厚生労働省(老健局・医政局)へ「聴覚障害者の福祉施策への要望」を提出



連本第100293 号
2010年10月1日

厚生労働大臣
  細川 律夫 様

東京都新宿区山吹町130 SK ビル8F
電話03-3268-8847・Fax.03-3267-3445
財 団 法 人 全 日 本 聾 唖 連 盟
理 事 長 石野 富志三郎

聴覚障害者の福祉施策への要望について

 時下、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
 日頃より、私ども聴覚障害者の福祉向上にご理解ご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
 さて、国連で障害者権利条約が発効し、日本においても批准に向けて、「障がい者制度改革推進会議」に障害当事者が参画し、国内法制度の見直し検討が始まっております。
 国におかれましても障害者権利条約の趣旨に基づいて「障がい者制度改革推進会議」の議論をふまえ、更なる聴覚障害者の福祉及び社会参加の施策推進をお願いしたく、下記の通り要望いたしますので、その早期実現をお願い申し上げます。

1.ろう高齢者への福祉施策について下記の通り要望します。
(1)ろう高齢者施設を全国各地に設置できるよう、法整備あるいは財政的措置を図るとともに、一般の老人ホーム等にろう者が安心して共同生活を送れる環境や条件を築いてください。
 
2.AED(自動体外式除細動器)には聴覚障害者に対応した「文字ガイダンス(表示)」の義務化を薬事法などにおいて製造メーカーに指導してください。
(1)近年、AEDが全国的に普及し、駅、公共施設、企業等に急速に設置されていますが、聴覚障害者がAEDを使用してもその音声メッセージが聞こえず困ることがあります。音声と文字表示のあるAEDの製造義務化、それに切り替える作業をするよう、関係機関に働きかけてください。
(2)今後製造発売されるAEDは、ユニバーサルデザインの理念に基づき、聴覚障害者を含めて誰でも使える機能を義務付けするよう、薬事法、AHA国際ガイドラインに働きかけてください。
 

以  上