に出場した全ての選手に、それぞれ2位、または3位の賞状とメダルが授与される(9.1参照)。これらのチームのその他のメンバーには、メダルはないが、賞状のみが授与される。
9.3 個人競技の場合、4〜8位までの選手には賞状が授与される。
10. チーム代表者・技術委員打ち合わせ会議※、抽選会
10.1 各競技のチーム代表者・技術委員打ち合わせ会議は各競技の最初の試合が始まる前に最低1回は行われる。日時、場所は発表される。
10.2 この会議には競技委員会、審査員、ICSD技術委員、各参加国協会の代表者2名(2名のうち1名はろう者でなければならない)が出席する。この会議に出席するろうの代表者に健聴者が同行した場合、通訳の使用を認める。
訳注※ Technical Meeting = チーム代表者・技術委員打ち合わせ会議
いわゆる「TD会議」のこと
11. 権限・判定権
11.1 ICSD執行委員会は、組織委員会及び大会参加国協会より提訴された大会や試合に関するあらゆる訴訟問題に対して、最終決定を下すことができる最高権力を有する。
11.2 各競技において試合の審判員(ground judges)に対する抗議は、ICSDが定めるデフリンピック抗議用紙に英語で記入して提出しない限り、審判員によって判定される。この抗議用紙は各競技ごとに定められた時間内に提出されなければならない。(各競技の技術規定参照)
11.3 競技役員(official)の判断に対する抗議は、該当する競技の抗議委員会(Protest Committee)の各委員に対して申し立てることが可能であるが、その際には50ドルの保証金を納める。
11.4 抗議委員会は抗議を受けてから各競技ごとに定められた時間内に判定を下し、抗議を提出した協会に対してすぐに判定の結果を通達しなければならない。
11.5 抗議委員会の下した判定に対して抗議する場合、その判定が下されてから4時間内に、抗議をする協会の役員から審査員団に提訴しなければならない。
11.6 提訴が受理された場合、その提訴を起こした協会へ50ドルの保証金が返却される。
11.7 聴力、ドーピング検査、選手の国籍問題に関する訴えはICSD執行委員会の単独判定とする。
12. 身分証明カード(IDカード)
選手及び役員は身分証明書カードが与えられ、競技会場に入場する際には必ず携帯しなければならない。身分証明カードがない限り、入場及び出場が許されない。
13. 宣伝活動及び補聴器
13.1 衣服や用具に小さなロゴマーク、その他の宣伝をつける事は許される。ただし、前面、背面などあらゆる個所に付されているマーク等の合計表面積が400cm2を越えてはならない。この規定は、そのマーク等が伝統的、特徴的なデザインである場合も、伝統的デザインとは関係なく、個別のものである場合も適用される。(デフリンピック技術規則DG15 2を参照)
13.2 デフリンピック区域内外ではあらゆる政治的、宗教的、民族的な宣伝活動を禁ずる。(IOCオリンピック憲章、第53条 - 2004年9月版を参照)
13.3 全てのデフリンピック競技中、補聴器及び人工内耳の外部機器の装着を禁ずる。
14. その他
現在のデフリンピック規則及び規定やICSD憲章で定めた範囲外において予想外の問題が起こった場合、IOC(国際オリンピック委員会)や国際的な団体によって定められた規則及び規定に従って処理する。これらの規則に抗議することはできず、各国団体の有する規則及び規定より優先してこれに従う。
2006年3月発布
訳注:
用語は以下のように翻訳:
Protest Committee = 抗議委員会
Jury of Appeal = 審査員団
Official = 競技役員
(ground) judges = 審判員